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龍の血を引く者  作者: また太び
10章 龍族の侵略(続)
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3人の距離

「直人く~ん!ちゃんと撮れてた~!?」


「あぁ!バッチリっすよ!最近のカメラは性能がいいっすからね!多少のブレでも自動修正してくれるっす!」



スライダーから降りてきた美波は直人の元まで走ってくる。



「あれ?癒理ちゃんは?」


「癒理さんは私たちのアイス買いに行ったよ」


「なるほど。んじゃ、そこのベンチで座って待っていようか」



直人はそう言うとカメラをチェックしながらベンチに腰掛け、美波もその隣に座る。

しばらく無言で座っていると緊張に耐えられなくなった美波が口を開いた。



「直人君は楽しんでいる?」


「ん?あぁ、楽しんでいるっすよ。美波ちゃんと癒理ちゃんの姿をカメラで撮るだけで俺は十分楽しんでいるっす」


「そっか。それならいいんだけど…」



そこで会話が途切れてしまった。

美波はチラリと直人を見るが、彼は真面目な顔でカメラをチェックしていた。

余り楽しんでいるようには見えなかった。


直人は普段クラスに来ると男子達とは話さず美波や癒理と話してばかりだ。

最初の頃はそうではなかったのだが、ここ最近ずっとそうだ。

クラスの皆は先輩たちが仲がいいからその付き合いの延長だろうと思っているが、美波は先ほどの癒理の言葉を思い出す。


『私たちを楽しませている』と。


恐らく癒理は直人と美波の時間を作るためにわざと席を外したのだろう。

彼女は余り甘いものが好きではないことくらい分かっている。



「あの、ね…直人君」


「なんすか?あ、そういえば癒理ちゃん遅いっすね。やっぱ今日祭りだから混んでいるっすかね」


「あ、そうだね…多分混んでいると思うよ」



タイミングを逃したと思った。

癒理の言葉で自分の心に確信を得た今直人に自分の想いを伝えるべきチャンスだと言うのに。



「この前まで何となく過ごしていた環境がガラッと変わって、今じゃ世界トップクラスの魔術師の弟子になったり、龍族の襲撃に巻き込まれたり、ホント大変なところに来たと思っているっすよ」


「直人君は後悔してないの?」


「まさか、むしろ楽しいと思っているっすよ」


「楽しい?」


「美波ちゃんみたいな可愛い子に囲まれているっすからね。まぁ大半が相手決まっている状態っすけど…」



直人はそこで肩をがっくりと落とした。

林間学校の夜、紅哉とリンの前で誓った『強くなれば女の子が出来る!』というものだが、既に相手が決まっている人が多すぎた。



「私も…決まっているよ」


「やっぱりっすか……そりゃあ、紅哉先輩も俊介先輩も彰先輩もかっこいいっすからね…」



諦め気味に顔を上げた直人と顔を真っ赤にした美波の唇が重なった。

その時19時と同時に打ち上げが始まった花火が夜空に舞う。


一つの花火が大輪を咲かせ、そこから消えていく間の時間。



「わ、私が決めたと思っているのは直人君だよ…」


「え…あれ?お、俺っすか?」


「うん…」



軽いパニック状態に陥っている直人は手をあたふたさせながら今のキスが誰にも見られていないか、周りをキョロキョロする。

幸い皆花火に集中しているのか誰も直人たちの行動を見ている様子ではなかった。


少し混乱していた直人だったが、目の前で直人の答えを待っている美波を見て覚悟を決める事にした。



「えっと、美波ちゃん。本当に俺でいいんすか?」


「うん…」


「何かこういうのも変だと思うっすけど、これからよろしくっす!」


「うん…!よろしくね、直人君」


「やっとくっつきましたか」


「うわああ!?癒理ちゃん!?」


「ど、どこに隠れていたの!?」



照れ臭そうにしていた二人の背後からにゅっと現れたのはアイスを持った癒理だった。

癒理は何も言わずに直人と美波にアイスを渡すとため息を吐く。



「まぁ私の計らいが無駄にならなくて良かったです。おめでとう、二人とも」


「あ、ありがとう癒理さん」


「俺!癒理ちゃんも好きだからな!」


「彼女の前で堂々と二股宣言しないでください。師匠でもあるまいし」



直人の脳天にチョップを下した癒理の顔は若干赤くなっている。



「なら、私たちも先輩みたく二人同時お付き合いする?」


「美波も馬鹿言ってないで直人君の面倒をみなさい」



ちょっとだけ更に赤くなった癒理は美波にも容赦のないチョップを下す。

ベンチで頭を抱える二人を見て癒理は少しだけ笑う。



「ほら、行きますよ。花火を見る人でアトラクションに行く人は少ないはずです。そこを狙って今のうちに数をこなしていきましょう」


「よーし!俺はベストショット狙うっすよ!ポロリしたら逃さないぜ!」


「もしそれ撮ったらあなたの心臓にゲイボルグが刺さるかもしれませんが、よろしいですか?直人君のスコルとハティはそこまで幸運高くないはずですし、避けれませんよ?」


「気合で避けてやるっす!」


「いい度胸です。なら、やってみなさい。まぁポロリするとは思えませんが」


「ゆ、癒理さん!ちゃんと滑る時は水着チェックしようね!本当にポロリしちゃうかもしれないし!」


「そうですね。滑った後は直人君を真っ先に見ることにしましょう。きっと子供には見せられない顔をしているはずです」


「癒理ちゃんの中で俺はどんな印象なんだよ!!」


「18禁の顔ですが」


「ひでえっす!」



恋人になったにも関わらずこの3人は変わらなかった。

ただ、前よりもほんの少し距離が縮まったような気がした。

一昨日中学まで仲良くしていた先輩の爺さんが亡くなったのですが、遺産相続でかなりもめていると聞きました。

金のことになると目がくらむって本当なんですね……親と話していたのですが、死ぬときは土地とかもすべて売り払ってしまった方がいいと思いましたね。

裁判ごとになるところまで発展するとなると、面倒なことこの上ないですからね。


さて、最近ファンタジー系の小説も書いているのですが、自分の作品を見ていて毎回思うことがありまして、『私どんだけ龍好きなんだよ!!』ってことです。

この龍好きは子供のころからですからね~。好きになったのは仮面ライダー龍騎らへん?だったような気がします。

そこからFF10のバハムートが好きになりドラゴンというジャンル全てが好きになったと思います。

確かドラゴンって言葉の意味には『監視する』とか意味があるそうですが、何故でしょうね。

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