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龍の血を引く者  作者: また太び
10.5章 新たな龍人
129/162

宝石岩龍グランベス

「なんじゃ!?」


「まさかこれは…契約の儀式…!?それもこの光の柱はAかSクラス!」



虫と攻防を繰り広げていた江ノ島とお菊は突如天へ昇る光の柱に目を奪われた。


光の柱が消えると、お菊は確かに感じた。凄まじい魔術師の誕生を。




「紘一……目を開けろ…」


「あ……グランベス…?」


「いい加減離れろ。その、余り抱きつかれるとこっちも恥ずかしいのだが…」


「うわ!?ご、ごめん!」



紘一は慌ててグランベスから離れる。すると彼女は頬を掻きながらすっと立ち上がり、紘一に何を話しかけたらいいのか迷っているらしい。



「良かった……グランベスが生きていてくれて」


「ふむ……まさか私が人間のパートナーになる事は予想外だったが、お前なら別にいいだろう」


「認めてくれてありがとう。さて、どうしようか。なんだか強い反応がこっちに向かって来ているようだけど…」


「次こそ女王だろう。大丈夫だ、私に任せておけ。エーテルを温存していた戦い方ではない。本当の私の力を見せてやる」



グランベスは紘一に微笑むと龍化した。

そして樹木を薙ぎ倒しながら女王アリのような魔物が姿を現す。



「やはりお前か。大方地下に温存していたエーテルが切れたのだろう。そこで人間を襲わせてエーテルを蓄えた子分を溜める。そんな行為。私が許さん」


「ガアアアアッ!!!」



雄叫びを上げながら突進してくる女王アリにグランベスは物動き一つもしない。



「お、おい!危ないぞ!!」



その時紘一はグランベスの周りにキラキラと光る水晶の破片を見た。


ドオオオオオン――――!!!!!



「うわッ!」



衝撃波で思わず目を閉じてしまう紘一だが、目を開けると何もない空間に必死に何度も体当たりを繰り返している女王アリの姿があった。



「一体どういう事なんだ…」


「私の能力の一つクリスタルフィールドだ。ある程度の攻撃を防ぐ役割を持つものだが、こいつ程度の攻撃ならば無効化出来る」



グランベスはつまらそうに吐き捨てると、背中の剣を抜いた。

今度は原石ではなく、透き通る宝石剣だった。



「反乱など、浅はかな…」


「ギイイイイイッ!?!???!」



グランベスは女王アリを一刀両断した。



「つ、強い……」


「エーテルが豊富ならばこれくらいの芸当出来て当然だ。これから紘一は私の力を使えるようになる。感謝するのだな」


「あぁ!俺お前の力使いこなして見せるよ!」



そう宣言した瞬間紘一は酷い眩暈に襲われた。



「あ、あれ……身体が…」


「こ、紘一!しっかりしろ!」


「契約儀式の反動か、な……」



人間の姿になったグランベスは紘一の元へ駆けよって心配そうに見ていた。



「すまん……これ意識飛ぶわ…」


「そうか……なら、ゆっくり休むといい」



紘一の意識はそこで途切れた。




「あれ、魔物の侵攻が止まった…?」


「そのようじゃのう」


「江ノ島、さっきの柱の所に行きましょう」


「うむ、気になるわい」



江ノ島とお菊は部下を少人数連れて先ほど見た柱の場所まで向かった。





「誰だッ!」



江ノ島とお菊が柱のあった場所まで来ると、そこには一人の少年に膝枕をしている少女の姿があった。

少女は立ち上がるなり敵意剥き出しで江ノ島達を威嚇する。



「これは龍の威圧…?」


「まさかお前さん、龍族なのか?」


「いかにも、私の名は宝石岩龍グランベス。お前達か、あちらで戦っていた人間は」


「そうよ。あなた達の救援に行こうと思っていたのだけれど、魔物が急に沸いて来てね」


「して、お前さん。その坊主と契約したのかの?」


「そうだ。紘一は私の命を救ってくれた恩人であり、我が主だ」


「紘一君って言うのね…なるほどなるほど……その子、もしかして気絶してるの?」


「うむ。契約儀式の反動とか言っていたな」



お菊は目の色を変えると龍の威圧に怯まず紘一に駆け寄った。



「おい、貴様。紘一に何を…」


「大変だわ!エーテルが枯渇してしまっている!江ノ島!今すぐあたし達のアジトに運んで!普通の病院じゃ手遅れになるわ!」


「お、おう!」


「紘一が危ないのか!?ど、どういう事だ!?」


「恐らくこの子の前のパートナーのランクが低かったのでしょうね。急にSランクの魔物と契約した反動であなたにごっそりエーテルを取られちゃってるみたい。それも現在進行形でね」


「ど、どうすればいいのだ!?わ、私は取っていることなど…」


「ええ、無意識よ。大丈夫。この子はあたし達が助けるわ。さぁ、あなたも着いて来て」


「う、うむ」



江ノ島達が担架で運んでいると、本部からの援軍を乗せたヘリがやってきた。



「大至急本部まで!急いで!」


「は、はいいい!」



すぐさま意識がない紘一をヘリに乗せて江ノ島達も搭乗すると、ヘリは森を飛び立った。


あともう少ししたら登場人物と魔物のパラメーター更新と行きますかね。

今更ですけど、紅哉君のユニゾンモデルってロックマンエグゼ6のグレイガなんですよね。

あれ見た瞬間かっこいい!と思っていまして、あの目と口のマスク。たまらないっす。

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