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龍の血を引く者  作者: また太び
10章 龍族の侵略
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再会と涙

「なんでしょうか…この騒音は……どこかで聞いたことがあるような…」



龍一は火神崎家のリビングでコーヒーを飲んでいた。

他のメイド達も各々談笑しており、皆してテレビを見ていた時だった。


ドオオオオオン――――!!!



「な、何事ですか!?ってこの飛行機は!」


「う~い!帰ったぞ~!」


「ただいま戻りました」


「ふぅ、やれやれね。肩が痛いわ」


「お…おお……!これが昔の火神崎家!」


「も、戻られましたか!皆さんご無事で!」



龍一達メイド一向がセレナ達を出迎えると、皆の視線がカケルに向けられた。



「父上……が生きてる…」


「え?ぼ、僕ですか?まさか君がカケル君なのですか…?」


「はい…ッ!」



カケルはセレナと龍一を見渡すと涙が流れるのを堪える。

それを見たセレナと龍一はカケルに近づくとポンポンと頭を優しく撫でるように叩いた。



「よく頑張りましたね。カケル」


「未来で何が起こったのか僕らには分かりませんが、君は僕らが想像を絶するような冒険をしてきたと思います。よくここまで頑張ってきましたね」


「はい…!はい…!俺は…!俺はぁ!母上と父上が死なない世界にするためにここまで来ましたッ!あいつを倒すまで俺は泣かないと決めたのに、どうして俺は泣いてしまっているんだッ!くそッ!止まれよッ!」



涙を堪えていたカケルが涙をボロボロと流す。

死んでしまった父と母が生きている。カケルは涙を堪える事が出来なかったのだ。



「本当に頑張りましたね。あなたは四条家の誇りです」



立って泣いているカケルをセレナは優しく抱きしめた。

カケルはそれで涙腺が完全に崩壊したのか、子供のように涙を流す。

セレナは彼が泣きやむまで優しくずっと抱きしめているのであった。




「朱音ちゃん!」


「カケル…くん…」



泣きやんだカケルは真っ先に朱音の部屋に飛び込んだ。

朱音の身体は透き通っており、触れるだけで崩壊してしまいそうだった。



「朱音ちゃん!これを飲むんだ!」


「これは……あの薬…」



カケルは腕が動かない朱音の代わりに薬を飲ませた。



「あ……エーテルが…戻ってくる」


「良かった…!何とか間に合ったみたいだ……ごめん、君の元に来ることが出来なくて…」


「ううん、いいの……」



セレナ達はそれを見届けるとそっと扉を閉めた。



「朱音さんは何とか大丈夫のようですね」


「ええ、もうこれで身体の崩壊は止まったと思うわ」


「あれ、舞香さん」


「ん?何よ」


「その口調…」



セレナと話していた舞香の様子がおかしいと気付いた龍一は舞香に尋ねた。



「あぁ、私、感情戻ったわよ?」


「あぁ…なるほど、それで感情豊かな口調に……―――ってえええ!?」


「うるさいわね。朱音が中にいるのだから静かにしなさいよ」


「だ、だって!ね、ねぇ!?セレナさん!」


「わたしと佐鳥で舞香の感情を戻しました。紅哉達にはまだ知らせないで驚かせましょう」


「は、はぁ……いやぁ、ホント良かった」


「ふふ、さぁ龍一。私に紅茶を淹れなさい」


「はい!ただいまお持ちします!」


「リビングに持ってきてね。佐鳥先生も下で待っているし」



元気よく舞香は龍一に命令を下す。

龍一は若干目頭に涙を浮かべながら走って階段を下りて行った。



「あら、朱音はもういいの?」


「はい。しばらく話したら寝てしまいました。明日にはいつもの彼女に戻るでしょう」



紅茶を飲んでいるとカケルが降りてきた。



「ははッ!おい見ろよ!舞香!おめぇ派手にやったなぁ!」


「じゃないとなかなかきつかったのですよ?これくらい普通ですわ」



ビールを飲む佐鳥は今テレビで中継されているのはアメリカの国会議事堂の話しだった。

突然魔物が現れた事態にアメリカ国民は怯えており、大統領は記者会見で『魔物はもう襲ってこない』と自信満々に語っていた。



「へぇ、バレたのか?」


「バレていたらこの家に大量の警察が来ますよ」


「そりゃそうだよな」



佐鳥の疑問にセレナが答えていた。

カケルは目を閉じていて何を考えているのか分からない。



「んじゃなんでだろうな」


『バレル……大統領…すまん…』



カケルは二人に心の中で謝ると目を開けた。

舞香がこちらを見ていたので、苦笑いだけしておく。



「龍一さん、紅哉達は?」


「えっと、今やっと修行初日目終えたところですね。皆クタクタだと」


「そろそろ我々も合流しなければいけませんね」


「あぁ、こいつらも持っていかねぇとダメだからな」



佐鳥は神の遺産が入ったアタッシュケースを軽く蹴る。



「ねぇセレナ。あなた達一体いくつの遺産を取って来たの?」


「4つです。途中何度かアヴェンジャーズと戦闘になりましたが、横取りはされていません」


「ははッ!あたしとセレナが組んで負けるはずがねぇんだよ」


「まぁ死神と鬼神ですものね」


「舞香おめぇ、感情戻ってから随分と生意気になったな」


「気のせいですよ。佐鳥先生」


「ほらほら、もう今日は遅いのですし、寝ましょう」



明後日の方向を見て恍ける舞香に舌打ちした佐鳥は欠伸をしながらリビングを出て行った。

舞香達も自分の部屋に帰って行き、そして最後にセレナがアタッシュケースを持って自室に戻って行った。


なんだかここ最近物凄い速度で書いていますね。

まぁ自分が書きたかった場面をようやく書けて執筆意欲が増しているのでしょう。


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