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辺境育ちの侍女ですが、無自覚チートだったようで  作者: しゃもん


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13/13

番外編1 「レイモンド、子育てで本当に死ぬほど苦労する」

 王都の朝。

 鳥の声が聞こえ、柔らかな光が差し込む。


 だが──


「レイモンドぉぉぉぉぉぉ!!」

 篝の叫びが響いた。


「はい!? 何が!?」


「この子、また壁を砕きました!!」


「嘘だろ!?」

 レイモンドは走って駆けつける。


 そこには──

 **壁に拳大の穴を開けて笑っている赤ん坊** がいた。


「……誰に似たんだ……?」


「あなたです」


「俺じゃない!!」


 篝はため息をついた。

「昨日、私の父が“赤ん坊の握力を鍛える方法”とか言って、

 魔獣の角を握らせてたんです」


「剛志さん……!!」


 レイモンドは頭を抱えた。


(この子……絶対に将来、王都の地形変える……)


 そして、その日の夜


「ほら、寝るんだ……寝るんだ……」

 レイモンドは赤ん坊を抱きながら、

 庭をぐるぐる歩き回っていた。


 篝は心配そうに見守る。

「レイモンド様、もう一時間歩いてますよ……」


「この子、寝ないと魔力が暴走するんだ……

 昨日も庭の木が一本消えた……」


「……うちの子、強いですね」


「強いじゃない!! 危険なんだよ!!」


 赤ん坊はキャッキャと笑い、

 レイモンドの髪を引っ張った。


「いだだだだだ!! 握力強すぎ!!」


 普通の貴族は乳母が面倒を見るが物理が強すぎて、乳母に任せられない。


(……俺の新婚生活……どこ……?)


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