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チート魔力のせいで神レベルの連中に狙われましたが、守銭奴なので金稼ぎします  作者: 桜桃
第三章 ベルクヴェルク

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まさかここで新たな管理者と出会うなんて思わないだろう

 ロゼ姫とグレールは、俺たち黎明の探検者に入ることになった。

 そのため、これからギルドに行って申請をしないといけない。


 ついでに、ロゼ姫とグレールの戦闘服も買う予定だ。


 金はもちろん――


 俺たちのではなく、ロゼ姫の親が出してくれるらしい。


 ……良かった。本当に良かった。


 俺たちは六人でギルドへ向かい、無事に到着した。


 受付嬢に「ロゼ姫とグレールを仲間にしたい」と伝えると、なぜか受付嬢の思考が停止した。


 いや、それだけじゃない。

 俺の隣で浮いているアマリア。


 それも気になっているんだろう。


 受付嬢は口をあんぐりと開けたまま、こちらを見続けている。


「なぁ、アマリア。本当に姿を消すことって出来ないのか?」

「さすがに無理だね。君の魔法でどうにか出来るなら、やってみてよ」


 ……このクソが。

 ごほん。まぁいい。


「おい、受付嬢。早くロゼ姫とグレールを俺たち黎明の探検者に入れる手続きをしてくれ」

「……あ、は、はい。えっと、黎明の探検者に入るのは、ロゼ姫様とグレール様、お二人でよろしいのでしょうか」


 ……ん?


 やっと動き出したと思ったら、またアマリアを見た。


 ま、まさかこいつもグルか?


 俺たちに余計なことをしようとか考えてないだろうな……。


 ……いや、さすがにないか。


 今まで受付嬢絡みで色々あったから疑心暗鬼になっちまった。


「なぁ、なんでさっきからアマリアを見てるんだ? 言っておくが、アマリアはもう管理者の立場じゃない。怖いことなんて何もない。ただの少年だ」

「え、え!? 管理者ではない!?」


 ……あ。


 そういえば、アマリアが管理者を追放されたこと、まだ通達されていないのか。


 アマリアも今思い出したらしく「あっ」と間抜けな顔をしている。


 ……待てよ。


 まさかこいつ。


 ロゼ姫たちが準備している間、自分の後始末を一切やってないのか?


「すっかり忘れてたね。でも、そういうのは僕じゃなくて、残っている管理者がやってくれるはずなんだけど。おかしいな」

「まぁ確かに……残っている管理者がやるのが普通だが、やりそうな奴いるのか?」

「僕がほとんど後始末やっていたこと、今思い出したよ」

「やる奴いないじゃねぇか」


 俺がアマリアの肩をぽんと叩いた時だった。


 警備員らしき服装の男が、慌てた様子で駆け寄ってきた。


 ……なんだ?

 妙に怯えている顔だ。


 何かから逃げてきたような。


「あ、あの……ロゼ姫様」

「どうしました?」

「管理者様がお見えです。ダンジョンを管理している……フィルム様です」


 ……え?


 なんでここに?


 警備員の後ろの方が騒がしい。

 困惑や恐怖の視線が、一人の人物に集中していた。


 黒いローブ。

 フードから深緑色の髪が見える。


 そいつはまっすぐ俺たちの方へ歩いてきた。


 ……アマリア狙いか?

 それとも俺か。


 アマリアを後ろに下げ、魔導書に手を添える。

 すると向こうもこちらに気づいたらしい。


 黄緑色の瞳と目が合う。


「……知里、見つけた」

「俺を探してたのかい? 残虐非道な管理者さん」

「違う」

「違うんかい」


 俺じゃない?

 じゃあ、やっぱりアマリアか。


「裏切り者、違う」

「……普通に文章で話してくれないか? なんで単語なんだよ」

「関係ない」


 なんだこいつ。


 顔を引きつらせていると、フィルムは俺の横を通り過ぎた。


 ……そして、なぜか受付へ。

 何をするつもりだ?


 警戒していたが、特に何も起こらない。


 ローブから手を出し、丸めた紙を受付嬢に渡しただけだった。


「あ、あの……」

「渡した。用、終わり」


 受付嬢は何か言いたげだったが、フィルムは無視して戻ってきた。


 近くまで来て分かった。

 ……こいつ、ちっさ。


 身長140ちょっとくらいか?


「裏切り者、始末」

「僕を始末するなら、いいよ」


 アマリアが平然と言う。


「でも今、そういう指示出てるの? そもそも僕が生きてること知ってた?」

「知ってる。殺す」

「命令は出てるんだね。でも、今やるの? さすがにやりにくいんじゃない?」


 フィルムは周囲を見た。


 俺。

 アルカ。

 リヒト。

 グレール。

 ロゼ姫。


 そして、無表情のまま言った。


「やらない」

「それなら良かったよ」


 アマリアは軽く言う。


「今から帰るんでしょ?」

「……」

「睨まないでよ。何もしないから。ここにいても意味ないでしょ? 早く帰りなよ」


 少し迷った後、フィルムは頷いた。


 そしてそのまま――何事もなく去っていった。


 ……いや。

 逆に不気味だ。


 本当に何もしてないのか?


 監視とか、仕掛けてないよな。


 アマリアにされたみたいなのは勘弁だぞ。


「……ふぅ。今回は本当に、あれを渡しに来ただけみたいだね」


 ……あれ?


 そういえば。

 受付嬢は何を渡されたんだ?


 受付嬢から紙を受け取り、確認する。


 そこには――


 アマリアが管理者を追放されたことが書かれていた。


 しっかりと手形まで押されている。


「これで説明する手間は省けたね」

「みたいだな」


 これでアマリアの追放は正式に通達された。


 それはいいんだが……。


「今考えても仕方ないと思うよ」


 アマリアが言った。


「今は知里の目的を達成しよう」

「……そうだな」


 今難しいことを考えても仕方ない。


 俺の目的は一つ。


 かねっ――じゃなかった、カケルの封印解除だ。

 そのために、俺たちは動く。金のため――じゃない、自由のため……でもなく、カケル封印解除のために。


ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


出来れば☆やブクマなどを頂けるとモチベにつながります。もし、少しでも面白いと思ってくださったらぜひ、御気軽にポチッとして頂けると嬉しいです!


よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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