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チート魔力のせいで神レベルの連中に狙われましたが、守銭奴なので金稼ぎします  作者: 桜桃
第二章 オスクリタ海底

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新たな魔法は正直土壇場でやりたくないけど仕方がない

「ここまで粘るなんてね。糞餓鬼どもが……」


 フェアズの拳が震えている。

 次の攻撃が来る。


「許さないわ!! 私の力はこんなものではないのよ。もっと、もっと強いの。貴方達人間とは違うんだから!!」


 右手を大きく振り上げたかと思うと、新たな蔓が地面や周囲の木から伸び、フェアズの近くに集まり始めた。


「あちらも凍らせますか?」

「凍らせたいが……」


 そう言うと、グレールはすぐさま剣を先ほどと同じように突き出した。


「わかりました。frost(フロスト)


 先程までと同じように冷気が噴射される。

 フェアズに集まる蔓を凍らせ――


「凍らない?」


 まったく、凍っていない……だと?


「虚勢ではなく、本当に本気ではなかったみたいですね」

「グレールの魔力が、フェアズに負けたということか?」

「そうです。ここからは私は、あまり役に立てませんね。チサト様とリヒト様次第となるかと思います」


 冷静に言いながら、全部俺達に任せるな……。


 だが、こいつの言う通りだ。

 魔力量が今回の勝敗を決めるのなら、チート級の魔力を持っている俺が何とかしないとならない。


「…………リヒトはchain(チェイン)の準備をしてくれ。俺は、捕まえやすくするために、あいつを何とかする」


 顔の近くにいるリンクを見ながらリヒトに伝えると、二人は頷いた。


「今回はお前の魔法にかかっているからな。俺との相性がいいものを選択したんだ」

『ふん! まさか、私に様々なものを“繋げる”、空間魔法を与えるなんて。属性は何になるのかしら……』

「わからん。だが、出来たのなら別にいいだろう。お前は特別製の精霊なんだろ? お前だから出来たんだ。深く考えるな」

『そ、そうよ! 私は他の精霊達とは違い、希少の中の希少! このようなことが出来て当然なのよ!!』


 高笑いしているところ悪いが、俺達も準備をしないといけない。

 フェアズの準備が整ってしまう。


「――――ん?」

「四方に、蔓の竜が……」


 大小様々だが、五つの竜が作り出された。

 その顔が、俺達へ向けられる。


 ま、まさか、あれを一斉に襲わせるつもりか!?


「今更怯えても無駄よ。私は強い。私は貴方達のような凡人とは違うのよ!! |fouet viboraビーボラ・フウェ!!」


 生き物のように動く竜が、一斉に俺達へ向けて放たれた。


 まずい!!


「ダークフレ――――」

vibration(ヴィブラシオン)


 俺が魔法を出すより早く、アマリアが魔法を発動した。


 助か――


「いっ!?!?」


 ――キィィィィィィィン!!


 耳鳴り!!

 モスキート音に近い音が辺りに響き渡り、耳が痛い!!


 これは、何の魔法だよ!!


「あっ……」


 アマリアの魔法と、フェアズの魔法がぶつかり合っている。


 そうか。

 管理者同士だから魔力は互角。押し合いになっているのか!


「っ……!!」


 にしてもだ!!

 この音、キツいって!!


「辛いとは思うけど、我慢してもらえると助かる。僕の属性は“音”だから、四方に影響するんだよね」

「それを早く言えよ!!」


 そうだったのか……。

 空気を音で震わせて、相殺している感じか?


「邪魔をしないで!!」


 っ、フェアズの勢いが強くなった。

 押され始めている。


 アマリアは表情一つ変えない。想定内なのか?


『主! 早く私を使って、この耳障りな音をどうにかしなさい!』

「うるせぇよ!! ならさっさと行け!!」

『もう!! わかったわよ!!』


 怒りながらも、リンクは木々の影に隠れながらフェアズの元へ向かった。


 よし、こっちも準備だ。


「アビリティ、ガトリング砲みたいにflame(フレイム)を連続で出せる魔法ってあるか?」

『あります』


 魔導書が勝手にページを開いたかと思えば、すぐに止まった。


「――これか」


 文字が光り、教えてくれる。

 リンクの準備が整ったら放てばいい。


 チャンスを逃さないよう周囲を警戒しながらアマリアとフェアズを見ると、アマリアも苦しそうに顔を歪め始めた。


「アマリア、大丈夫か?」

「大丈夫ではないよ。音魔法は基本、全体攻撃だから力が広がってしまう。一つに集中できない分、威力が弱い」


 全体攻撃は雑魚相手なら有効だが、ボス相手だと威力不足になる。

 ゲームあるあるだな。


「準備、まだ?」

「もう少し耐えてくれ」


 声も苦しそうだ。


 おい、リンク。まだか……。

 アマリアが力尽きたら、さすがに危険だ。早くしてくれ。


「死ねぇぇぇええ!!」


 っ! しまった!!


 アマリアの周囲に複数の蔓。

 しかも普通の蔓じゃない、刃のように鋭い。


 あんなもん、化け物集団のアマリアでも、直撃すれば死ぬだろ!

 すぐに魔法で燃やそうとした瞬間、後ろから魔法を唱える声が聞こえた。


「|groundspadaグランド・スパーダ!!」


 声と共に、土の剣が広がる蔓へ向けて放たれる。

 ガキンッとぶつかり合った。


 アルカの魔法だ。

 だが、アルカの魔力もフェアズに負けているのか、斬れない。


「凍らせられないのであれば……icicle(アイシクル)


 次に放たれたのはグレールの氷魔法。


 上空から、氷の柱が蔓へ叩きつけられる。

 それでも蔓はすり抜け、アマリアと俺を狙ってくる。


flame(フレイム)!!」


 この後、大きな魔法を使うから炎の竜が出せない。

 だが、flame(フレイム)も効かない!!


 やばい、蔓が――


chain(チェイン)!!」


 迫る蔓を、今度はリヒトがchain(チェイン)で食い止めた。


 だが、皆が魔法を放っても、その隙間を縫ってくる。


 早く……早く……。


『チサト様、リンク様の準備が整いました』


 アビリティの声だ。

 同時に魔力を高め、新しい魔法を放つ準備をする。


 俺の右手付近に、ブラックホールが出現した。


 時間はない。

 これで仕留めにかかる!!


「――――|Mitrailleuseflameミトラィユーズ・フレイム

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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