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チート魔力のせいで神レベルの連中に狙われましたが、守銭奴なので金稼ぎします  作者: 桜桃
第二章 オスクリタ海底

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やるしかないのならやるよ、失敗覚悟だけどな

 フェアズが魔法を唱えると、燃やせなかった蔓が大量に出てきた。


 囲まれている。さすがにまずいな。


「こっちの魔法なら燃やせるか? ――――|Dragonflameダーク・フレイム


 さっきより魔力を込め、右手から炎の竜を出す。

 四方から迫ってくる蔓へ喰らいつかせた。


 喰われた蔓は燃え、チリとなる。


「よっし!!」


 俺に合わせて炎の竜は動いてくれる。

 だから全方位攻撃には適しているんだよ。


 それに、これが一番威力が高い。


 だが、数が多い。

 燃やしても燃やしても意味がない。


 やっぱり、最初に言っていた通りグレールに頼んだ方がいいな。

 イタチごっこだけはごめんだ。


 後ろにいるグレールへ視線を向けると、頷いた。


「では、行きますね」

「あぁ、任せたぞ」

「はい」


 グレールが剣を構え、狙いを定める。

 ――空気が変わった。


「行きます」


 グレールが動き出すのと同時に、炎の竜を消す。

 燃え散った蔓は地面に落ちるが、まだ残っている蔓は俺達へ向けられていた。


frost(フロスト)


 剣を前へ突き出すと、白い冷気が勢いよく噴射される。

 周囲を囲む蔓は次々と凍り付いた。


「すごい……」

「っ、リヒト! 油断するな!」


 蔓は噴射されている冷気の範囲しか凍らない。

 四方から来ている蔓すべてを凍らせることはできていないんだ!


 ――ザシュッ


「あ、アルカ、ありがとう」

「おうよ!」


 リヒトの後ろから迫ってきた蔓を、アルカが切り裂いた。

 ほっとしていると、アマリアが隣に来た。


「知里。リヒトと君ならフェアズを倒せそうな方法が一つあるんだけど、伝えてもいい?」

「頼む!!」


 この状況を変えられるなら何でもいい!


 すぐに返答すると、アマリアが俺とリヒトに聞こえるように作戦を教えてくれた。

 だが、その内容に驚きすぎて、俺もリヒトも思わず言葉を失った。


「ま、まじ?」

「わ、私には難しいですよ!?」

「でも、やらないとあの二人が危険だよ」


 アマリアの視線の先には、木を伝いながらフェアズに攻撃を仕掛けているアルカとグレールの姿。


 確かに、悩んでいる時間はなさそうだ。

 それに、他の方法も思いつかない。


 やるしかないか。


「わ、わかった……。だが、失敗しても文句言うなよ」

「それなら、他の方法を試すだけだよ。リヒトも大丈夫?」


 アマリアが聞くが、リヒトから返事はない。

 顔を覗き込むと――めちゃくちゃ顔が青い。


 まぁ、今聞いた話だとリヒトの鎖魔法が肝になる。

 緊張するのは当然か。


「リヒト、時間がないぞ。早く、やるかやらないか決めてくれ」

「で、でも……私にそんなことができるか……」

「俺も自分の役割が出来るかどうかわからんぞ。でも、やるしかないならやる。失敗しても次をアマリアが考えると言っている。失敗覚悟でやらないか?」


 不安なのはわかるが、やるしかない。

 リヒト、早く覚悟を決めてくれ。


「…………」


 ……不安なのはわかるが、せめてやるかやらないかだけは返事してくれよ。


 ――ドカンッ!!


「っ、何だ!?」


 振り向くと、アルカが地面に叩きつけられていた。

 上を見ると、グレールが蔓を凍らせ、何とか抑えている。


 だが、グレールの腕から血が流れている。

 怪我をしている。長くは持たないだろう。


 本当に時間がない!!


「リヒト! せめてやるかやらないかだけでも言ってくれ! やらないなら他の方法をすぐ考える。でも、やると言うならすぐ行動する!」

「わ、わかりました……。や、やります」


 口ではやると言っているが、顔は青く、杖を握る手は震えている。

 あれだと、失敗覚悟とはいえ危険そうだ。


 やっぱり他の方法を――


 そう思った時、アマリアがリヒトの前に立った。


「君、確かSランクダンジョンにいたモンスター、ワイバーンを拘束魔法で封じた実績があるよね?」


 あー、確かにあったな。

 俺がこの世界に来たばかりの頃だ。


「っ、え、は、はい。何で知っているんですか?」

「ダンジョン管理者から聞いた。村長の件があったから情報共有」


 まぁ、そうか。


「それより、君はワイバーンを拘束しただけじゃない。アルカの足場まで作って連携していたよね?」

「は、はい……」

「普通、拘束魔法をそこまで扱える冒険者はいない。ワイバーンを拘束しただけでもすごい」


 息を吸う。


「君は、自分が思っているより何倍も実力がある。管理者である僕が言うんだ。もう少し自分を信じて」


 アマリアの言葉に、リヒトの表情が変わった。


「それでも出来ないなら言って。他の方法を考えるから」


 リヒトはこぶしを強く握る。

 歯を食いしばり、顔を俯かせた。


 やっぱり、ダメか。


 あきらめかけた時、リヒトはバッと。

 勢いよく顔を上げた。


「やります!! やらせてください!!」


 気合の込められた、迷いのない返事。


「みたいだよ、知里」


 そうか、それなら、俺も覚悟を決める。


「それなら、早く準備をしよう」


 リヒトの覚悟が決まったなら、すぐ動く。


「やってやる。必ずフェアズをアマリアの元に返してやるよ」

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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