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チート魔力のせいで神レベルの連中に狙われましたが、守銭奴なので金稼ぎします  作者: 文月朔夜
第一章 セーラ村

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当たってほしくないと強く思う程、嫌な予感という物は当たりやすい

 三人が去った小屋。

 そこでは、残された三人が互いを案じていた。


「大丈夫ですか、村長! お怪我は!?」

「村長!! 救急箱持ってきます!!」

「……いや、問題ない。二人とも、ありがとう」


 村長は、二人の様子に何かが吹っ切れ、穏やかな微笑みを浮かべた。

 二人は首を傾げるが、深くは聞かない。


 今回の件で、三人は確かに恐怖を味わった。


 脅された恐怖。

 だがそれ以上に――


“大事な人を失うかもしれない恐怖”。


 それを、身をもって知った。


 今までの行いを悔い、これからを話し合おうと小屋へ戻ろうとした、その瞬間。


 背後。


“気配”。


「……な、なっ」


 額から冷や汗が噴き出す。


 鳥肌が立つ。

 足が、動かない。


 背後に――黒い空間。


 小さな、歪んだ闇。


 それは、まるで小型のブラックホール。


 ズズズ……


 そこから、色白の右手が伸びる。


 腕。


 肩。


 胴体。


 ゆっくりと、黒いローブの人物が姿を現した。


 顔はフードに隠れている。

 見えるのは、口元だけ。


 その口が――横に、裂けるように笑った。


 袖の奥は、《《獣の形をした右手》》。


「こんにちは~」


 軽い声。

 だが、心臓を凍らせる冷たさを感じさせる。


「な、なぜ……管理者の処刑人、アクア様が……」


 この世界を管理する存在。


 管理者の一人――アクア。


 三人は、完全に硬直した。


「今回来た理由ですねぇ~?」


 声が、ゆっくりと揺れる。


「セーラ村の“村長の代わり”を準備したことを、お伝えしに来たのですよぉ~」


 その一言で、空気が死ぬ。

 アクアは村長の肩に手を置いた。


「そ、れ、で、ですぅ~。違反は違反。小さくても、罪は罪。償っていただきますねぇ~」


 足元に、再び闇。


 抗えない。


 叫べない。


 村長は、そのまま吸い込まれるように消えた。


 残された二人の肩に、手が置かれる。


「余計なことはしないでくださいねぇ? 大丈夫です。償い終えれば戻れますよぉ――耐えられれば、ですが」


 瞬きをした一瞬で、アクアに姿はなくなる。

 重たい静寂が二人を襲う。


 二人は、その場に崩れ落ちた。

 村長が消えた地面を見つめて。


 ※


 翌朝。俺は不貞腐れながらギルドで朝食をとっていた。

 昨日、結局六百万はもらえなかったんだ。


 受付嬢が慌ただしかったのもあり、空気がそれどころではないとアルカに無理やり止められた。


 今日、今日こそはもらう、六百万!!


「………………」


 そう思っていたんだが……嫌な予感がする。


 まぁ、この光景がその嫌な予感を感じさせているんだろうなぁと思う。


 朝、俺たちが朝食をとっていると、扉がたたかれた。

 受付嬢が扉を開くと、そこには黒いローブの人物が二人。


 今は、何かを離しているみたいだけど、最終的には、無理やり何かを渡され終わったみたいだ。


 唖然としている受付嬢に声をかけると、こちらを見た。

 ………………うわぁ、顔色わる。どうした?


「……私、村長になれと……」

「…………は?」


 ・

 ・

 ・


 村長、交代。

 昨日のあれで、自主退任?


 ……そんなはずがない。


 嫌な予感が、確信に変わる。

 早く小屋に行かないと、取り返しのつかないことに……。


「村長は反省したんじゃなかったのか!?」

「だから。今確認しに行くんだろ」


 近づくほど、嫌な空気が濃くなる。

 もう予感じゃない。


“何かが起きている”。


 小屋に到着。

 外観は変わらない。


 だが――


 ドアを開ける。


 薄暗い室内。

 扉を全開にする。


 そこにいたのは、壁に背を預け、膝に顔を埋めるヤンキー二人。


 動かない。

 声もない。


 ただ、震えていた。

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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― 新着の感想 ―
[良い点] え……えっ!?(; ゜Д゜) 平和的に楽しく解決できて、ヤンキー二人がコミカルなやられキャラから、名前が分かって顔の見える「人間」に感じられて、村長と三人でこれから……って思ってたのに!!…
[良い点] どうもです。 Xより拝見しに来ました。 ストーリー構成や設定が面白いですね。 スラスラ読めました。 お金は大事ですが、やはり万能とは言えないですね。 でもやっぱり、お金に重点を置…
感想一覧
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