第37話 クランと寝床と騎獣クエ!
サブタイがやることリストになった。
ひまり:今日の行動予定は?クラン関係と騎獣クエは一応やるべき感ありますが!
玉兎:クランは資金がちょっと足りない。騎獣クエやろうか。
アン:ショップチャレンジのせいで絶妙に余裕がないんですよねえ。
ミケ:それにアンちゃんはディギー氏んとこの予定だしなあ
北斗:資金ってどのくらい要るんだ?
ミュー:お札の売り上げあるからちょっとは突っ込めるけど。
そう、いちばん予算に余裕があるアンファルが、玉兄さんとこじゃないから資金繰りがね……
ってミューちゃんお札の販売ももうしてるんだ。
玉兎:クランは担保金が10万エンなんですよ。
ミケ:たっか!
ひまり:いや、ワンスクエの報酬が基本1万エンだからそこまで高くない。
アン:担保金だけならそうですね。
ミュー:問題はクランハウスなんすよ……500万ないと最低限のハウスすら買えない。
北斗:ベータでハウス買うまではしなくていいのでは?
北斗さんはハウスまでは、っていうけど、クラン結成の最大目的は寝床の確保なんだよなあ!
玉兎:クランハウスについてはレンタルハウスがないでもない。大で月10万取られるが。
ミケ:大って50人用だよな?そこまで要らなくね?
ミュー:それってリアル月じゃなくてゲーム内月換算?それだと買う方がマシか?
ひまり:確かパーソナライズ種族選んだの、第一陣で30人弱って話だったし、第二陣でどれだけ増えるかかなあ。
アン:え、特殊種族全引き取りなんです?
ミュー:ううん、ノの字はできるだけ引き取りたいけど大聖その他はどっちでもいい。
玉兎:呪符作成士が増えないとミューさんの負担が大きくなりすぎるだろう?せめて依頼を取りまとめる窓口があったほうがいいだろうってね。
そう、現状で新たな呪符作成士は生まれていない。
どうも第二陣でもそこがいきなり緩和される感じはしないので、お札を売ってるのは例の特殊な雑貨屋のおばあちゃんとミューちゃんとそのお師匠だけってわけだ。
そして雑貨屋には初級呪符しか売っていません……
そりゃミューちゃんを保護した方がいいってなるよね。
ログイン時間全部お札製造になっちゃうのは流石に一般的なゲームの楽しみ方じゃないし。
そんな話をしつつ、騎獣のクエストだ。
クエは冒険者組合でのオファーだろうけど、表の騎獣繋いでるエリアに行けばいいのかな?と、皆で行ってみたら……
「ん?こいつらに触りたいなら、中で許可取ってきな」
と、組合の建物の中に追い返されました。
但しそこでぴこん!とクエストが生えたので、最初は管理のおっちゃんに話しかける、で正解だったらしい。
玉兎:中で許可か、受付でいいのかな?
ひまり:まあ大体のことは総合受付で聞いたら判るよね!
「こんにちはー!騎獣さんに触れる許可はどこでもらえますかー!」
「はいこんにちは。騎獣さん……ああ、その前にランク昇格のお知らせですよ。
今日から稲見さんはDランクです。
Dランクで騎獣レンタルが解禁されますが、黄金桜の領域からは出られない仕様になっております。ゴブリンさんの村を訪問する、領域ギリギリの場所まで到達する、などは大丈夫ですが、その場合降りると自動送還されますので、帰りは徒歩になりますね」
おお!EからDは自動昇格か!
そのあとも説明は続いたけど、騎獣で黄金桜エリアから出るにはC昇格が必須なうえに、Cランク昇格は自動じゃなくてランクアップ請求と試験がセットだそうです。
玉兎:自前騎獣はCランクからか。
ひまり:試験!筆記と実技が両方あるタイプかな!?
ミュー:試験って単語で嬉しそうにする人珍しい気がする。
アン:ひまりさんは試験とか受験とか全部終わっちゃいましたからねえ。
ひまり:卒論がまだおわってない!
ミケ:え、そつろん?
北斗:院行ったりは?
ひまり:しなーい。
パーティメンバー全員Dランクになったので、無事騎獣レンタル資格もゲットです。
だけど……
「うーん、済まねえが、石人の重量に耐える子はここにはおらんねえ……」
ミケ:ですよねー!知ってた!!
舟に乗れない種族、当然騎獣にも制限がありました。しってた。
玉兎:うーん?なんだろう、走竜から妙な圧を感じる。近づきたくない。
北斗:大蜥蜴がビビッて近寄らせてくれないんだが?!
この二人にも異変があったのは割と想定外です!
わたし?いやもう全然?どの子も可愛いし愛想いいよ?
アン:あー……だめですね。足が地面を離れるのを拒否する感覚が。
そしてまさかのアンファルまでキャラが騎乗拒否?!
「ああ、地元のドワーフさんは騎乗しようとする人自体がおらんねえ。
あれ、種族的に地面と仲良しでいたいって聞いたことがあるが、お嬢さんもそうなのかい?」
「そうですねえ。足は地面に付いているのが最善、そういう種族のようですね。
漂流者ですから、少しはマシなものだと思っていたのですが」
「漂流者さんかあ、じゃあ窓口に戻ってちょっと話をしてきてくんな。
確か拒否感を軽減する妙薬ってのが漂流者さん専用であるはずだ」
そしてアンには新たなサブクエストが生えて、一人で組合の中に戻っていく。
ひまり:ドワーフの縛りが意外とキツい件。
ミュー:……そういやコンフィグの設定で種族縛り弱めるやつがあったような?
アン:ははは……まさにその項目の説明を受けました。コンフィグってNPCさんからは妙薬扱いなんですね。
玉兎:お、じゃあ僕もそれで……ああでもこれを下げると聴力も下がるのか、悩ましい。
ミケ:あ、俺もそれでいける……ってだめか、物理重量は変わりません、だと
北斗:アンちゃんやミケはともかく、俺らは相性悪いヤツを選択しなければいいだけでは。
玉兎:それもそうか……
私はデフォルト状態でMAXだったんでそのまま適用してるけど。
だって絶対その方が面白いし!
騎獣乗り場にいるのは、コモドドラゴンの幅と足がちょっと長くなった感じの大蜥蜴さん、走竜という白っぽい小型の恐竜さん。あとは驢馬とアルパカを足したみたいな可愛いぶち毛のモフモフの、セリーテという動物、そして茶色くてでっかい走鳥という鳥だ。
初日には馬がいた記憶があるけど、この支部には一頭しかいなくて、今日はお出かけ中だってさ。
馬と走鳥さんは遠距離専用なのでDランクでは乗れないと説明を受けました。
この茶色いでっかい鳥、くりくりおめめで人懐っこくてかわいいんだけどなあ。
「安定性なら断然大蜥蜴だが、初心者にオススメなのはセリーテだよ。ちょっと練習すればたいていの人は乗れる。
ただ、冒険者さんは装備が重いから、ドワーフの人辺りは大蜥蜴がおすすめだね」
そんなわけで、皆で乗る練習クエストです。これは繰り返しできるそう。
玉兎:ガチで練習じゃないかこれ!
ミュー:うぉう難しい!セリーテ難しいよ!背中狭い落ちる!
ひまり:鞍なしで乗るんだねえ、ふかふかだー!
アン:大蜥蜴さんには謎の安心感がありますね。揺れない、居心地いいです。
ミケ:ああ、大蜥蜴、なんか知らんが土属性強いらしいぞ。ドワーフと相性いいんじゃね?
北斗:そうかこれも観察で鑑定生える系か。俺そもそも観察がまだ出てないけど。
皆でワイワイ練習していたけど、ミケさんの問題どうすっかなあ?
と思っていたら、神殿でしか見ない衣装の人がやってきた。
「ああ、良かった、おられました。ミケ・ランジェロ様!」
「あ?俺?」
おう?ミケさん指名だ?
そこでクエストが始まったらしく、二人の会話が聞こえなくなる。
ミケ:神殿で仕事請け負う代わりに重量軽減の護符くれるってよ
玉兎:仕事?
ミケ:彫像が輸送中に壊れたんで、修復の間、まあ要するに中身のログアウト中に代わりに立ってろみたいなやつ^^
ひまり:天職だ……!
アン:ミケさんの重量をどうやって神殿まで運んだのか不思議だったんですが、そんな護符があるのですね!
ミュー:謎が解けた!!
なるほど、ちゃんと救済策はあったんだね……!
そして言われてみると確かに、ミケさんを運ぶって相当な大仕事のはずだもんね。
そういう裏技があるなら納得だ!
結局ミケさんは重量軽減の護符2枚貼って、ようやく大蜥蜴さんに載せて貰えるようになった。
玉兎:クラン結成には資金が少し足らんから、ミケ以外の今日の寝床の確保からか。
ミケ:ああ、さっきついでに聞いたんだが、今日出てきたあの仮眠室、空きがあったら一声かければ使っていいらしいぞ
ひまり:あ、ガチの仮眠所なんだあれ。
アン:そういわれてみればそんな運用っぽかったですねえ。長期ログアウトの場合はあそこで寝るのが無難だったりしそうです。
そういえばそうね。リアル側の長期離脱時にお宿を占有するのはちょっと良くない気がするね。
(あの仮眠所はインスタンスエリア故、要は容量無制限だ。クラン結成の敷居が高い故の緩和処置じゃな)
朔夜の解説を皆にも伝えたら全員納得して、暫くは仮眠所を活用しながら、レベリングと金策を並行する方針に決まりました!
騎乗練習で結構時間を使ったので、今日はこのままもうちょっと町中のクエストをやりますよ!
称号変更:[Eランク冒険者]→[Dランク冒険者]←Up!
称号追加:[騎乗仮免]
金策とレベリングのバランスェ。
※トップ層未知の素材引き当てがちだから最低限は持ってるっちゃそうなんだけど。
なおミューちゃんセリーテに遊ばれております。




