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5D!~トップゲーマー観察日記?~  作者: うしさん@似非南国
第二部 配信とレガシーライフ。
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第118話 幻獣の管理者って?

 そんなのがいるのになんで青玉槿はああだったんですかね?

 時系列:116~117話の後くらい。

 但し内容としては114話で出た話の続きかな。

 猫又さんは、第二階位のエリアには幻獣種の管理者がいる、と言っていた。

 確かに白銀百合とか、翡翠山茶とか辺りは、モブのレベルの割にかなり平和だ。


 でも、だとしたら青玉槿は?

 あそこも第二だけど、FMであるヘルマニビスはともかく、変異体の黒野干が結構暴れていたよねえ?


(ほれ、あそこは白金樺の降格と入れ替えで第二に昇格した、という話を以前聞いておろう。

 正式な管理者がまだ決まっておらんのよ。

 逆に白金樺には、第二時代の管理者がまだおって、仕事をしておる故な)


 あー、そういわれてみればそうだった!

 ベータの時のメインクエでそんな話、聞いた!うん!

 でもこの管理者の話、猫又さんに掲示板には流さないって約束しちゃったなあ。

 サウルさんとかと個別にトークというのもまだるっこしいなあ。


(別に流しても怒りはせんだろうがの。我も今話したわけだし)


 朔夜が喋ったネタは基本的に掲示板に流してもオッケー、ではあるんだけどねえ。

 でも私としては約束は守りたいんだよー。


 ……白金樺の管理幻獣さんってどんな子なんだろう?

 ちょっと会ってみたいなあ。


(そうそう会えるものでもないと思うぞ……?)


 そこは確かにそうだけど!そのくらいの難易度は覚悟の上だよー!

 今まで割としょっちゅう行き来してても、それらしいなにかを見かけた記憶すらないのは判ってるよ!



 40キャップの現在だと、白金樺周辺だと絡んでくるモブはいない。

 アードウルフは35レベルくらいから近寄って来なくなったよね。

 だから、紅玉椿の方に寄りすぎて鷲が降ってくる、なんてことがなければ……

 いやそうだ、越境するコンバットイーグルはLv30程度の個体だから、これももう絡んでこないや。


 というわけで徒歩でお散歩に出ますよ!今日はソロ!

 最近は町の間の移動はだいたいポータルで済ませてしまうから、このあたりを歩くのは随分と久しぶりだ。


 町の周辺の大羽根兎は、今日も誰かが納品の為に狩っている。

 NPC冒険者さんの事もあるし、プレイヤーの事もあるしでその辺はまちまちだね。

 森に入ったところでアナグマがいたけど今日はスルー。

 そういやおやつ持ってたかな?ああ大丈夫、大福が2スタックあるね……

 鉱山ダンジョン巻き狩りツアーで出た大福、何故か7割が私のところに来たからね……解せぬ……


 なお大福の残りの3割はアンファルが持って行って、大福にホイップクリームを添えてカステラ生地で巻いた『ダンジョン巻き』を考案していた。

 試食はしたけど……かなり、カロリーなお味、でした……美味しかったけどさあ!

 いやゲームでは何食べたって太らないっちゃそうなんですけど!!


 寿司バージョンはディギーさんがキュウリの中心をくりぬいて、海苔を巻いた山芋を刺したカッパ巻きを作っていたよ!さっぱりしててこっちは何本でも行けそう感あったね!

 実際にはエンプティポイントが満タンになると満腹になって食べられなくなるけど!


 このEP(はらぺこポイント)もなかなか厄介だ。

 何せ、ログインしていれば、時間経過だけでもある程度、減る。

 突っ立ってるだけでもわずかながら減りが加速する。

 立ってるのと歩いてるのが大差ない減り具合、本を読んでも減るし走ったらもっと減る。

 魔法を使う時にはあまり減らないけど、スキルや技能を使うとかなり減る。


 なのでまあ、本格的に大変なのは前衛職や盾職の皆さんだ。

 我々は思い出したころにおやつをつまみながらぺしぺしで、まあなんとか?


 幸い、寝てる間には減らない仕様だったので、長期ログアウトで仮眠室からホームポータルに放り出される、って事態は存在しないそうだけどね。



 すあまをつまみながらお散歩してたら、視界の端っこに長い茶色の尻尾がちらちらと。

 どうもこれ、オオカナヘビの住処に入り込んだらしいね?

 そういや全然狩らなかったけど、こんな尻尾の長い爬虫類もいたっけねえ。

 トカゲ類じゃなくてカナヘビ類なので、鱗はつるつるではなくさらさら系だね。


 あれ?誰かいるぞ。プレイヤーだね?

 ってアランヴィーズさんじゃん。なんでこんなところに?

 どうやら誰かと話しているけど、会話は漏れてこない。クエスト中かな?


「……あれ?ひまりさんこんにちは。珍しいところでお会いしますね」

「アランヴィーズさんこんにちはー!ちょっとね、探しもの、しにきたの」


 クエが一段落したらしく、おもむろに振り向いて挨拶されたので、こちらも挨拶するよ!

 ってあれ?


 なんだか緑色の長い尻尾が一瞬だけ、アランヴィーズさんの向こう側に見えた、気がする!


「探しもの、ですか。この間猫又君に聞いたアレかな?」

「そうなんです!槿には今いなくて、こっちにはいるんだって話を聞いて!」


 聞かれたので素直に答えたら、アランヴィーズさんはほう?と面白そうな顔をした。


「……ああ、そうか。眷属がいるんだったね。随分口が軽い子だなあ」

「甘いもの好きで、私に甘いんですよ」

(甘いわけではない。適正に扱っておるとも)


 そして私の言葉に、朔夜がむくれた声を上げたので、つまんでいたのと別のすあまを取り出して渡す。


(む、むう……んまい……)

「……成程餌付け大作戦。まあお仕置きされない程度なら問題ないですね」

「……お仕置き?だれが?だれに?」

「そこは秘密です」


 く、そうだ、アランヴィーズさんも守秘義務持ちだ、そう簡単には攻略されてくれない!

 いや別にアランヴィーズさんを攻略する必要はないけど!プレイヤーだよこのヒト!

 でも、この人このレガシー鯖最初にして、今の時点では全部で4人しかいない召喚術師の一人なんだよなあ……

 残りの3人はファディさんと、ジョブは出たけどチェンジはできてないというリトルフット勢がふたりだ。


「……真龍の人とは別行動なんですね」

「今日はお仕事でいませんー。そもそもファディさんにはこの話してないですね、私もさっき聞いたばかりだし」


 私の護衛である三人は、レベリングが一段落したら二人ずつしかログインしなくなった。

 そりゃそうか、全員でVRフルタイムでどっぷりしてるなんて、不用心だものね。

 最近だとバトルコンテンツをやらないアンファルがログイン時間を別にして、ファディさんとティキちゃんが一緒、というのが多いけど、今日はファディさんの中の人が渉外の仕事でそもそも家にいないのよねー。


「……まああの方は色々教えられてはいそうですよね」

「なんか促成栽培されたとかなんとか聞いた。あとおじいちゃんへの恨み言?」


 このくらいは話しても大丈夫だろう、と思ったらなんだか思ってたのと違う台詞になった。

 おじいちゃん、って言うつもりはなかったんだけど?


「……おじい……?ああ、あの方ですか……随分言い方がかわいらしく感じますが」

「……いや、何か今自分で思ってなかった事言った。もうちょっと罵倒優勢だった、はず」


 お、この言い方だとするっと口から出るな?なんでだろう?


「余り怒らせない方がいい相手、ですからねえ……聞かれているのだったり?」

「なにそれこわいっ」


 取り合えず今のやり取りで判った。アランヴィーズさんも真龍……それも魚売《まなめ》さんが爺、って言っていた真龍さんと何か関わりがあるんだね?


(リアル側で罵倒するのは構わんが、ログに残る場所ではやめておけ)


 そして朔夜から忠告ががが。

 ちょっとまって真龍ってログ監視とかできるんです?!


 ……ってか運営側の中身入りだったりするのかもしれないな。それだったらおかしくはない。

 パーソナライズ種族の中でも、オンリーワンってかなり扱いが特殊らしいし……


 その場でアランヴィーズさんと話していたら、なんだか視線を感じる。

 んん?


「……おや、気に入られたようですね、ひまりさん」

【気に入った、という程ではないがのう。漂流者というのは、なかなか面白いものじゃと思ってなあ】


 おや?なんだか不思議な響き方の声がする。おじさまボイス。

 多分この辺で声がした、と思う方を見たら、眼が合った。


 緑色の、そこら辺の雑魚オオカナヘビの三倍くらいの大きさのオオカナヘビ。

 アオカナヘビとかグリーンアノールの親戚っぽく見えるかな?でっかいけど。


「こんにちはー!はじめまして?」

【ははは、挨拶からか、よいよい。其方からは初めましてじゃな。随分と前に西の方で随分と頑張ってハクビシンを狩ったり食ったりしておった子らじゃな、今日はひとりかね?】


 取り合えず初手は挨拶だろう、と挨拶したら、まさかのベータの頃のレベル上げの話を持ち出されてびっくりだよ!


「はい、今日はひとりですねー、このあたりでは絡まれなくなったのでおさんぽです!」

【別に大して見るものもなかろう?】

「そうかな?白樺とか木肌の色綺麗ですよね?」

【確かに白樺は細工物をつくるものもおるな。樹液も甘い、良い樹木よ】



 そのあとも暫く大きなカナヘビさんとお話をしたら、ログイン時間が微妙になったのでお暇して町に戻る。

 また来い、と言ってくれたので、初手の掴みはオッケーだったみたい?


「……なるほどねえ。そういう天真爛漫がいいんですかねえ」


 同じくログイン時間が残り少ないというアランヴィーズさんも一緒に戻るのだけど、彼はそんなことを言って首を捻っている。


「天真爛漫って事もないと思いますけど……雑談ならネガティブなことは言わないようにはしてますけどねー」


 メインクエ絡みとか考察だとよからぬ話もしますけどね!と言ったら一応納得はされたよう。


 でもこの人も割と不思議な人だよなあ?

 流石オンリーワン種族というべき?

 まだしばらく青玉槿の管理者は決まらない予定。

 本編内で触れる予定がないのでネタバレしておくと、アラン君は契約相手になり得る幻獣聖獣の情報を聞きに来てました。

 召喚師、コネが大事らしくてね……

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