↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
倒産中年社長、異世界で孤児達と逆転再生経営!番外編 異邦人の神を追う羊たちの旅  作者: 神永ちろる


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
22/25

神は子羊と共に向かう

第22話 神は子羊と共に向かう



ミリーナとヤマタニはデリーズの街の安宿に宿泊した。 そして宿の食堂で皆で食事を取っていた。


「お前達はミリーナ、ガイル、ゲイルだったな。」


「はい、そうです。」


「それで、装甲車に一緒に乗り込んだわけを聞こうじゃないか?」


「ですから、貧困に喘ぐ我が領民を救ってほしいのです。」


「なるほど、そういうことか。」


「あのとき、人がうるさくてよく聞こえなかった。」


「ああ、そうだったんですね。」


「それで、来ていただけますか?」


「へい、おまち!」


元気のよいボーイさんが、定食とエールを持ってきた。


「おお、きたきた。」


ヤマタニはまずエールを飲んだ。


「くーっ、美味い。」


ガイルやゲイルもまずエールを飲んだ。


「やっぱり、まずエールだ。」


「同感だ。」


「貧困に喘ぐ領民か、領主である者がしっかり管理していればよいのではないか?」


「それなのですが、領主のお祖父様がなかなか頑固でして、うまくいかないのです。」


「それじゃ俺が行っても駄目じゃないのか?」


「しかし、なんとかしなければなりません。」


「君が説得したらどうだ?」


「やってみましたが、聞き入れられません。」


「やはり、それでは俺が言っても聞いてもらえないな。」


「でもでも……。」


ミリーナの顔が曇り、目から涙が溢れた。


「殿が泣かせた。」


「ほんにほんに。泣かせましたのじゃ。」


「マスター、弱者救済活動を目的にするなら、行くべきではないでしょうか?」


「行かないとは言ってないぞ。」


「ただ、聞き入れてもらえないなら、根本からは救えないと言っているんだよ。」


「では、来てはもらえるのですね。」


「まぁ、行くだけはするがな。」


ヤマタニから良い返事をもらうと、ミリーナの顔が急に明るくなった。


「一応は行くが、領民を救うには領主の権限が必要だからな。」


「俺みたいな他の領主が口出しできない。」


「はい、わかりました。」


「それで、災害とか反乱とかが貧困の原因か?」


「はい、それもありますが、躍進政策が悪かったのです。」


「躍進政策?」


「はい、隣国で躍進政策がうまくいったと聞いて、そのやり方をやったせいで悪化しました。」


「ほう。どんなやり方だろう?」


「近代化するにはまず鉄を集めろと、民衆の農具や鍋釜などを供出させました。」


「それから、畑に鳥がやって来て作物を荒らすので、全て退治したところ、害虫が大発生しました。」


「あとは、山の木を全て伐採して畑を作らせたら、洪水が発生して畑が駄目になりました。」


そのあとのミリーナの説明を聞いたヤマタニは、開いた口が塞がらなかった。

どこかで聞いたあの大躍進政策と全く同じだと、ヤマタニは思った。


「ミリーナ、それはもう代替わりしないとな。」


「しかし、お父様も亡くなり、継げるのは私くらいしかいません。」


「じゃあ、君が継げばよいじゃないか?」


「私はまだ成人前ですし、男性しか後を継げない決まりがあります。」


「では、婿を取ればよかろう?」


「ヤマタニ様、是非、私の婿に来てください。」


それを聞いたヤマタニは、スープを吹き出しそうになった。


「それは無理だな。」


ヤマタニはミリーナの提案を突っぱねた。


「現実的にミリーナが継ぐのが妥当だろう。決まりもへったくれもないしな。」


「それから農地を再生させるのは、何年もかかりそうだな。」


「しばらくは食料や農機具を他領地から買って、一つずつ問題を解決させよう。」


「はい。」


ヤマタニはミリーナの領地の酷い話を聞いて、すぐに行かないと、民衆が危機的状況に陥っていると判断した。


あくる朝、ヤマタニは食料を装甲車に積めるだけ購入し、ミリーナの領地へと急行した。



ここまで読んでいただきありがとうございます!

もし少しでも続きが気になると思っていただけたら、ブックマークや評価【★★★★★】で応援していただけると嬉しいです!

すごく励みになります!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。