ヤマタニ暗黒地帯総督が活躍し悪を倒す?
第18話 ヤマタニ暗黒地帯総督が活躍し悪を倒す?
ニセモノヤマタニは昨日飲み過ぎてダウンしてしまっていた。
「まぁ、英気を養うにしても、だらしなさすぎないかしら?」
「ミリーナ殿、口が過ぎませんか?」
「ヤマタニ様に対して無礼ですぞ。」
ニセモノヤマタニの護衛の女達が怒って言った。
「神ヤマタニ様ならば、体調不良も自分で回復されてもよいかと思いまして。」
そう言ってヤマタニの護衛を黙らせた。
そして、ミリーナ達は宿屋を後にし、街へと出かけて行った。
◆
ヤマタニは宿屋の食堂で、ゲンバの報告を聞いていた。
「それで何か情報を掴めたか?」
「はい。」
「この街の金貸しが街の管理をしている代官とつるんで貸し付けた金利を釣り上げています。」
「ほう、なるほど。」
「金利を上げてるのは、やはり代官とつるんだ金貸しだけになるな。」
「そうです。特定の金貸しだけしか営業権を与えられないので、その問題のある金貸しからしか金を借りれない状態です。」
「そうか、しかし俺にはこの領地の裁判権がない。」
「だから領主に手紙をしたためよう。」
「もしそれでも改善されなかったら、陛下に手紙を書いて改善させようか。」
「そうですね。それが良いでしょう。」
時代劇みたいにはなかなかできないな。劇中なら代官屋敷に乗り込んで乱闘し、権力で解決するんだがなぁ。
「この私服を肥やしている代官と金貸しはこれでよいが、他には何かあるか?」
「代官が領民から税を上乗せしています。」
「ああ、なるほどな。まさに悪代官だな。」
「スケさんカクさん、こらしめてやりなさい。」
とか言ってやるんだよな。
「はっ!成敗してまいります。」
「お任せ下さい。」
「ちょっ、まって!」
スケさんカクさんは行ってしまった後だった。
うわっやっちゃったよ。どうしよう。
「ゲンバ!代官屋敷に案内してくれ!」
「はっ!」
ヤマタニはスケさんカクさんを止めるため、代官屋敷に急いだ。
スケさんカクさんの行動は早く、代官屋敷前に到着していた。
そこに偶然いたのがミリーナ達だった。
「代官屋敷の前で、なんか乱闘騒ぎになっているわ。」
代官屋敷の前で偶然、借金を返済出来なかった者達から、借金の代わりに奪われた娘達が連れ込まれそうになっていた。
「なんだお前達は!」
「殿の命により、この悪代官を懲らしめに来た!」
「殿に代わってお仕置きよ!」
「この娘達を取り返しにきたな!」
「者ども、この女達をやってしまえ!」
「ふふ、殿にもらったミスリル剣、使う時がやってきた。」
兵士達が束になってスケさんカクさんに襲いかかったが、まったく歯が立たなかった。
逆に全て返り討ちになっていく。
「おのれ、もっと兵士をまわせ!」
屋敷の敷地から次々と増員する兵士達だったが、全て返り討ちになり、兵士達が痛みで地面にのたうち回っていた。
「全て峰打ちよ。安心せい。」
「殿に代わって悪を滅ぼす。」
などとスケさんカクさんは絶好調だった。
騒ぎが拡大したため、中から代官や金貸しがやって来た。
「なんだこの騒ぎは?」
「お前達は何者だ?」
そこにようやくヤマタニが息を切らしてやって来た。
「おおっ、殿ちょうどよい頃合いですぞ。」
しかしヤマタニは走って来たばかりで声が出なかった。
スケさんがいつの間にかヤマタニのエンブレムのバッジを代官に見せた!
「こちらにおわす方は、国王の姫を娶ったヤマタニ辺境伯にして暗黒地帯総督なるぞ!」
「ほら、控えろ!」
カクさんが悪代官や金貸しを地面に押し倒した。
「くっ、俺が暗黒地帯の金貸しだと、どうやって調べたんだ!」
「くそっ!俺が暗黒地帯出身の代官だということも調べられたか。」
偶然にも悪人が暗黒地帯の住民であり、暗黒地帯総督権限で逮捕できたのであった。
「マスター、これにて一件落着ですね。」
「わん。」
こうして悪は滅び、フィングスの街に平和が訪れた。
「ありがとうございます。ヤマタニ様。」
「ありがとうございます。」
「あなたは本当に神様です!」
捕らえられていた娘達はヤマタニを囲んでお礼を言った。
「おい、俺は何もやってないぞ。」
しかしミリーナは偶然この場に居合わせていたが、乱闘騒ぎが拡大したため、護衛達が危険だとミリーナを避難させていた。
従って、ヤマタニ本人がここにいて悪代官退治を行っていた事は知らなかったのだった。
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