part27
神の子「…で?アンタの話をまとめると、私がここら
辺の国を支配すればいいの?」
メアリは何とかカフェで話を聞いてもらえるように、
引き止めることに成功しました。
話を聞きながら『神の子』の元に冷たい飲み物が
運ばれてきます。
神の子「何これ?石の塊じゃない」
店員「そちらは冷却保存するための地下石でできた
コップでございます。コチラの石の筒を上から
刺してから、いただいてください」
メアリ「へぇ、面白い仕組みですね。説明ありがとう
ございます」
2人は言われた通りに飲むと、爽やかな果物の味が
喉を通ります。その甘酸っぱい味は、暑い国の中で
疲れた頭と心に癒しをもたらします。
神の子「中々に美味しいじゃない。あ、国を支配する
件だけど、めんどくさいから却下で」
メアリ「…!ゲホッゲホッ!飲み物吹き出すところ
だったじゃない!」
神の子「さっきも言ったけど何かに縛られるのは
ごめんよ。国を支配するってことは、
国への責任が問われる。あと実質アンタの
配下になる。だからお断りするわ」
メアリ「じゃあ、どうしたら国を治める考えに
なるかしら?」
神の子「そうね…取り敢えず他の統治者を見たいん
だけど。国っていくつあるの?」
メアリ「全部で4つ。『雷の国』『風の国』
『水の国』『炎の国』があるわ。統治者が
いるのは今の所雷だけね。風と水はまだ
決まってない。炎は貴女を引き入れようと
している真っ最中よ」
神の子「ふーん…じゃあ条件を付けましょう。
残り2人が決まって統治者が全員集まった
時、そこで私が国を統治することが気に
入らなかったら、私は統治者を辞める。
それまではやってやるわ。因みに統治者確立
までは1週間とするわ」
メアリはとても嫌そうな顔をします。しかしあの
『神の子』を引き入れられるならと思い、ため息を
ついて『神の子」の黄色の眼を見ます。
メアリ「分かったわ。その条件を呑みましょう。
ところで名前を聞いてもいいかしら?」
神の子「言ってなかったっけ?ていうかそれくらい
最初に聞くべきだろ。社交辞令がなって
ないな。まあいい。
私はレイチェル・オビズート。
1週間よろしくお願いするわ」
メアリ「私はメアリ・ベルナエル。よろしくね」
こうして2人で飲み物を満喫したあと、2人はリリアがいる拠点に帰ります。
レイチェル「ねぇ、ここから歩きで行くの?」
メアリ「そんな訳ないわよ。今から瞬間移動するから
手をしっかり握っててね」
そう言うとメアリは杖を取り出して、その鋭く尖った先端を地面に軽く打ちつけます。そして瞬きをした
時には、既に拠点の中にいました。
拠点にはリリアの他にジルもいました。
リリア「あら、お帰りなさい。後ろにいる子は例の
子かしら?」
メアリ「そうですよ!いよいよ『神の子』勧誘に成功
いたしました!」
リリア「初めまして。メアリの双子の姉のリリアよ。
よろしくね、可愛い人狼さん」
レイチェル「言っておくけど条件付きだからね?
アンタから話しなさいよ、メアリ」
説明をまかされたメアリはリリアとジルに話します。
条件やここまでに至った経緯などを洗いざらい話し
ます。聴き終えたところでリリアが口を開きます。
リリア「条件のことだけれど、実は『水の国』の
統治者は私の方で決めておいたの。だから
あと1人ね」
メアリ「えぇ?!そうだったのですか?!」
リリア「折角だから呼んできましょうか。3人とも
顔合わせはしておかないと」
リリアは『魔力式電波塔』を取り出します。これは
魔力を使って通話したい人の魔力に糸のように繋げる
ことで、遠距離で会話ができるものです。リリアの
手元の魔力の塊が徐々に性質が変わっていきます。
薄い黄色から青色になっていきます。
???「…もしもし」
リリア「聞こえるかしら?リリアよ」
???「何だリリアかよ。こんな遅い時間に通話とか
寂しがり屋なんだなお前。怖くて寝れない
なら耳元で子守唄でも歌ってやろうか?」
リリア「それは…遠慮しておこうかしらね。
今から少し拠点に来てもらうことはできる?
会ってほしいヒトがいるの」
???「そこらへんの暇人と一緒にしないでくれよ。
一応俺にもこっちの仕事があるんだよ。
夜更かしお嬢様も早くお休みになられて
ちょーだい。じゃあな」
と言うように通話をしたけれど、一方的に切られて
しまいました。因みに現在夜の21時です。
リリア「切られちゃったわね…でも明日あの子が
拠点に来るから、2人も明日来てもらえる?
急にごめんなさいね」
ジル「取り敢えず俺は…この仕事をこれからやれば
いいんだな?」
リリア「そうよ。家とかももうあるはずだから、
改めてこれからよろしくね」
レイチェル「衣食住貰えるんだったら、私も欲しいん
だけど」
メアリ「じゃあ用意するけど、今日1日じゃ無理だから
拠点で過ごしてちょうだい」
レイチェル「アンタたち2人はどうするの?」
リリア「私たちは向かい側に家があるから安心して
使ってね。困ったことがあったら何でも
言ってちょうだい」
レイチェル「じゃあ何か食い物ある?」
メアリ(やっぱりこの子態度が大きいわね…)
こうして怒涛の1日が幕を閉じました。
残り1人、しかも自分たちの支配を拒む『風の国』の
統治者探し。果たしてどう切り抜けるのでしょうか。
メアリは今晩は頭を抱えて寝るでしょう。




