表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おじさんと幼女のデスゲーム攻略  作者: 文字書きA


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

71/87

第71話:調達(後編)

(やっぱ、手さげ袋しかねえな)


日用品の(たな)にあるのは、エコバッグや保冷バッグばかりで、どれも片手が(ふさ)がってしまう物ばかりだ。どうしようかと考えながら、浦見(うらみ)は店内にある他の物を確認した。食料と飲料、お菓子などは大量にある。


(ただ、これは持っていくとしても少しでいいな。懐中電灯は役に立つか。雨具(あまぐ)は……いや、天気も変わらねえはずだ。1番目のゲームでもそうだったし、2番目のゲームは外だったが、ずっと晴れていたからな。必要ねえ)


男は注意深く、持ち出す物を選んでいた。いざというときに、重みで動きにくくなるのは()けなければならない。それが彼の考えだった。


(あとは袋だけか。最悪、手さげをホリーに持ってもらうってのもありだが……)


浦見は(あきら)めきれず、棚を全て見ていった。そして彼は目当ての物を、絶対にないと思っていた場所で見つける。


(……あ? これは……)


そこはマンガ本や、雑誌などが置かれている棚。雑誌には付録(ふろく)がついている物もあり、その中に、体にベルトを巻いて使えるタイプのバッグがあった。彼は雑誌から付録を外して、箱を開けてバッグを取り出し、自分の(こし)に巻いてみた。


(……使えはするな。どっちかというと、女が使うことを想定(そうてい)されていそうだが)


表紙に()っている写真も、女性が使用しているところだ。値段もバッグがついているだけあって、それなりに高い。


(まあ、今更だが)


今までと同じだ。死ぬか生きるかの瀬戸際(せとぎわ)で、(こだわ)り続けることはできない。


(そもそもこれが、本物かどうかも分からねえし……)


作動(さどう)した仕掛(しか)けが元に戻る。そんなことは、現実ではありえない。目の前にある雑誌も、ページをめくってみれば、中身まで全て白黒になっていた。


(さすがにこれは、売れねえだろ。なら、開けて使っちまってもいい。……と、思うことにするか)


そんなことを考えながら、彼は出たゴミを店内のゴミ箱に捨てて、付録を外した雑誌は棚に戻した。そして腰につけたバッグの中に、LED式の懐中電灯と消毒薬、絆創膏(ばんそうこう)を入れてファスナーを()める。


「……待たせたな」


そうして準備をすませた彼は、少し声を張りながらホリーの(もと)に戻った。(うつむ)いていた少女は、男の声に顔を上げる。


「……おかえり、おじさん。欲しいものは見つかった?」


「ああ、ちょうど良いもんがあったからな」


言いながら、浦見は腰のバッグを見せる。ホリーはそれに目を向けた。無言のままの彼女に向かって、彼は続けて問いかける。


「それで、どうする? もう少し、ここにいるか?」




1/雨具

「雨天の外出のとき使う、雨を防ぐものの総称」


2/想定

「ある条件や状況を仮に設定すること」


3/瀬戸際

「勝負・成否などの分かれ目」


4/作動

「機械や装置の運動部分が働くこと」


この後書き内での説明は、コトバンクのデジタル大辞泉から引用したものです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ