表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おじさんと幼女のデスゲーム攻略  作者: 文字書きA


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/39

第6話:おじさんと幼女と女子高生(前編)

「それで、アンタはどこに行こうとしてたんだ?」


「最初は、道を真っ直ぐ進んでたのよ。でも、どれだけ進んでも、周りの景色が変わらなくて。方向を変えるべきかと思って……」


女子高生……坂井(さかい)が、不安そうな顔で返す。浦見(うらみ)は口元に手を当てて考えこんだ。


(……そうだよな。俺も結構歩いているが、景色はそんなに変わってねえ。ホリーがいた十字路(じゅうじろ)も、一応目印にしてるだけで、他にも似たような場所はあった。……ここはどのくらいの広さがあるんだ?)


スーツの(そで)を、少女が(つか)む。彼女に軽く引っ張られて、男は思考(しこう)を中断した。


「……おう、どうした?」


「おじさんたちは、どこから来たの? そこに戻れば……」


「いや、それはそうなんだがな。俺はどこから入ったか、もう覚えてねえんだよ」


頭をかきながら、彼が答える。坂井は鋭い目をして告げた。


「ああ、それ無理。ほら、私たち、真っ白な部屋にいたでしょう? 私は皆が部屋を出た後、最後にドアを開けたんだけど……。ここに来て、あの変なアナウンスがあったときに、真っ先に戻ろうとしたの。でも、ドアは開かなくなっていた。きっとオートロックだったのね」


「なんだと……?!」


浦見は思わず声を上げる。


「てことは、出口にも鍵がかかってるかもしれねえじゃねえか。見つけても出られねえ可能性があるぞ」


「……それは」


坂井が目を伏せる。彼女は小声で(つぶや)いた。


「でも、3人もいれば、何とかなるかもしれないじゃない。浦見さんは、私が見た中では1番力がありそうだし……」


「んじゃあ、入口に戻って試してみようぜ。俺が扉を開けられるか」


「そんな必要ないでしょ。あの部屋には、ドアは1つしかなかった。だから私も残らなかったの。……あそこに戻っても、何もないわよ」


黒髪の少女は、両腕を胸の前で重ねて、自分の(ひじ)を触っている。その横顔は、どことなく緊張しているように見えた。


「……なるほどな」


浦見は深いため息をつく。坂井も、ここから脱出できる方法を見つけられたわけではないのだろう。ただ、希望的(きぼうてき)観測(かんそく)で動いているだけだ。けれど、それを()める気は、彼にはない。


(こんなところからは、すぐにでも帰りたい。そう思うのは、当たり前のことだ)


彼自身、宝探しには積極的になれなかった。少女の手を取って、男は告げる。


「……入口に鍵がかかってたなら、出口にも鍵はかけてるだろう。逆に言えば、鍵がかかっているなら、そこが怪しいってことだ。そういう扉を、探すとしよう」




1/希望的観測

「事のなりゆきを、希望を交えて都合のよいようにおしはかること」


この後書き内での説明は、コトバンクのデジタル大辞泉から引用したものです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ