表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おじさんと幼女のデスゲーム攻略  作者: 文字書きA


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

47/88

第47話:ギクシャクする関係(前編)

「私たち、おじさんのことは信じてるから。だから何かするときは、ちゃんと説明してからにして。お願い」


ホリーの目から、大粒の涙が流れだす。水滴は、(ほお)(つた)って床に落ちた。坂井(さかい)が慌てて(ひざ)を折り、その体に手を()える。浦見(うらみ)は苦い顔をして、穴から抜けだしつつ言った。


「……ああ、そうだな。今のは俺が悪かった」


「本当よ」


坂井が彼を(にら)みつけて、切りつけるような口調(くちょう)で返す。


「しっかりしてよね。ホリーちゃんにとって、あなたはお父さんみたいなものなんだから」


「……父親、ねえ」


眉間(みけん)にシワを寄せながら、男は床に座りこみ、(かた)い声で続ける。


「俺に、そんな役が(つと)まるとは思えんが」


「あなたの能力は関係ないわ。大事なのは、ホリーちゃんの気持ちだもの」


「……そうかよ」


キッパリとした坂井の言葉に、浦見は頭をかきながら目を伏せた。気まずい沈黙(ちんもく)が、その場に()ちる。


「……た、大変そう、だね」


しばらくして。最初に言葉を(はっ)したのは、十矢(とおや)だった。


「あの、その。ボク、ちょっと外を見てみるよ」


そう告げて。彼は(かべ)の四角い穴から、外を見た。イモムシは(すで)に、ドールハウスから離れて、部屋の中を()っている。


「……あの虫は、まだいるね」


「そもそも、今回はいつ終わるかも知らされてない。みんな死ぬまで、終わらないのかもしれないよ」


友人の声に、深命(しんめい)が続ける。浦見は深いため息をついて、顔を上げた。


「……だとしても、俺たちは生き残るために、できることをしなけりゃならん。いざとなれば、あの地下室も使ってな」


彼の目線の先では、坂井が自分の服のソデで、ホリーの涙を(ぬぐ)っている。


「まあ、俺はともかく、お前らを入れるのは最終手段だ。戻れなくなるのは、(いや)だろうしな」


「……当たり前でしょ」


坂井は、彼と目を合わせないまま口を開いた。


「ホリーちゃんだって、怖いわよね? 光も差さない地下室に入るの」


「……う、うん……。……でも。おじさんが一緒なら、頑張(がんば)るよ」


彼女は鼻をすすりながら、懸命(けんめい)に話す。その姿を見て、少年たちと坂井の視線が、浦見の方に向けられた。


「……まあ、そんときは俺も、覚悟を決めてつきあうさ」


彼は子供たちの目を見ながら、真剣な顔で言葉を落とす。


「具体的には、あのイモムシがこの(とう)に向かってきたときってことになるが。下に行くなら、俺が先に下りて、お前らを受け止めるしかねえ。奴の大きさで、ここには入れねえだろうし……。あれとは別に。もし、小さな(イモムシ)が現れたとしても。床の戸が開けられるとは思えねえから、下なら安全だろうと()んではいるが……。ぶつかられて、塔自体が(たお)れるようなことがあれば分からねえな」



1/務まる

「その任務を果たすことができる」


2/踏む

「前もって見当をつける。見積もりや値ぶみなどをする」


この後書き内での説明は、コトバンクのデジタル大辞泉から引用したものです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ