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アルカディアリベル 〜神話級アイテムは俺を世界最強の攻略者へと導く〜  作者: 描空
三年生編

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201/207

201話 文化祭本番①

 文化祭本番当日となった。今日がどれほど楽しみでどれほど待ち遠しかったことか。いつもより早く寝ようとしたのに全然寝られなかったぐらい楽しみな文化祭を今から堪能出来ると思うと嬉しくて仕方がなかった。とは言うものの俺たちは生徒会であるため先生たちと一緒に始まるより前に最終確認しなくてはいけないためひと通り各クラスの出し物を見て回った。どのクラスも最大限力を入れて準備してきたことが分かるクオリティで先に見てしまうのが勿体無いと感じるほどだった。屋外で準備していたクラスもあり見に行ってみると、かなりの物が出来上がっていた。サーカスショーを行うクラスのもので、学校にある設備を最大限利用してステージのような物を作り上げておりここでショーをするんだろうなと分かる作りになっていた。全クラスの簡単な確認が済んだため後はみんなが来るのを待つだけとなった。時刻は八時でもうそろそろみんな登校してくる時間でちょうどいい時間に終わったなと思いながら教室に向かった。塩田先生と確認していたためそのまま一緒に教室に行き雑談をしながらみんなの登校風景を見ていると、みんなハイテンションで光正高校文化祭と書かれたアーチ状看板の前で写真を撮っている生徒もいたりしてこの段階で頑張って良かったと思えた。クラスメイトも続々と登校してきて朝のホームルームが始まった。


「今日は待ちに待った文化祭本番です。みんなテンションが最高潮なのは分かるが、ハメを外し過ぎず適度に自制して良い思い出だけが残る文化祭にして欲しい。友達とふざけ合ったりして怪我したなんてこと先生たちも起きて欲しくないから。みんな最高の文化祭を存分に楽しんで。それと、そんな最高の文化祭を開催するために働いてくれた生徒会のみんなにありがとうの言葉を伝えようか。せーのでありがとうな。せーの」


「「「ありがとう!」」」


 みんなからの感謝の言葉を真正面から受けた俺たちは照れ臭かった。でも、今まで頑張ってきて良かったと心の底から思った。


「それじゃあ喫茶店を運営する人と遊びに行く人で分かれようか。午前午後で入れ替わるからちゃんとみんな帰って来て喫茶店運営するようにな。明日も同じ方式で行くけど午前午後は入れ替えてやるつもりだからそのつもりで。それじゃあ半分に分かれようか」


 塩田先生の指示で半分に分かれた。男女比率がちょうどいいぐらいに分かれたため一人で凄いなと思っていると塩田先生が続けた。


「それじゃあユースたちの方が午前中喫茶店運営をしてもらって、午後はもう一方がやる感じで。交代するのは十二時だけど昼ご飯は各々買ったりして食べてもらうことになるから午後組はそのつもりで。明日も同じだから午前組もそのつもりで。それじゃあ午後組は遊びに行って来い!」


 塩田先生の言葉を聞いた午後組はあっという間に教室からいなくなった。俺たちは喫茶店にお客さんを受け入れる体制を整えた。文化祭が始まってすぐはあまり人は来ず廊下からみんなの楽しそうな声が聞こえて来ておりいいなと羨ましく思った。午後は俺たちが楽しむ番だと今は我慢して喫茶店に力を入れた。お昼時が近づいてくると人が次第に多くなりかなり忙しくなり始めた。コーヒーと紅茶、軽食をテイクアウトして別の場所で食べる人もかなり多く客席は埋まっているのに忙しいという状態が続いた。それでも、一生に一度の経験だと思い精一杯頑張った。そして、交代の時間である十二時になると午後組が戻って来たため午前組は自由時間となった。


「まずは何処から行く!?」


 透がテンション高めで聞いて来た。俺たちはどうしようかと少し考えたが、まずは腹ごしらえだなと思い食べ物を売っているクラスを探した。廊下にはたくさんの人がいてかなり進むのも大変だったが、それだけ人気なんだろうなと思いクラスを見てみるとお化け屋敷をやっているクラスで道理で人気なわけだと納得した。そんな俺たちの鼻にいい匂いが漂って来た。何処からだろうと思いクラスを転々としていると匂いの発生源を見つけた。クラスの前に焼きそば屋という暖簾を模した物を出していたためすぐに分かった。


「焼きそば食べようよ」


 俺がみんなに言うとみんなも賛成してくれ焼きそば屋に入った。


「いらっしゃいませ!」


 元気よく出迎えてくれて気分良くなってると、教室の奥で焼きそばを焼く剛田の姿が見えた。ハチマキとエプロンをしており少しいつもと雰囲気が違いこういう姿も似合ってるなと思い剛田の元に向かった。


「いらっしゃい。何焼きそばにしますか?」


 剛田の問いに俺たちは各々好きな焼きそばを注文した。俺はオーソドックスなソース焼きそばで勝がソース焼きそばの上にチーズを乗せたチーズ焼きそば、透が塩焼きそばでユースと春奈がオムそばを注文した。


「それじゃあ時間かかるから席で待っててくれ」


 俺たちは言われた通り席で焼きそばが出来るのを待った。その間にすみれちゃんのクラスに行かないとという話やお化け屋敷行きたいねという話で時間を潰した。そんな時剛田の声がした。


「小出たち出来たぞ」


 俺たちは待ってましたと焼きそばを受け取り代金を渡した。さっきまで座っていた席に戻り焼きそばを一口頬張ると普段食べる焼きそばよりも夏祭りなどで食べる焼きそばに近くとても美味しかった。剛田にもその旨を伝えると嬉しそうにしていた。ある程度空腹は収まったので焼きそば屋を後にしてすみれちゃんのクラスに向かうことにした。二年生のフロアに向かうとここもかなりの熱狂具合で楽しそうにしていた。それよりすみれちゃんのクラスはどんな出し物なのかなと向かったが、長蛇の列が出来ておりすぐには入れなさそうだった。何をしているんだと思い中を見てみると、中には昔ながらのロングスカートのメイド服を着たすみれちゃんとクラスの女子がいた。これは人気出るわと思っているとすみれちゃんと目が合った。すると、すみれちゃんが教室から出て来て俺たちの元にやって来た。


「お待ちしてましたよ。さ、中にどうぞ」


「ち、ちょっと待って。並んでる人たちは?」


「それは大丈夫です。事前に生徒会のみなさんに文化祭を開催してくださった感謝を込めて先に案内することを了承の上並んでもらってますから。それに、小出先輩たちがお帰りになった後はその席も使えるので少し並ぶ時間も短くなりますので。さ、中にどうぞ」


 俺たちは少し申し訳ないなと思いつつも中に入ったその時クラスの女子が一斉に行った。


「「「お帰りなさいませご主人様」」」


 よくこれをここまで完璧に仕上げられたなと心から思った。すみれちゃんに案内され席に座るとすみれちゃんが俺たちの前でくるっと体を回し聞いた。


「どうですか? 私綺麗ですか?」


「すっごく綺麗だし可愛いよ!」

「ちょー可愛い!」


 ユースと春奈は女子だからなんの躊躇いもなく伝えられるが、俺たち男子は思っている通りのことを言うと気持ち悪いため何も言えないでいるとすみれちゃんが俺たちに対してもう一度聞いた。


「どうですか? 私綺麗ですか?」


「似合ってるよ」

「き、綺麗だよ」

「か、可愛いよ」


 俺はユースという生涯の伴侶がいるためすみれちゃんのことを褒めるのではなくメイド服が似合っていることを言った。勝と透はぎこちなく言っていたが、それでもすみれちゃんは嬉しそうにしていた。


「それじゃあご注文お伺いします」


 俺たちはさっき焼きそばを食べて来たためあまりお腹が空いていなく、オムライスを一つと各々好きな飲み物を頼んだ。少しすると飲み物が運ばれて来た。


「オムライスはもう少しお待ちください」


 俺たちは飲み物を飲んで待っているとすみれちゃんがオムライスを持って来てくれた。


「美味しくなるおまじないかけてもいいですか?」


「もちろん」


「それじゃあいきますね。美味しくなぁれ萌え萌えキュン」


 定番のセリフを言ってくれ、すみれちゃんがオムライスに大きくケチャップでハートを描いた。ここまでしてくれるのかと嬉しくなった。俺たちは五人でオムライスを食べ満足しお会計をすることにしたが、すみれちゃんが言った。


「みなさんの分は私が払っておきましたので文化祭目一杯楽しんでください」


 俺たちは悪いよと言ったが、すみれちゃんは譲らなかった。


「これは私からの感謝の気持ちです。四の五の言わず受け取ってください」


 そこまで言われちゃ断れないなと俺たちは仕方なく受け取ることにした。


「「「いってらっしゃいませご主人様」」」


 退店する時も言ってくれるんだと思いながらすみれちゃんのクラスを後にした俺たちは他のクラスを楽しんだ。縁日やサーカスショーを見に行ったり、有志のバンドを見に行ったりと本当に楽しかった。初日ももう終わりとなり少し寂しい気持ちもあったが、本当に楽しく最高だった。明日は早めに今日行けなかったクラスの出し物のところに行くことにした。

次回もお楽しみに


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