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アルカディアリベル 〜神話級アイテムは俺を世界最強の攻略者へと導く〜  作者: 描空
三年生編

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192話 モンスターの巣

 早めに攻略を終えた俺たちは今日を含めた残りの二日間をどうするか話し合うことにした。


「あと二日どうする?」


 俺がみんなに問いかけるとみんなはどうしようかと考えた。俺も同時に考えることにした。俺たちと同じように早めに攻略を終えた人たちに魔法を教えたりするのもいいが、こちらから押し付けるようなことは恥ずかしいためやらない。向こうから教えてと頼まれれば喜んで教える。そういうスタンスじゃないと痛い奴みたいに思われそうだしなと思った。他には近くで攻略している人たちの手助けをしたり怪我した人の治療をしたりぐらいかなと考えていると考えをまとめ終わったユースが最初に言った。


「適当にゆっくり過ごしとくのが一番じゃない? 先生たちに何か頼まれたりしたらその時は動いて他の時間は自由って感じで。それならスビティスシィで誰か助けを求めてもすぐに助けに行けるし、誰かの治療が必要な時が来ても対応出来るから残りの時間はみんなのサポートに徹しましょ」


 俺たちはユースの考えに頷き残りの二日間はみんなのサポートに回ることにした。と言ってもみんなもう俺たちから魔法を教わらなくちゃいけないほど弱くもないし、これから攻略者となる以上自分たちの力で何事も解決しないといけない。俺たちが休憩施設にいるのは分かっているが、目が合うだけで何か聞いてきたり怪我をした人がいても自分たちで治癒魔法を使い傷口が塞がるまで治してあげたりしていた。

 そこで俺は思った。以前まではずっと自分が頼られる側の人間だったからこれから先も頼られるのが当たり前だと思っていたが、みんなもう自分の力でどうにか出来るようになっておりある程度のことなら俺たちに頼ることはないのだ。何だか寂しい気持ちとみんなが成長した嬉しい気持ち、俺たちと同じくらいみんなが強くなってライバルとして肩を並べる日が来るのではと負けてられない気持ちもあった。そんなことを思いながらのんびり休憩施設の外で辺りを見ていると塩田先生が話しかけてきた。


「どうしたんだそんなに周りのみんなを見つめて。攻略には行かないのか?」


「今回はもう結構攻略出来たんでサポートに回ろうってみんなで決めたんです。それに、手練れのダンジョンほど広いダンジョンだと戻って来るのも一苦労ですから帰り道が分かってる間に戻って来たんです。もし、何組か帰って来られないってなっても人数いれば探すのも楽だしその分時短になるから先生たちの負担も減るから一石二鳥だってなったんです」


「小出たちはもっと自分たちを第一優先に考えてもいいんだぞ。もちろん先生たちの手助けをしてくれるのはありがたいけどな。年相応に大人に甘えてもいいんだぞ」


 先生の言葉に少し思うところがあった。俺たちは学校で何かをする時いつも誰かのことを考えて行動している。生徒会が最たるものだろう。学校のみんなのために仕事をしてその見返りは求めず誰かに対して尽くすことに慣れてしまったのかも知れない。でも、それは悪いことではないためためには先生たちに甘えるのもいいなと思った。


「確かにそうですね。必要とあれば先生たちには助けてもらうでしょうからその時はよろしくお願いしますね」


「いつになることやら。まぁ今ぐらいゆっくりしといてね」


 そう言うと塩田先生はダンジョン内の見回りに行った。俺は何もせず一人でぼーっとしていると次第に眠くなってきた。このまま少しだけ昼寝でもしようかなと目を閉じた。俺は周りのうるささに目を覚ました。同級生たちがかなりの数休憩施設に戻ってきていたが、その様子はどこか違和感があった。みんな慌てているような急いでいるような感じで忙しなかった。まだ意識がハッキリとしていない状態でも何らかのハプニングが起こったのは理解出来たため近くにいた生徒に話を聞いた。


「何があったんだ?」


「結構奥まで進んでた奴らがモンスターの巣を破壊しちまってその対処に追われてるんだ。南西のあの道をずっと真っ直ぐ行ったところだから小出も行ってやってくれ」


「分かった」


 どういうことかは何となく理解したが、モンスターの巣を破壊したということがどのぐらいの被害をもたらすのかあまりイメージ出来なかったがとりあえず早く行こうと教えてもらった道を風魔法で飛びながら進んだ。しばらく飛んでいると道の先から火や雷魔法の光が見えてきた。あそこかともう一段階スピードを上げてみんなに近づくと、みんなの奥から魑魅魍魎の類と遜色ないぐらいの数と恐ろしさのモンスターが押し寄せていた。透やユースが魔法を使って多数のモンスターを薙ぎ倒しているにもかかわらず絶えることのないモンスターの襲来に驚いたが、そんな場合じゃないとみんなを助けるために思考を巡らせた。

 この数のモンスターをせき止めることは出来たとしても時間の問題なので、貫通力が高くて威力も高い魔法はないかと考えた。そして、一つの結論に行き着いた。俺はモンスターを薙ぎ倒している透とユースの間に降り立ち準備をした。火と雷の混成魔法であるフォルゴエットフラマを神代魔法であるコゴウートゥムを使いマナを凝縮させることによって威力と貫通力を何倍にも引き上げるというものだ。俺は透とユースの間から右腕を突き出しその二つの魔法を合わせた魔法を撃った。その威力と貫通力は申し分のないものだったが、範囲はかなり狭く多くのモンスターを倒せたとは言えなかった。それなら何発も撃ちまくるだけだとその魔法を連発した。同じ位置から撃っても効果は出るだろうが、左右に移動して撃った方がより効果的だと色んな人の隙間に移動して撃った。多少数は減ってきたがそれでもまだモンスターの勢は収まらずどうしようかと思っていると背後から塩田先生の声がした。


「みんな一歩下がって!」


 俺たちは空中からやって来る塩田先生のために一歩下がると塩田先生が俺たちの前に降りて来た。塩田先生は右膝を地面につけてロケットランチャーでも撃つかのような姿勢をとると、両手を前に突き出しフオフェンを撃ち始めた。と思っていたが、そのフオフェンは雷魔法も混ぜられた三種の混成魔法であり、フオフェンよりさらに威力が増している混成魔法だった。両手からその混成魔法を撃ち続ける塩田先生はゆっくりと立ち上がりみんなに言った。


「このままモンスターの巣を塞ぐために前に進む。みんなは殺し損ねたモンスターを倒してくれ。中村は巨大な岩と植物の魔法でモンスターの巣を塞ぐのに集中してくれ。みんないいな!?」


「「「はい!」」」


 俺たちは塩田先生の指示に従いモンスターの巣を塞ぐために動いた。塩田先生がどんどん前に行くのに合わせて前に行きまだ息のあるモンスターにトドメを刺したりしながら前に行きついにモンスターの巣に着いた。透は空掴の遊び人で持って来ていた大きな岩をモンスターの巣にはめ込み蒼紋の杖で木を生やし封じ込めることに成功した。

次回もお楽しみに


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