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アルカディアリベル 〜神話級アイテムは俺を世界最強の攻略者へと導く〜  作者: 描空
三年生編

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181話 観戦②

 透がオーガを倒してからしばらくするとモンスター討伐個人戦が終わり遅めの昼休憩が挟まった。午後二時ということで今から昼ご飯を作るにしてもかなり遅くお菓子やジュースを飲んでいたためそこまで空腹というわけでもなかった俺たちは買って来ていたアイスを食べることにした。俺がバニラでユースがチョコ勝はチョコチップバニラ、春奈はストロベリーとみんな違うものを頼んだので互いに一口だけ貰い別の味も楽しみながら食べた。

 アイスも食べ終わり残りの昼休憩の間ソファの上でゴロゴロしながらスマホを弄っているとあっという間に時間が過ぎ昼休憩が終わりモンスター討伐団体戦が始まろうとしていた。昼過ぎではあったが、団体戦なのでそこまで時間は要さないだろうしちょうどいい時間に終わるだろうなと思っていると団体戦の順番が発表された。見覚えのある高校名に一年の頃を思い出しているとしたから三分の一ぐらいの場所に光正の名前があるのに気がついた。その時勝が言った。


「ふと思ったけど光正以外の五大校あんまり目立ってなくないか? まだモンスター討伐しかしてないから何とも言えないけどさ」


 言われてみれば信神や日の本、桜花、明皇の生徒がモンスター討伐団体戦で注目を集めるような活躍はしておらず不審に思っているとユースも同意見だったようで少し考えていた。光正以外の五大校が意図的に目立たないような作戦を立てているのかシンプルに透たちの実力に及ばないだけなのかと変に疑り深くなっていると勝が能天気に言った。


「まぁ透たちが強過ぎて埋もれてるんだろうな」


「そう思わせるのも相手の作戦かも知れないから透たちには油断せず堅実に勝ち筋を見つけて欲しいものだけどな」


 そんな話をしていると信神高校のモンスター討伐団体戦が始まった。モンスターはクロコディウスでどういったアイテムや魔法を使うのかと見ていると、一人が持っていた剣を巨大化させてクロコディウスの首を一刀両断してみせた。まさかのアイテムに驚いていると実況も驚きを隠せないようだった。


「な、なんと言うことでしょう剣が巨大化してクロコディウスの首をいとも容易く両断してしまいました! 分かりやすい強さに他校は警戒せざるを得ません」


 勝ち抜きトーナメントではそこまで有利には働かないアイテムだったが、それをブラフに魔法を撃ったり別のアイテムを出したり出来るため使いようによっては厄介なアイテムだなと思っているとユースがアレに問うて来た。


「健斗ならあのアイテム持ってる相手にどう戦う?」


「フオフェンで剣を防ぎつつ攻撃してもいいし風魔法で一気に距離を詰めてアイテムを使うより前に倒すとかかな。でも、相手がそれを見越して近接系のアイテム持ってたら面倒だからやっぱり魔法かな」


「だよね。見せることでブラフになるし対処しようとしてる間に距離詰めるとか出来るから結構面倒だよね」


 そんな話で盛り上がっているといつの間にか光正の番になっていた。ここは手の内をなるべく明かさないようにして欲しいと思っていると透たちの番が始まった。モンスターはミノタウロスであり定番になりつつあるが、それでも強敵であるため三人がどう対処するのか見守っていると、透が個人戦でも見せたフオフェンを使いミノタウロスを倒そうとしたが、そうはいかないとミノタウロスはフオフェンを避けた。その時、宮村が土魔法でミノタウロスの足を止めた。ミノタウロスは土魔法を壊そうとしていたが、なかなか壊れずイライラしていると剛田が思いっきり斧の背の部分を使ってミノタウロスの後頭部をぶっ叩いた。ミノタウロスが気を失って倒れているところを宮村が地面から土魔法を使い逃げられないようにしてミノタウロス殺すことなく勝利を収めた。


「光正高校、見事な連携と魔法でミノタウロスを生かしたまま勝利を収めました。ミノタウロスなんて殺すことなく倒せるんだと私たちに言っているようですね。真の強者は相手の命を掌握しているという恐ろしいこの世の摂理を見せてくれました」


 実況は何を言ってるんだと思ったが、そんなことはどうでもいいやと思った。今日の分はひとまず終わったしこの後どうしようかと思ったが、考えなくても自然とどうにかなるだろうと思い特に気にせずみんなで駄弁りながら残りの時間を過ごした。楽しい時間はあっという間に過ぎていくもので気がつけば辺りは真っ暗になっていた。俺たちはそろそろ帰ろうとなり家に帰った。ユースにまた明日と別れを告げ家に帰り母さんの晩ご飯を食べた。


 競技会二日目の朝

 俺たちは昨日と同じように朝ご飯を食べてからユースの家に向かった。今日は何も買わず真っ直ぐユースの家に行った。ユースの家に上がるとユースがキッチンで何かを作っていた。俺たちは何を作っているのかと聞くとクッキーを作っているらしい。俺たちは何か手伝うよとユースの指示を仰ぎみんなでクッキーを作ることにした。今日は勝ち抜きトーナメントで透たちの番まで暇だしちょうどいい暇つぶしだとクッキーを作っていると勝ち抜きトーナメントが始まった。ちょうど手が空いていた勝に透がいつなのか確認してもらうとちょうど真ん中辺りとのことだったので昼休憩までにはクッキー作りを終わらせられるようにした。無事クッキーを焼く工程まで辿り着いた俺たちはクッキーを焼いている間に透の対戦を見ようとソファでくつろいだ。少しすると透の番となり俺たちが応援を始めると透は圧倒的魔法の差で相手を負かした。流石だなと思っていると勝が言った。


「お腹空いたけど昼ご飯どうする? どこか食べに行く?」


 俺たちはどうしようかと話し合った。外に食べに行くのもいいが、それでは透の番を見逃す可能性があるため無しとなりユースの家の食材を使って何か作るというのも考えたが、クッキーを作ったためかなりの疲労感があり無しとなった。結論としては出前を取ることにした。ラーメンの出前を取り透の番をみんなで応援していると透は順調に駒を進めた。そして、勝ち抜きトーナメント個人戦で一位に輝いた。俺たちはクッキーのことなんて全く覚えていなかったが、今は透の一位の方が重要だったため四人で透の一位を喜んだ。

 ひとしきり喜び合いテレビに目を向けると次は団体戦が行われていた。今年からシードを導入したようで個人戦一位の高校は準々決勝からとなっていた。その間俺たちはかなり暇であるためクッキーを食べて待つことにした。夕方になり始めた頃ようやく団体戦も終盤になって来た。透たちがどんな活躍を見せてくれるのか楽しみにしていると早速始まった。相手は桜花高校だったが、透と宮村の魔法に加えて剛田の圧倒的なまでの押せ押せ戦法で相手に何もさせることなく準決勝に進んだ。


「案外楽勝そうだけど、信神のあのデカい剣がこえーよな」


 勝の発言に頷いていると準決勝が始まった。相手校は日の本高校で剛田を無視して透と宮村を狙う戦法だったが、透と宮村の木と土魔法に拒まれ日の本高校は呆気なく負けていった。いよいよ決勝戦となり相手校は信神高校だった。あのデカい剣をどう対処するのかと思っていると決勝戦が始まった。俺たちは一番の声援を送り透たちを応援したが、信神高校のデカい剣が厄介で三人とも避けるのに徹していた。競技場全てを攻撃出来るほどのデカさの剣に苦戦していると思ったその時、透が風魔法で信神高校の三人に急接近し機械仕掛けの狩人武器から双剣を取り出しデカい剣を振り回している奴の後ろにいた二人の首元に突き付けた。それを確認した宮村が剛田を土魔法で飛ばしデカい剣を振り回している奴の目の前まで行った。剛田は信神高校の奴と肩を組み斧をちらつかせて勝利を収めた。俺たちは透たちを褒め称えた。競技会前半を完璧な戦績で収めた透たちの後半の活躍を見られないのが残念だが、それは仕方がないと諦めることにした。

次回もお楽しみに


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