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アルカディアリベル 〜神話級アイテムは俺を世界最強の攻略者へと導く〜  作者: 描空
三年生編

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180話 観戦①

 選抜戦および校内選抜が終わり競技会が迫って来た。今年は透だけの出場ではあるが、逆に観る側の人数が多いためみんなで観戦することにした。と言っても競技会の現地観戦はとても人気で全国から人が押し寄せるほどであるため、現地観戦は事前にチケットの抽選が行われている。もちろんチケットの抽選は競技会が始まる数ヶ月前に行われているため俺たちはユースの家でみんなで観戦することにした。その予定を立てていると透はみんなでパーティーみたいでずるいと言っていたが、透が出場するからみんなで応援するためなんだから仕方ないと言うと悲しそうな顔をしながらも納得してくれた。透は競技場の上空から見てくれればいいのにと言っていたが、さすがにそれはモラル的に良くないと正面から否定した。透は不満そうだったが最終的に仕方がないと納得してくれた。


 ユースの家で透の活躍を観ると決めた後透が競技会に向かった。今年の競技会は俺が一年の頃と同じように土日月火の四日間行われる。そして今日は競技会前日の金曜日。明日から競技会が始まるため俺たちは透を見送った。一日が終わり学校から帰る前に明日ユースの家で観戦をするためのお菓子やジュースなどを買いに向かった。各々好きなお菓子とジュース買いユースの家に行き置いて帰った。ユースは明日の朝家に来るなら今日泊まっていけばいいのにと言ってくれたが、勝たちが遠慮して家に帰ったのだ。ユースはトールさんたちはヴェナトレスの後を追っているようで一度帰っては来たけどすぐにまたアメリカに戻ったから泊まっていいと言ってくれたが、トールさんたちの家に泊まるのは畏れ多いとのことで泊まることはなかった。


 翌日の朝

 朝ご飯を食べてから勝の家の前に集合した俺たちはユースの家に向かって出発した。透がどんな活躍を見せてくれるのか話し合いながらユースの家に向かっていると勝がアイスを買いたいと言い出したので俺はユースにメールを送り何味のアイスがいいか聞いた。ユースはチョコ味がいいとのことだったので俺たちは人数分アイスを買った。アイス屋さんで買ったため溶けないようにドライアイスも付けてくれたので急ぐことなくユースの家に行った。

 ユースの家に着くとはじめに冷凍庫にアイスを入れてくれ俺たちは透の活躍を観ようとテレビを付けた。もう開会式が始まっており透が光正代表として並んでいるのが分かった。その後ろに剛田と宮村が並んでいた。この二人が一緒なら今年も勝てるんじゃないかと思っていると勝が言った。


「剛田と宮村が一緒なら今年も勝てるだろ」


「ね。私もそう思う」


 勝の言葉に春奈も同感だったようでユースはどうなんだろうと見てみると何とも言えない表情でテレビを見つめていた。俺はユースがどう思っているのかも聞きたくなり問うた。


「ユースはどう思う?」


「確実に勝てるとまでは言えないけど、ちゃんと協力して緊張しなければ十分勝てると思うから気軽にやって欲しいね。三人とも初めての競技会だから緊張してるだろうしいつもの感じで戦えたらって感じかな」


「三人にとっては念願の競技会だろうしそのせいで余計緊張してるだろうからどれだけいつものコンディションに戻せるかってことか」


「そう。無駄に気張ってちゃいつものことに躓いちゃうかも知れないからね」


 俺は三人にどうかいつもの感じで無駄に緊張せず戦ってくれと心の中で祈った。そんなことを思っていると開会式が終わりスケジュールが発表された。一日目にモンスター討伐を行い、二日目から勝ち抜きトーナメントを行い三日目と四日目はダンジョン攻略という今までの競技会とほとんど同じスケジュールにまぁこれが安牌だよなと思っていると春奈が言った。


「今年は三種目しか無いんだね」


「確かに。いつもは四種目あったのに何で何だろう?」


 俺たちがスケジュールの話で盛り上がっているとモンスター討伐が始まろうとしていた。俺たちは透がいつ出るのか確認していると各学校から一人づつしか競技場にしないことに気がついた。どういうことだと思いテレビを隅々まで見ていると、テレビの右上にモンスター討伐個人戦と書かれていることに気がついた。今年は各学校で個人戦と団体戦の二通り行うのかなと思っていると勝が言った。


「透の出番だいぶ最後の方じゃん」


 スマホを見ながらそう言っていたので何を見ているのかと見せてもらうと競技会の公式サイトでそこにモンスター討伐個人戦の順番が名前と共に記載されていた。ズラーっと名前が並んでおりその最後の方に透の名前があった。剛田と宮村の名前を探してみると剛田は最初の方で宮村は真ん中辺りに載っていた。


「最後の最後だな。緊張しなきゃいいけど」


 そんな話をしているとモンスター討伐個人戦が始まろうとしていた。競技場には十人ほどの選手がスタンバイしておりモンスターが出てくるのを今か今かと待っていた。その時競技が始まるピストルが鳴りモンスターが選手の前に現れた。一人で相手するため俺たちからすれば弱いモンスターが多かったが、それでも天災級であるためなかなかに苦戦していた。そんな感じで一組目が終わり次の組が用意を始めるとその中に剛田がいた。俺たちは剛田を応援していると競技が始まった。剛田に対して出て来たモンスターはアルマジロを巨大化したようなモンスターで面倒くさそうだなと思っていると勝がユースに聞いた。


「あのモンスターってどんな奴なんだ?」


「ダジィプスよ。頑丈な甲羅で攻撃を防ぎながら転がって攻撃してくる奴だから剛田とはちょっと相性が悪いと思うけど、大丈夫か心配ね」


「うおおお!」


 そんな話をしているとテレビから剛田の雄叫びが聞こえて来た。俺たちは何だ何だと思いテレビを見ると剛田が自慢の筋肉と斧でダジィプスの甲羅を真正面から叩き割り討伐に成功している姿が映っていた。その光景に競技会の実況も賞賛の言葉を贈った。


「まさかの光正高校剛田選手ダジィプスの甲羅を破りました! 並大抵の攻略者ではびくともしないダジィプスの甲羅をこれほど早く叩き割ってしまうとは! 彼の活躍が楽しみで仕方がありません! 今年も光正高校が一位に輝き三連覇となるのか見ものです!」


 しばらくモンスター討伐を見ながら一喜一憂していると宮村の番が来た。俺たちは剛田の時のように相性の悪いモンスターが来ないように祈っていると競技が始まった。出て来たモンスターはアラネアレックだった。逆さのダンジョンで出て来たモンスターで討伐経験もあるだろうからいけると思っていると宮村は過剰なぐらいの火魔法でアラネアレックを燃やし尽くした。結構容赦ないんだと思ったが、一気に燃やし尽くすのが相手のためにもなるかと思い何も言わないようにした。

 そこからまたしばらくモンスター討伐を見ているとようやく透の番が来た。俺たちは今まで以上に声を張り上げて応援していると競技が始まった。透の相手モンスターはと言うとオーガだった。オーガは知性があり魔法が使えるが、どの個体もそれほど脅威的な強さになることはなく天災級に分類されているため透なら楽勝だろうと思っていると透はフオフェンでオーガを瞬殺した。


「おおっと光正高校中村選手オーガをフオフェンで瞬殺だー! 混成魔法まで使える世代なんて今までいたでしょうか!」


 競技会現地はドッと歓声が湧き透は嬉しそうにしているのがテレビ中継に抜かれていた。俺たちは透の実力を世間に知らしめることが出来てこっちまで嬉しくなった。

次回もお楽しみに


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