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アルカディアリベル 〜神話級アイテムは俺を世界最強の攻略者へと導く〜  作者: 描空
三年生編

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178話 減少

 選抜戦二年の部が終わり今日から三年の部が始まろうとしていた。透は選抜戦にエントリーしたが、俺たちはしておらずその戦いぶりを見ることも出来ないため残念に思いながら学校に向かっている途中勝が言った。


「透選抜戦エントリーしたけど、競技会も出るつもりなのか?」


「あぁ確かに……選抜戦のトップ10が校内選抜に挑戦出来るんだから普通にいけば競技会も行くことになるのか……考えてなかったや」


 やれやれと思ったが、別に競技会に参加すること自体悪いことではないため全然挑戦してもらって構わない。むしろ、挑戦出来るならした方がいいだろう。競技会で勝てばアイテムも貰えるし色々な経験も出来る。それに、透は二年の時競技会に挑戦出来なかったのだからいい機会だ。競技会に挑戦する最後の機会を見逃すのはあまりにも愚かな選択と言える。そんな考えを巡らせていると透は自分の考えをまとめたのか言った。


「せっかくだし挑戦しようかな。去年はみんなに負けて出場出来なかったし」


「それがいい。せっかくのチャンスなのに挑戦しないなんて勿体無いからな」


 透が辞退するとか言い出さなくてほっとした。せっかくのアイテムゲットのチャンスだからちゃんとものにして欲しいなと心から思った。そんなことを思っていると学校の前の道をスカウトの車が埋め尽くしていた。車が多過ぎるため立ち往生している状態でスカウトの人は車を降りて校門で先生たちと話をしていた。昨日までもかなりの数のスカウトが来ていたが、今日になって更に増えるとは思っておらず俺たちが対処しないといけないんだろうなと憂鬱に思っていると学校から校長先生と教頭先生が現れた。スカウトの人たちに何か一言言ってくれると期待していると校長先生は右手に持っている背丈ほどある杖を地面に一突きした。すると、道を埋め尽くしていたスカウトの車がふわふわと浮かび上がった。その場にいた全ての人が驚愕し一言も発せないでいると、ふわふわと浮かび上がった車が学校のグラウンドへと運ばれていった。その時教頭先生が行った。


「スカウトの皆様、我が校の生徒を一目見ようと足を運んでくださっていることはとてもありがたいのですが、来訪される手段と時間をもう少し考えていただきたく思います。我が校の選抜戦は一日をかけて行われることは皆様なら周知の事実ではありませんか。教員側としても生徒の将来に繋がる大事なタイミングですので完璧な準備をしています。ですので、今後スカウトの皆様はお急ぎになることなく時間に余裕をもってお越しいただきますようよろしくお願いします」


 教頭先生は優しい表情と口調でスカウトの人たちに言っていたが、誰が聞いても内心キレていることが分かる言い方だった。いつもいつもスカウトの人たちには迷惑していたのだろう。でも今回ばかりはさすがに堪忍袋の緒が切れた結果こうして直接言ったのだと思っているとスカウトの人たちはバツが悪そうな顔になっていた。そんなスカウトの人たちを先生たちが実戦場へと案内していた。校長先生と教頭先生はやることを終え校舎に戻ろうとしていた。俺は校長先生と教頭先生に龍王の一件の感謝を伝えようと二人に声をかけた。


「校長先生、教頭先生」


 俺が二人を呼び止めると校長先生が言った。


「何か聞きたいことが?」


「いえ、遅くなりましたが龍に攫われた一件の感謝を伝えようと思いまして。俺のために色々動いてくださり本当にありがとうございました」


「教師として当然のことをしたまでです。生徒を守り成長を促すのが教師ですから」


「小出くんは被害者なんですから気にすることありませんよ。校長先生の言う通り小出くんを守るために当たり前のことをしただけです」


 二人がそう言った後ユースの声が聞こえてきた。


「校長先生と教頭先生の言う通りよ。健斗は被害者なんだから負い目を感じる必要はないわ」


 更にその後ろから勝たちもそうだと言ってくれた。それに続いて校長先生が言った。


「今度は小出くんが誰かを助けられる人になれば私たち教師としてこれ以上の恩返しはありません。立派な人間になってくださいね」


 校長先生は言い終えると校舎に入った。それに続いて教頭先生も校舎に入った。スカウトの人たちの車の大群に校長先生のアイテムともう既に色濃い一日で結構お腹いっぱいなのに、まだ朝なことに衝撃を受けているとスカウトの人たちと目が合ってしまった。すぐに目を逸らし横目でスカウトの人たちを見ていると何やらコソコソと話し合っており面倒なことにならなければいいなと思いながら教室に向かった。今日は昨日までと違い何の準備も頼まれないためゆっくりしていた。気がついた時にはホームルームが終わっており俺たちは実戦場の保健室に向かった。透は選抜戦にエントリーしているのでここでお別れとなった。


「おはよう」


「「「おはようございます」」」


 松本先生の挨拶に俺たちも挨拶を返し今日は大変な一日になるだろうなと話しているとアナウンスが流れ選抜戦三年の部が始まった。さすがに透がトップ10以下で負けることはないだろうと話していると軽傷の生徒がやって来た。勝が治療しその生徒は観客席に帰った。三年にもなるとある程度の怪我には慣れているだろうし治癒魔法もちょっとは使える生徒が多いのかあまり忙しくなかった。いつもこうなのかなと松本先生に聞いてみることにした。


「松本先生三年っていつもこんなに治療されに来ないんですか?」


「そんなこと無いんだけどねぇ。みんな軽傷なら自分で治そうとしてるのかなぁ? まぁいい心がけだけど、対戦に影響ないかだけ心配だね……手元狂ったりしなきゃいいけど」


 そんな話をしていると爆発魔法の音と実戦場全体が揺れるのを感じた。結構な威力の爆発魔法だなと思っているとアナウンスが流れた。


「プライシディウムが破損したため一時休戦とします」


 結構な威力だったがプライシディウムが破損するほどとはと思っていると再開する旨のアナウンスが流れた。そこまで大きな破損じゃなかったのかなと思っていると松本先生が貧乏ゆすりを始めた。どうかしたのかなと思っていると、さっきの爆発魔法よりは小さな爆発魔法が使われた音を感じた。少しすると爆発魔法をくらった生徒が運ばれて来たが、先生たちが道中治癒魔法を使っていたのかそこまで酷い怪我ではなくすぐに完治させてあげられた。


「嫌な予感がしたけど気のせいだったかな」


 松本先生がそう安心したように言うと本当にその通りになり三年の部にも関わらず軽傷者しか運ばれて来ず逆に暇だった。何事もなく昼休憩になると透が保健室にやって来た。対戦はどうだったか聞いたり誰が勝ち進んでいるのか話した。今年のトップ10は俺たちがエントリーしていないことから前田たちが勝ち進める状況になっているらしい。俺たちがエントリーしなかったおかげで他の人たちがスカウトの人たちに自分の実力を見せられるためエントリーしなくて正解だったなと感じた。

 昼休憩が終わり選抜戦も残すところわずかとなり俺たちも後は校内選抜の三十人だけだと思っていると三年のトップ10を決める戦いで運ばれてくる生徒はかなり負傷を負っていたためかなり壮絶な戦いだったことが見てとれた。最後の最後に三年の治療に追われているとあっという間に選抜戦が終わった。後は校内選抜だけだけとなり後少し頑張ろうと思った。


 選抜戦が終わり家に帰ってる途中透の結果を聞くと見事一位だった。俺たちと一緒にダンジョン攻略しているのだから勝って当然だと思ってはいたが、それでも勝てたことは喜ばしいことで貰えるアイテムはどんな物がいいかなどの話題で盛り上がっているともう家に着いたためもう少しだけ話してキリのいいところで切り上げ家に帰った。

次回もお楽しみに


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