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アルカディアリベル 〜神話級アイテムは俺を世界最強の攻略者へと導く〜  作者: 描空
三年生編

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160話 ダンジョン前に

 ユースの暖かさを感じながら眠り、目を覚ましたがユースはまだ寝ていた。俺を抱き枕のように寝るのは変わらないんだなと思いつつスマホで現時刻を確認するともう夜中だった。もうそんな時間かと思ったが、日本とアメリカでは時差が十三時間ほどあるためアメリカ時間を表示するようにした。現時刻はアメリカではお昼過ぎぐらいの時間でもうそろそろアメリカに着くなと思っているとCAさんが英語でアナウンスをし始めた。


「当機は只今よりアメリカロサンゼルス国際空港に着陸します。乗客の皆様は席に座りシートベルトを閉めてお待ちください」


 俺はユースを起こし着陸するから自分の席に座りシートベルトをするように言った。ユースは寝起きで面倒くさそうにしながらも自分の席に戻りシートベルトを閉めた。しばらくすると飛行機が着陸体制に入りそのままゆっくり着陸した。すると、再びCAさんのアナウンスが流れた。


「着陸しましたので手荷物の忘れ物が無いかを確認してから降機するようにお願いします」


 CAさんのアナウンスが終わると俺たちは忘れ物が無いか確認して飛行機を降りた。ユースはまだ少し眠そうにしていたが、これから入国審査があるんだからしっかりしなさいとメアリーさんに言われていた。俺たちはスーツケースを手に取り入国審査が行われる場所に行こうとしたが、トールさんはそれより手前で向きを変えた。どこに行くんだろうと思っていると視界の先に攻略者用入国審査ゲートと書かれている所が写った。攻略者は別の場所なんだと思いながら歩いていると審査ゲートの手前でトールさんたちがアイテムだけを出し始めた。俺たちもそれに倣いアイテムだけを出した。万物潰崩や豪嶽砕、劣覆拳の武器系アイテムから死嫌のリングと笑みの寵愛の装飾系アイテムと忘れられた記憶の断片(アルカディアリベル)も全てを用意した。ミトロシスグリーモはアルカディアリベルの中に収納しているため出さなかった。

 準備が終わりトールさんたちのアイテムはどんな物があるんだろうと思い見てみると俺と同じぐらいの数のアイテムしか持ってきていなかった。おそらく今回の俺のように氷刃剣は勝の凍界無別に劣るため持ってきていないといった事情があり必要なアイテムしか持ってきていないのだろうと思った。武器系のアイテムと装飾系のアイテムが多く魔導書系のアイテムは俺しか持っていないことが分かった。アルカディアリベルもミトロシスグリーモもかなり等級の高いアイテムだろうから存在しているが少ないんだろうなと思っていると、先に入国審査を受けていた攻略者が審査を終えて俺たちの番になった。俺たちは各々別の入国審査官のところで審査を受けた。俺の審査官はムキムキでスキンヘッドの黒人でカッコ良さと少しの威圧感を感じた。その審査官にアイテムとスーツケースを渡すと審査官が英語で尋ねてきた。


「入国理由は?」


「困難のダンジョンに行くためです」


「持ってるアイテムはこれだけ?」


「はいそうです」


 そこから審査官の質問に淡々と答えていると最後に審査官が赤外線で温度を測る装置のような物を取り出しアイテム一個一個にその装置をかざした。その装置で大まかなアイテムの等級とかが分かるんだろうなと思っていると審査官が言った。


「良いアイテム持ってるな」


「ありがとうございます」


「死ぬんじゃねぇぞ」


「はい。安全第一で頑張ります」


「アメリカを楽しんで」


 入国審査は終わりみんなと共にアメリカの地に降り立った。何とも表現し難い感情に心躍らせていると空港の前に停まっているマイクロバスからアフロで背の高い黒人の男性と同じぐらい背の高い金髪の白人男性が降りてきてこちらに向かって来た。すると、トールさんが言った。


「あの二人はアメリカで攻略する時度々世話になってるマイケルとジョンだ。どっちがどっちかは分かるだろ?」


 トールさんの言葉にアフロで黒人の人がマイケルで金髪の白人がジョンだろうなと思っていると、トールさんは二人に近づき何かを話していた。少し話をするとトールさんが俺たちを呼んだため近づくと黒人の人から自己紹介を始めた。


「俺はマイケル。このクールなアフロがトレードマークさ。気軽にマイケルって呼んでくれ」


「僕はジョン。マイケルみたいに分かりやすいトレードマークは無いけど、このハンサムさが僕のトレードマークかな。僕のことも気軽にジョンって呼んでくれ。僕とマイケル見た目は普通だけど、こう見えても結構強いから期待してくれていいよ」


「そうそう。俺たち攻略者チャートで結構上位に行くこともあるから甘く見てみると腰抜かしちまうぞ。まぁトールには敵わねぇがな」


 そんな自己紹介を終え俺たちも簡単に自己紹介をした。最後に俺が名乗り終えるとマイケルが言った。


「あんたの名前は知ってるぜケント。トールの命の恩人だってな。トールからその話を聞いた時嘘だと思ったが、お前からはトールと同じかそれ以上のオーラを感じる。これからよろしくな」


「はい。よろしくお願いします!」


 そんな会話を終え俺たちはマイクロバスに乗り込み困難のダンジョンがあるアリゾナ州へと向かおうとしたが、俺たちはお腹が空いていたためマイケルイチオシの飲食店に向かった。そこはザアメリカと言った感じのお店でメニューもハンバーガーやステーキなどが中心だった。俺たちはハンバーガーを頼み待っていると日本のハンバーガーとは比べ物にならないほど大きなハンバーガーが運ばれて来た。俺たちはアメリカサイズに歓喜しハンバーガーを頬張った。大きくかぶりついても全然減っていないように感じるハンバーガーにカリッカリのフライドポテトと乾いた喉を潤すコーラが最高に美味しかった。俺たちはペロリとハンバーガーを平らげ困難のダンジョンに向かおうとした。


 そこでロサンゼルスからアリゾナまで再び飛行機で向かうかこのままマイクロバスで向かうか話し合った結果時短になる飛行機で向かうことにした。飛行機だと待ち時間など諸々合計して二時間から三時間ほどであるため夜にはアリゾナに着くから向こうでホテルを取り休むことにした。荷物が無ければ飛んで行けるためお金を削減出来るのだが、さすがにスーツケースを持った状態では飛べないため仕方なくといった感じだった。飛行機に乗り込みアリゾナに向かった。


 飛行機に乗ってから一時間ほど経つとアリゾナに着いた。空港を後にし俺たちはホテルへと向かった。手に持っているスーツケースをどうにかしたいのだ。アイテムはいつも肌身離さず持っているため違和感無く行動できるのだがスーツケースはどうも慣れないのだ。というわけでホテルにスーツケースを置いた俺たちはアリゾナを楽しむことにした。


 飛行機の中で十分に睡眠をとった俺たちは困難のダンジョンに行く前にアメリカという土地を最高に楽しんだ。カラフルなお菓子を食べてみたり雑貨屋に行ってみたりしてお腹が空いたらステーキを食べたりとアメリカっぽいことを中心に楽しんだ。明日からダンジョン攻略が始まるためちょうどいい息抜きとなった。

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