↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アルカディアリベル 〜神話級アイテムは俺を世界最強の攻略者へと導く〜  作者: 描空
三年生編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

136/227

136話 体育祭午後の部②

「もう体育祭も残すところ僅かと言ったところです。と言いましてもここからはもう盛り上がる競技しかありませんので残念に思う必要はございません。光正には戦闘系とスポーツ系の部活がありますが、どちらの部活も部活対抗模擬戦に参加表明してくださっているので総勢十二名の模擬戦をご覧いただけます。あくまでこれは模擬戦ですのである程度の勝敗が決まればそこで終わるため保護者の方も安心して出場者の活躍を目に焼き付けてください。それでは模擬戦に出場するみなさんに入場していただきましょう!」


 放送委員がそう言うと勝たち模擬戦に出場する生徒たちがグラウンド中央に入場した。そして審判の鷲田先生もグラウンド中央に入場し模擬戦のルールを説明し始めた。


「模擬戦のルールとその他注意事項について説明させていただきます。今回は模擬戦ということでなるべく怪我のないように戦ってもらうことが第一優先となっているため、殺傷能力のあるアイテムは鞘に納めた状態か殺傷能力の低い使い方で対戦してもらいます。魔法も同様に相手を傷つけないために寸止めにしたりわざと威力を低くして後に控えているリレーに支障が出ないように気をつけてください。模擬戦ですが、魔法やアイテムで観客のみなさんが怪我をされてはいけませんので保護バリアを張らせていただきました。気にはなると思いますが、なるべく触ったりしないようにお願いします」


 鷲田先生が説明を終えると一回戦目で戦う二人を残して他の出場者はグラウンド端にある少し小さめのテントに向かった。待っている間あそこで待機するんだと思っていると一回戦目が始まった。野球部とサッカー部の部長同士の模擬戦ということで二人ともかなり見応えのある近接戦闘を見せてくれた。鞘に納めた状態の剣で戦ったり威力を抑えてた魔法を撃ったりと近接戦闘は良い感じだが、魔法は少し物足りないなと感じた。俺はそう思っていたが、周りの反応は思っていた以上に良く俺の目が肥えているのかなと思った。その時気がついた。今戦っているのは選抜戦で戦ったことがある間宮と宮村だということに。二人は近接戦闘より魔法の方を得意としている。だから、近接戦闘で互いに相手に有利を取らせないようにしているのだ。魔法は威力を抑えなくてはいけないため近接戦闘の方が勝機があるのだろう。そんなこと思っていると二人の模擬戦は野球部部長間宮の勝利で終わった。次は剣道部と魔法部の模擬戦だ。剣対魔法というロマン溢れる対戦にかなりの盛り上がりを見せていた。


「さっきの野球部の間宮くんとサッカー部の宮村くんの模擬戦も見ていて迫力のある対戦でしたが、今回は剣道部と魔法部。剣と魔法という男の子なら誰もが憧れるシチュエーションです。もちろん光正に進学して二年も三年も経ってる二、三年生は見慣れた光景かも知れませんが、一年生と攻略者ではない保護者の方々にとっては貴重な体験となる筈です。さぁ対戦が始まりました。剣道部の坂田くんが魔法部の矢野さんをどうやって近接戦闘に持ち込むかが勝敗の鍵となるでしょう!」


 そんな放送委員の言葉に剣道部の坂田は少し焦ったのか体力を多く消耗してもいいからと近接戦闘に持ち込もうと躍起になっていた。だが、魔法部の矢野さんは風魔法で近接戦闘を拒否し魔法で攻撃した。威力を抑えているため魔法のスピードと大きさが控えめになり坂田は難なく矢野さんの魔法を避けた。そして、坂田はアークシィリュームかスペチーフィカを発動させて矢野さんと同じ高さまで跳び上がり坂田さんの横腹を鞘に納めている剣で叩いた。矢野さんは坂田に一撃入れられたことで敗北を認めた。


「まさかの坂田くんが矢野さんを打ち負かし勝利! 近接が圧倒的に不利な空中戦を見事制しました! 次は今回のメインディッシュと言っても過言ではない相川くんの対戦です。昨年の競技会での活躍を彷彿とさせる対戦を見せてくれるのでしょうか!」


 放送委員の言葉に見ていた人たちはかなり盛り上がっていた。模擬戦だからそこまで盛り上がるような戦いは見られないだろうし期待はずれでがっかりしないで欲しいなと思った。生徒会として放送の原稿を書いたが、こういう細かい実況のような内容までは書いていなかったことが悔やまれることにはならないで欲しいなと思っていると、ユースが言った。


「盛り上がる放送でいいんだけど期待を下回る可能性もあるから来年からはそうしてもらわないと見てくれてる人たちに申し訳ないことになるかも知れないわね」


 ユースと同じことを思っていた俺は頷き勝の対戦が始まるまで放送の注意点とかこういう内容の実況をして欲しいとかのちょっとした話し合いをしていると勝の対戦が始まろうとしていた。俺たちは勝を応援するべく話を中断しグラウンドに目を向けた。


「近接戦闘部の相川くんとテニス部の谷さんの対戦が今始まります。相川くんの多彩な攻め手を谷さんがどう対処するのか見せてもらいましょう」


 鷲田先生の合図で対戦が始まった。先に仕掛けたのは谷さんの方だった。まさか勝に近接戦闘を挑むとは思っておらず驚いたが、谷さんは女性特有のしなやかさと身のこなしで勝の攻撃を紙一重のところで躱し的確に反撃を入れていた。普通の対戦なら勝も多少は怯んだりしていたのかも知れないが、今はアイテムの殺傷能力を封じられた状態であるため素のパワーがどうしても低い谷さんは徐々に勝に押され気味になってきた。これは勝敗が決まったなと思っていると谷さんが守りの一手に転じたところを勝が右の大振りでガードの上から谷さんに膝をつかせることに成功した。勝は一回戦目を突破した。勝なら当然だと思っていた俺たちはそこまで喜ばなかった。もちろん勝には労いの言葉をテントから投げかけた。


「次の対戦は近接魔法部の瀬川さんとアイテム戦闘部の剛田くんです。二人とも近接戦闘を得意としていますが、系統は魔法とアイテムという全く異なるマッチですのでどちらが勝つか見ものですね」


 瀬川さんと剛田の対戦が始まった。両者共に距離を詰め自分が相手より優位に立とうと攻めに攻め続けた。瀬川さんは爆発魔法による爆煙を利用して雷魔法を撃ったり、土魔法を使って剛田の足元を悪くしたりと天才的な戦闘センスを見せた。なぜ彼女が去年の選抜戦でトップ10入り出来なかったのか分からないぐらい見事なものだった。だが、剛田には瀬川さんの魔法は痛くも痒くもないらしく近接に持ち込んだが故に剛田の圧倒的パワーに打ちひしがれた。剛田の勝利で終わった対戦だったが、瀬川さんの可能性は十分あるように感じた。


「中々に面白い対戦でしたね。瀬川さんもこれが模擬戦でなかったら勝っていた可能性は十分にあったでしょう。次の対戦はバスケ部の神田くんとバドミントン部の前田くんです」


 まさか前田も出場していたとはと少し驚いていると対戦が始まった。神田は魔法が得意だから前田は不利かなと思ったが、前田は不動の盾の効果を一瞬発動させて完璧に魔法を受けて距離を詰めてを繰り返し神田の隙が出来るまで耐えていたが、神田は正確無比に魔法を撃ち続け前田は次第に耐えられなくなり敗北を認めた。


「さすがに前田くんは相性が悪すぎましたね。戦法としては良かったんですが、あれだけ隙無く魔法を撃ち続けられちゃ近接職は手も足も出ないですからね。次で一回戦目は最後になります。最後は今回唯一の二年生であるバレー部の桜田さんと弓道部の村上さんです」


 まさかのすみれちゃんが模擬戦に参加するとは思っておらず驚いた。すみれちゃんは周りの勝や剛田といったデカい奴らの後ろにいたからいたのに気が付かなかったのだろう。すみれちゃんがどんな闘いを見せてくれるのか楽しみにしていると対戦が始まった。すみれちゃんは一瞬だけ俺たちの方を見ると風魔法かアイテムの効果で相手との距離を一瞬にして詰め、その勢いをそのままではなく限りなく弱くして相手の腹を殴った。まさかの戦い方に驚いたが、俺たち以上に村上さんの方が驚いただろう。なんて言ったって村上さんは反応することなく腹を殴られてノックアウトしたのだから。すみれちゃんに魔法を教えて良かったと思う気持ちと教えない方が良かったのかなと思う気持ちが半々で模擬戦一回戦目が終わった。

次回もお楽しみに


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。