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アルカディアリベル 〜神話級アイテムは俺を世界最強の攻略者へと導く〜  作者: 描空
三年生編

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134話 体育祭③

 三年生の借り物競走がスタートした。ユースは第四走者であるため待機していた。俺たちはユースがどんなレースにしてくれるのかなと楽しみに待っていた。第一走者が大玉転がしに使う大玉を借り物として持ってきたりして、まさかの借り物にその場にいた全員が笑いと困惑の声で騒然となったが、借り物のお題は大きな物ということで大玉を借りるセンスにその場にいた全員が笑いとても良い雰囲気になった。

 そんな雰囲気の中第二走者が走り始めた。第二走者の男子生徒はクラスの友達数人を連れて来て先生たちがいるテントの前に来た。誰先生を借りるのかと思っていると鹿島先生を呼んだ。鹿島先生は春奈たち特殊系のアイテムを教える先生であり俺は一度も鹿島先生の授業を受けたことは無かった。その生徒たちは特殊系のアイテムを持っているのかなと思っていると鹿島先生が生徒たちと一緒にゴールに向かおうとすると、生徒たちは鹿島先生を頭上に担ぎ上げ物のように運びながらゴールに向かった。まさかの光景に驚きと笑いが同時に込み上げて来て感情がぐちゃぐちゃになった。鹿島先生は運ばれてる途中降ろしてくれと言っていたが、生徒たちは聞く耳を持たずそのままゴールした。お題は何だったのかと思い聞いていると部活の顧問だった。近接系の部活かスポーツ系の部活の生徒たちだったからあんなことしたんだなと思い出し笑いが込み上げて来た。


「いつまで笑ってるの?」


 透がニヤけながら聞いてきた。俺が思い出し笑いをしているのが面白おかしかったからニヤけてるんだろうなと思い答えた。


「いや、鹿島先生の連れて行かれ方を思い出しちゃって」


「確かにあの連れて行き方は面白かったね。先生降ろしてくれって言ってたのに全然降さなかったし」


「そうそう。それも最高だった」


 そんな話をしていると第三走者が走り始めた。どんなお題が続くのかと楽しみにしているとクラスメイトの前田が鷲田先生と塩田先生をお題として連れて行った。迅速な判断で一着を取りお題が発表されるとお世話になっている先生だった。そのお題に鷲田先生と塩田先生は嬉しそうにしていた。テントに戻ってきてもしばらく嬉しそうにしていて微笑ましかった。そして最後の第四走者であるユースの番になった。ユースがどんなお題を引くのか楽しみにしているとレースが始まった。勝が書いた好きな人だけは引かないでくれと思っているとユースがお題を引いた。ユースはすぐに俺の方を見つめた。すぐにお題に当てはまるのが俺だと理解出来たが、好きな人なんてお題発表してもいいのかと思っているとユースが目の前まで来ていたので行くしかないかと走った。その結果一着を取った。ユースにお題は何だったのか確認した。


「お題何だった?」


「運命の人」


 まさかの答えに困惑した。てっきり勝が書いた好きな人というお題だと思っていたが、そんなお題もあったんだと思った。でも、意味合い的に好きな人とあんまり変わらなくないかと思い聞いた。


「それお題発表されていいの? 変な誤解生まない?」


「大丈夫。買収してるから」


「ん?」


 まさかの発言に驚きを通り越して何の感情も感じなくなってしまった。なぜそのお題を引くとも限らないのに事前に買収したのかという疑問は聞かないようにした。お題が発表されるとユースの言っていた通り発表する人は買収されているのでいつも一緒にいる人というお題を発表した。この一瞬だけはユースが少し怖く思えた。そして、逆らわないようにしようと心に決めた。借り物競走が終わり次の競技の準備が始まった。次の競技は借り物競走でも出てきた大玉転がしだ。普通に大玉転がしをやるのもいいのだが、それではつまらないということで障害物競走と大玉転がしを合わせたような競技にすることにした。大玉を転がしながらS字クランクを進んだり、少し小高い丘をグラウンドに作りそれを通ったりと見ていて飽きのこないように工夫した。大玉転がしの準備が終わり一年生の出場者が準備を始めた。どんなレースになるのか楽しみにしていると大玉転がしが始まった。


「さぁ始まりました。障害物競走大玉転がし。何と言ってもこの障害物をどのようにして素早く通過出来るかが勝敗に関わってきますからね」


「そうですね。私としては丘を越えてスピードがついた大玉を制御出来るのかが心配です」


「それは大丈夫です。先生たちが保護バリアを使って止めてくれるそうなので」


「それなら安心ですね」


 そんな放送の声を聞きながら一年生たちが障害物ゾーンに入った。どのクラスもS字クランクゾーンはゆっくりと進みロスを限りなくゼロにしていた。一組は丘に着くと一気に丘を駆け上がった。他のクラスはゆっくりと上がっているため一組がリードした。一組はそのリードを保ったまま一位でゴールした。俺たちは味方が一位でゴールしたことを喜んだ。一年生のレースを見た二年生はどんなレースになるのかと思っていると二年生のレースが始まった。

 二年生たちは慎重になりつつもそれなりのスピードでレースを進めていた。だが、S字クランクで勢い余って脱線したり変な場所に行ってしまったりした。それでも、スピーディーなレース展開に俺たちは頑張って応援した。二年生の一位は三組で一組は四位だった。三年生で巻き返すしかないなと大玉転がしに出場する勝に託した。体育祭は魔法やアイテムの効果は使えないため肉体が物を言う。勝の巨体と筋肉なら有利になるだろうと踏んでの選択だ。

 三年生のレースが始まった。勝は真ん中で大玉を力一杯押す係りで周りのみんなは方向を決めたりと微調整に徹している。そのため非常に安定して大玉は進んでおりS字クランクを一番早く通過した。そのまま丘まで行き後はゴールするだけだ。俺たちは精一杯応援し勝も全力で大玉を押し込んだ。その結果俺たち一組が一位でゴールした。俺たちは歓喜した。戻ってきた勝を褒め称えていると午前最後の競技の準備が始まった。

 午前最後の競技はと言うと保護者参加型の親子リレーだ。親子リレーと言っても何か変わったことがあるわけではない。事前に参加者を募り一位から三位までのクラスの親子にささやかなプレゼントがあるという程度だ。各クラス参加する組数を制限し一クラス十人五組で行うことにした。準備が終わり出場者たちが準備を始めた。


「親子リレーの結果はどうなるのか本当に予想が出来ないのが面白いところですからね。各クラスの出場者には頑張っていただきたいですね」


 放送の言葉を皮切りに親子リレーが始まった。どの親子も足がかなり早く親が攻略者なのだろう。普通の会社員の親ならリードをかなり離されていただろうと思うぐらいには早かった。だが、どの親子も同じぐらいの足の速さでどのクラスが勝つのか分からなかった。最終盤まで拮抗しておりほぼ同時に各クラスがゴールテープを切った。一位は二組二位は五組三位は一組だった。ギリギリ入賞出来たことに俺たちは歓声を送った。午前はこれで終わり昼ご飯の時間になった。

次回もお楽しみに


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