フィクションとノンフィクション
あの後、晩ご飯の時には腕が痛くなるのは避けれた。そして晩ご飯を食べた後本を手にとって主人公が告白するシーンを開いた。口で言ったらネタバレになるから詳しくは説明しないでおく、だが!ここからが意味がわからない!本当にあの看護師が共感するほど話したい理由がわかった。だが、主人公の好きな子にもちゃんと理由はあった…ここでわかった…タイトルの意味が。そして最後はあまりスッキリしない感じで終わった。だが最初も思ったが「上」って事は続きがあるって事か…。何だが明日看護師が来るのが楽しみだな。
「新道さ~ん!おはようございます!本どうでした?」
「はい…」
「あ、そうだった…え~っと」
相違って看護師は紙とペンを出した。いまいち書けるかわかんないけどチャレンジしてみるか、スプーンと同じようにペンを握って先端を紙にのせる、とりあえず面白かった事は伝えたいからな…
A4の紙の左端からペンを進めておもしろかったの「お」。まわる部分は少し不恰好になったが何とか書けた。それから「も」、「し」、「ろ」、「い」っと…
い、何てもう棒だけど…。けど看護しにはちゃんと伝わったらしく。
「面白かったですよね!え、最後まで読んだって事は主人公のあのシーンやばかったですよね?」
それから朝ごはんの前に結構話した。ちょうど良いし「下」があるのかの話しもしとこうかな?え~っと…続きはあるんですか?
「続き…ですか…。新道さん最後のページを読みましたか?」
最後のページ?エピローグって事か?そしてまた本を開いて最後を見ると下の方にこう書いてあった。
『この話しはノンフィクションです。』
ノンフィクション…つまりこの話しは現実にあった事?つまりこの話しは作者の体験談?って事なのか…、それにしてもこの主人公の好きな人が現実にいるって…結構辛いな…。何だかフィクションだったら結構言いたいけど現実にいるなら何だか強く言えなくなっな…。
「だから、この続きはこの作者さんが今も書いてると思います。」
まだ、この話しには終わりがないのか…そう思うとワクワクしてきたな。
「じゃあ新道さんが入院している間に出たら買って持ってきますね。」
「はい」
そう言って看護師は出ていった。案外この生活も悪くないな。そして布団に背中を戻した。
ノンフィクションは現実で起きた事…フィクションは作り物の物語。自分のあの夢みたいな奴は自分の頭の中にあるノンフィクションの話…だよな。少し疑問に思ったが気にしないでおこう。何だか少し嫌な予感がする。
あれから一週間が経ったが、最近はあの看護師と本の話しかしていない、あの時のドキドキやビックリした感情。それを毎日言っていた。だが本を読んでから腕の行動範囲は広がっていって自分で起き上がるところまで出来るようになった。その結果そろそろリハビリを始める話になった。
「いや~リハビリ始まっちゃいますね。せっかく小説で盛り上がってたのに…」
「うん」
多分自分の予想上、口の動かすリハビリ、歩くリハビリ…多分リハビリだけで一日が終わるのが予想された。
そして始まったリハビリ初日。担当の人が最初は自分を支える練習といって担当の人の手を握るところから始まった。もう少し力をいれて、や呼吸をしてなど適切な指示をしてくれてわかりやすかった。
だけどこれもずっと続かないのはわかってた。
腕に力が付き始めたからそろそろつかまり立ちの練習が始まった。足には全然力がはいらないから腕の力だけで上がらないといけない、腕の筋肉がプルプルして血管が切れそうだが、それだけでは切れないのはわかっている。だから手のひらに力を集中させて上がろうとするがやはり無理だった。その日は変に汗をかいて終わった。
あんな夢みたいなのがあるのならこれも夢であれば良いのに…そう思った。




