46 ある国の事情と子供達
あれからお祖父様とお祖母様とカグナル様とフララは情報は手に入れた方が良いと話し合って多種族以外の各国々に転移魔法陣を置いて買い出しという情報収集をする事になった。フララは転移しながら各国々に魔法陣を置いて来た。此方からはどの国に行きたかを考えるとその国に飛べる様になった。タグリード国だけには転移魔法陣を置いていないがな…。此処の街の人以外は転移魔法陣は使えないから安心安全だ。ハイスヴァルム帝国以外は大体王都になった。
街も色々な物が作られて来ている。皆本を読み勉強をしてるみたいだ。冒険者チームは結界から出た森でたまにお肉を狩ってくる様になった。結界の外だから森を探せばダンジョンがあるんじゃないかなー?って言ったら皆森に入ると探す様になった。
冒険者ギルドでは冒険者になりたい人が増えてる見たいだ。噂だけれど。私も冒険者登録出来る歳になったら登録してダンジョンに行って見たい。
お祖父様とお祖母様は神からの情報を気にしてるんじゃないかと心配していたが大丈夫な様だ。本当に自分達の子供を見限ったのだと感じた。あの子供達なら仕方ないよな…。エノーラさんの子供達は大丈夫なのだろうか?新たな父親に新たな子供がいるからな。新たな子供も心配だ。愛している人との子供なのだから大切にして上げて欲しい。
8月に入ると各国々でタグリード国に聖女が現れたと噂になっていた。しかも小さい頃攫われた男爵家の実の娘だったと無事再会出来たと話が流れた。ついでに魔力量の多い孤児達が4人男爵家の養子になったという話だった。
私とフララとお祖父様とお祖母様とカグナル様は変な顔になった。神様から聞いてたからだ。しかし、男爵家に養子なんて事あったかな??覚えていないぞ!!どうなっているんだ??
「聖女とはあの女の事でしょうね」
「聖女だと隠しもしないのならセイクレッド神聖国は黙っていないと思いますが…」
「確かにあの国は厄介だからな」
「そうねぇ、奴隷なんて連れて歩いている国ですからねぇ」
「そんなーひどいー?」
「はい。教会なんて形だけで中は腐っていますから。かなり有名ですよ。神等信仰していないのに権力だけ振りかざしていると。私達と同じ様な教会ではありませんよ」
「そうだな。皆セイクレッド神聖国とは関わりたくないだろう。人間の王族、貴族は別だろうがな。同じ思考を持っている人間には良き国なんじゃないか?」
「そうね、人間至上主義の国だもの。人間には良き国で多種族には地獄と同じ様な国ね。人間も選別されるわね」
「えぇ、選別された選ばれし人間だけは得をする国ですから。偉い人間達は金を振りかざして命令しますからね」
「タグリード国の王も頭が痛いだろうな。タグリード国の男爵令嬢だったのだ。セイクレッド神聖国には行かせない様にするだろうな」
「そんなーゆーめー?」
「はい。有名ですよ。まともな人間は関わる事を嫌がりますから。いつ自分が奴隷にされるか分からないですからね」
「えー!にんげんもどれーにするのー?」
「権力者の気分を損ねた人間も奴隷墜ちになる」
「女性優遇な世界だけれど権力者の言う事を聞かない女性を奴隷墜ちさせるなんてよく聞く話よ」
「そうですね。セイクレッド神聖国は権力者の国ですから。権力者、金持ち優遇って所でしょうか…」
「うげー!さいあくー!!」
お祖父様とお祖母様とカグナル様の話を聞いてフララと顔を顰めた。
「普通ならば犯罪や借金をしなければ奴隷になんてならないのだがな…」
「えぇ、そうですね。世界の常識から外れているのがセイクレッド神聖国ですからね」
「普通の人間を売り買いするなんて話も聞くわね…」
「それは誘拐して闇市で人間や多種族を売り買いすると言う事ですか?」
「あぁ、そうだな。無理矢理契約させられ奴隷にされて闇市で売り買いされる。買い手は王族、貴族達が主にだな…。それから娼館や男娼等の店もだ…。庶民で顔の良い男や女は狙われやすい。魔力量が多い者、変わった魔法が使える者も狙われる。恐らくはセイクレッド神聖国の者達のせいだろうな」
「教会がなんらかの組織と繋がっていると噂がありますから…。あそこの教会は権力者しかいませんし金になる者を逃しません。金を稼ぎ良い暮らしをして好きな女や使える奴隷を手に入れる。それがセイクレッド神聖国の教会ですから。腐りきっていますよ」
またもやフララと一緒に顔を顰めた。
「タグリード国やカルド国やモシアイ国やハイスヴァルム帝国はまともな国の方です。他国の事はあまり分かりませんがセイクレッド神聖国に隣接してるエラトニ国も避けた方が良いでしょう」
「私もセイクレッド神聖国とエラトニ国と多種族国に転移魔法陣を置くのを避けました」
おぉ~流石は神様だな!私も関わりたくないぞ!
少し時を遡りミックレリーからチェリツリー公爵の子供達に全てが語られた。皆一様に険しい顔をして嫌悪感丸出しだった。母である人物の本性に話を聞いて吐き気と寒気もしたのだ。
「そんな事が起きていたのですね…。私達の母は事故で亡くなりました。それで良いです。母だった人物の物は伯爵領に送る事にします」
「会わなくて大丈夫ですか?」
「はい。私達が見て来た母は作られた母だと分かりましたから。本性は違う。それを王や王妃の前でさらけ出し叫ぶなんて事普通の人間ならしません。更に母は公爵令嬢で公爵夫人だったのですから。私達への思いもないと考えます。後は神の事は胸の内にしまって置く事にします。もし今後此方に父や母が関わって来ようとも気持ちは変わりません」
「僕も同じ気持ちです」
「僕もです」
「僕もー!」
「それから父の子供も母の子供も兄弟だと認めませんよ!血が繋がっていようとも!」
「分かりました。エノーラ様の物は早急に伯爵領へ移動させますね」
「お願いします」
そしてミックレリーは屋敷の者に指示を出す為にいなくなった。
「兄様大丈夫ですか?」
「あぁ、大丈夫だ。セレフィオーネの事なんだが母の本性を見抜いた侍女が連れて逃げたのかも知れない。遺体をきちんと確認した理由ではないからな」
「確かに、母が生きていたので可能性はあります」
「私はセレフィオーネが生きていると考え行動しよう。ただ内密にするが…」
「分かりました。僕もそう思いながら行動します」
「僕もです」
「僕もー!」
「きちんと内密にしなさい」
「分かりました。心に秘めときます」
「同じく」
「僕もー!そうするー!」
「あの可愛らしい妹が苦労していないといいんだが」
「そうですね…」
「私も6歳になるので教会に行き魔法も使える様になるだろう。必ず強くなってみせる!」
「僕も時が来たら一緒に頑張ります。兄様の補佐としても勉強していきますので」
「僕も剣や魔法を使える様になったら強くなります」
「僕も同じー!」
「母と父は元からいない。それが私達兄弟だ」
「はい。そうですね」
「同じ思いだよ」
「僕もそう思うー!」




