15 襲撃
時は少し遡り宿屋にてランの帰宅を待っているセレフィオーネとエノーラは王からの手紙を読んでいた。
「あら、ダレルは公爵から外されるのね。やはりドリアの子供はダレルの子供だったのね。今更離縁した所で憎悪と嫌悪感は消えないわ!」
「あーうー!(そうだね。手紙気にしなくて大丈夫だよ!見なかった事にしよう!本当にダレルの子供なのかは疑問です。赤ん坊見た事ないし、ドリアも見た事ないからな)」
「子供達には悪いのだけどダレルそっくりなのよ。あの子達…。普通になんかしてられる自信ないわ!子供達と自由の狭間で悩むなんて…悪い母親ね…。今日馬車で領地に向かえば殺されるのよね…。あの子達はドリアとドリアの娘を受け入れたのかしら??」
「おー!(自分は血が繋がっていないのに受け入れてくれたからなんとも言えないですな!)」
「それに、今日殺されなくてもドリアが生きているなら必ず殺されるわ!神様からも運命って言われたのだし、憎悪と嫌悪感我慢していつ殺されるかビクビクしながら暮らすなんて真っ平ごめんよ!」
「あー!(そうだね!私も邪魔になるだろうから殺されるだろうしな…。それに気狂い女が転生してるからこの国、関わりたくないんだよね!!)」
「よし。手紙見なかった事にして燃やしましょう」
「おー!」
「あら?セレも賛成なのね!」
そう言うと手紙を見なかった事にしてエノーラは燃やした。
「父と母にだけには悪いとは思うのよ」
「あー!(こっちの味方にならないかな??)」
「そうね、味方なってくれたら心強いわね。父は騎士団長だったから強いし、母も女がてら剣も魔法も強くて憧れだったわ!」
「只今帰りました!何故言葉が分からないのに会話出来てるんですか!?」
帰って来て早々にランは突っ込みを入れるはめになった。
「ランお帰りなさい!会話はなんとなくよ」
「うーあ!(お帰りなさい!大丈夫だった??)」
「それがですね、アイノルン様は仕事をサボってセレフィオーネを観察していてですね、私が5人の神を創造してですね、本当はアイノルン様がやらなくてはならない事なのですが、きちんと役割を与えてさぼれない様にして来ましたよ!狡いとだだを捏ねられましたが、最終的にアイノルン様も認め此方に居る事が出来る様になりました。」
「うー!(大変だったんだね…。でもランがいれば心強い!!)」
それから王からの手紙の事をランに説明した。
「なる程、それだけでは死ぬ運命から逃げられませんね…。それにエノーラ様には苦痛でしょう。セレフィオーネも殺される事になります」
ランの意見も大体自分達とあっていた。それから話し合い夕方馬車に乗って公爵領へと帰る、つまりは襲撃を受ける事となった。
そして夕方宿屋を出て馬車に乗り込みランから白い物体に血を垂らしてほしいと言われそれぞれ血を垂らしたらなんとよく似た人間人形になった。3対出来あった。
私はこんな顔なのかと初めて自分の容姿を人間人形で確認する事になったのだが。
それからしっかりと馬車に鍵をかけ揺られる事数時間、いきなり馬車が止まった。覆面をした数十人に囲まれていた。
どうやら御者は逃げたようだ。
「馬車から降りて来たら助けるよ」
そう覆面をして目だけ赤い男がそう言った。実に嬉しそうに。
「あれは…魔族ですね」
男を確認をしてランはそう言った。出て行った所で助ける気なんてさらさらないだろう事は皆分かっていた。
「チッ、馬車を開けろ!」
主犯であろう男がそう言い皆開けようとするがランの結界で鍵は開かなくなっていた。
「魔法か…仕方ない!馬車を下に落とせ!」
男がそう言うと馬車を数十人で崖から落とした。普通ならば助からないだろうがランが転移魔法を使い本体は馬車から森へと移動したのだった。馬車には身代わり人間人形だけ残った。




