side ルナ 旅路での料理
1章と2章の間の物語
ルナが料理とかをしようとして失敗した話。
今私はコンパスと太陽の方向を頼りにメルフィアに向かって結構長く歩いているところだ。
と言っても昼は走って、夜は軽く地面に敷いた布の上で丸まって寝てるだけではあるが、
ただ、今日私は飛んでいる鳥を見て思いついたことがある。
「あれ食べられるよね?」
そう、ちょっと料理っぽいことをしてみようかなと思ったのである。
確かあの飛んでる鳥は食用の鳥として市場でも流れてたはずである。
ということで、「風弾」で打ち落とす。
地面に落ちてきたところに短剣で首を刺し、止めを刺す。
「確かあの白樺亭では内臓を抜いたものを香草で巻いて焼いてたっけ?」
そう考えながら、メルフィアの町に近づくであろう方向へと足を進めた。
鳥をブラインドストレージに入れて走っていると今日も日が傾き、空は夕焼けに染まっていく。
「そろそろ今日は休もうかな?」
そう考えて今日の昼間に獲った鳥を引っ張り出す。
「確か案外人気だったっけ?」
白樺亭で仕事をしていた時のことを思い出しながら、とりあえず火を起こして、鳥の羽をむしる。
そのあとは内臓を引っ張り出して頭を切り落とす。
そこまでやってようやく料理をするために必要な鉄板等がないことに気付いた。
「どうしようかなこれ」
そう考えつつ自分で下処理を終えた肉と魔法で起こした火を見合わせながら考える。
そして、思いついた。「串に刺して直接火であぶればいいよね」ということを。
ちょうど思いついたときには夜になりかけ周りは暗くなって火の明かりが周りを橙に照らし出していた。
「闇矢」でなんとなく串に使えそうなぐらいの太さの物を作ってはがして切り身になったお肉を刺す。
「えっと焼くなら火に直接入れればいいんだよね多分。」
確か白樺亭で料理を見た時、火を鉄板に当てて、焼いていた。
つまり、直接火に肉を入れても問題ないはずである。
ということで、焚火の火を一度消して中央に肉を刺した串を何本も立てて、周りを適当に落ちてた木で固める。
これで組んである枝に、「火種」の魔法で火をつけて焼いていく。
多分「闇矢」で作った串は燃えないはずなのでいい感じに焼けるまで待ってればいいだろう。
私ながらいい感じにできそうでワクワクしている。
とりあえず血の匂いで魔獣が寄って来ないかだけは警戒しておこう。
夜は黒いマントを着て丸まって寝ている分にはダイジョブだったが、今は火という明かりもあるし、何より鳥をさばいたときの血の匂い、今あぶっている肉目当てで魔獣などが寄ってきてもおかしくない。
そういうことを考えていたら早速ウルフが来た。
飛び掛かってきたウルフは「闇矢」を脳天に叩き込み追加で「火球」で焼いて処理する。
残った骨は土魔法で埋めておく。
これ以上襲われても面倒なので焚火を消して焼いている肉を回収する。
焼いたお肉は見た目は普通に焼けて焦げ目がついていて大丈夫そうに見えたのでとりあえず一口食べてみる。
…食べてみたのだが、
「美味しくないし硬い。」
表面が硬く筋があり、何なら味は苦く錆びっぽい味がして全然美味しくない。
「塩かければ行けるかな?」
と思って買っておいた塩をかけて食べてみたのだが、全然どうにもならなかった。
まあ、何とか串一本目は食べられたのだが、
「どうしようかな残り。」
困ったことに3本ぐらいあるのである。
一応料理しなかった物は埋めて処分したので問題ないのだが本当にもう焼いてしまった分はどうしよう。
少し考えた後、覚悟を決める。
「食べようかこれ。」
温かいうちでこれなのだ、冷めたら食べられたものではないだろう。
別に食べたからと言って死ぬわけでもないし、火は通ってるから病気もほとんど心配ないだろう。
息を吐いて一気に1つを口に入れてすぐに飲み込む。
すぐに魔法を使って水を作って焼けた肉を流し込む。
その後も同じように鶏肉を食べえ終えることができた。
こんな調子では寝れなかったので、結局月下でコンパスを頼りに進んでいる。
「えっと赤い針がこっちってことは、大体あっちかな?」
そんな調子で歩きながらメルフィアの町を目指した。
余談
作者が血抜きしてない肉を食べたことがないので味の正確性は保証しかねます。
読んでいただきありがとうございます。
次の更新日は8/12です。
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