10話 逃げることと武器
「ということがあったのです。」
現在、受付のマオさんに森で何があったか説明をしている。
今は二足歩行ウルフ改めコボルトの牙をなぜ持っているのかの問い詰めをされていた。
「まず常識的に考えてウルフ捨てて逃げなさいよ。」
「確かにそうなのはわかりますが、」
たじたじと言いながら目をそらす。
持ち帰ってきたウルフはギルドの方で解体してくれることになった。
ちなみにウルフの皮は油を吸いやすく水をはじくので小物入れの革製品に使われるそうだ。
余談だが買取価格は解体手数料込みで、銀貨3枚だそうだ。
「まあさあ生きて帰ってきたからいいけど気を付けなよ。」
マオさんは心配したような顔で言ってくる。
「はい。」
何も言い返せないので項垂れる。
「今度から、自分で対処できなそうなことは街まで逃げてきなさい、さすがに街壁超えられる奴は基本いないから。」
このコボルトについて聞いてみる。
「コボルト...ですよねこれは結構な頻度で遭遇するんですか。」
「はい、一応ウルフがいれば大体いるからね。」
「なんで、これがいるのにおすすめしたんですか。」
「こいつウルフより森を走る速度は遅いんだよね、瞬発力はウルフ以上だけど。
だって、ガルムとアークに聞いた限りだとウルフから逃げ続けたらしいですからね。
多分逃げ切れると踏んだんですよ。」
確かにウルフからは逃げ切れるから理にはかなっていると考えられる。
「まあそれはそれとして、これが報酬の銀貨7枚大銅貨3枚です。」
マオさんは受付をやっているいつもの雰囲気に戻って、銀貨10枚、大銅貨3枚を渡してくる。
危なそうだったら逃げるを徹底しようと思える機会だった。
手持ちと今の所持金の量は銀貨13枚大銅貨3枚だ。
「さてこの使い道どうするか、」
大体お昼用のパンで大銅貨1枚で宿代が一泊銀貨1枚だ。
とりあえず宿は延泊申請しておこう。
そうなると、武器は買えるかな。
とりあえずわかったのが、詰められたときに魔法は溜めが少しあるからやはり武器は必要だっということだ。
聞き込みによると槍は振り回せば敵を近寄り難くできると言っていたので、槍を買う方がいいだろ。
ちなみに剣は切り方とかいろいろあるらしく難しそうなのでやめようと思う。
とりあえず宿は5泊延長した。
残り物ことは明日やればいい、そう考えてベットで眠る。
目を開けると前見た風景に近いがカーペットがなく夏の様相を呈した前回の夢見た場所が見える。
やはり体は動かないようだ。
よさそうな服に身を包んだ男が何か黒い布のようなものを渡してくる。
「これはル*ナ**の分だ。」
自然に体が動き渡された布を開くと今着てるマントによく似た物のようだ。
「これって」
自然に口をついて出た言葉は少し幼いが自分の声によく似ている。
「ああ、これでお揃いだ。」
そう言われたあたりで意識が暗転する。
目を覚ますとベットの上で日の光が窓から差し込んでいて明るい。
マントを着て窓を閉じる。
部屋を出て見ると受付の女の子が「おはようございます」と挨拶してくれた。
「ノックしたのに起きなかったので、驚きましたよ。」
「今ってどのぐらいなの」
「普段より1時間ぐらい遅いですよ。」
どうやら、朝食を食べて出てギルドにつくぐらいの時間のようだ。
とりあえず朝食の焼かれたパンと目玉焼きを食べてギルドに行く。
ギルドにつくと二階に向かう。
二階の武器が並んでる中から、一番持ちやすく目をつけてた槍を持ってカウンターに行く。
「これ買えますか。」
そう聞くと武器を磨いてたカウンターの人が
「それか、えっと確か銀貨5枚、大銀貨2枚だったはずだ。」
槍のお金をカウンターに出して買う。
「そういや嬢ちゃん確か新人だよな、こっちの布とか油も買っとけ。」
と言って、ロールされた布と、瓶に入った油を勧めてくる。
「何でですか?」
「こういう武器はな、手入れしないとボロボロになって使えなくなるんだよ。」
どうやら、血をそのままにしておくとそこから錆びてダメになってしまうそうだ。
「だから、血を水で流した後布で拭って油を含ませた布で軽く磨いてやるんだ。」
「そうすると錆びないんですか?」
「ああ、絶対はないが武器が長持ちする。」
というので油と布も2セット買うと、銀貨1枚と大銅貨1枚だった。




