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心理学は正しいのか?  作者: シンリーベクトル


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HSS型HSPについて考えてみる

未来を読まないと生きづらかった人たち


一般的に言われるHSS型HSPとは、繊細さ(HSP)と刺激追求傾向(HSS)を併せ持つとされる人たちのことだ。


新しいことに興味を持つ。

行動も速い。

人付き合いもできる。


その一方で、突然ひどく疲れる。

一人にならないと回復できない。


周囲からは、


「社交的なのに引きこもる」

「行動派なのに繊細」


と見られやすい。


だが、この説明には少し違和感がある。


刺激に弱いなら、なぜ自分から刺激を求めるのだろうか。



もしかすると、彼らを疲れさせているのは刺激そのものではない。


刺激の先にある「未来」なのかもしれない。


新しい集まりに参加する。


それ自体は楽しい。


しかし帰宅した途端、


「あの発言は大丈夫だっただろうか」

「変な印象を与えていないだろうか」

「次に会ったらどうなるだろう」


と、脳が勝手に動き始める。


さらに、


「もし嫌われていたら」

「もし誤解されていたら」

「もし今後の関係に影響したら」


と予測は連鎖していく。


行動した疲労というより、未来のシミュレーション疲労に近い。


楽しかったのに疲れる。


その矛盾はここから生まれる。



では、なぜそこまで未来を読むのだろうか。


一つの可能性として、過去の環境への適応がある。


たとえば家庭の中で、


親の機嫌によってルールが変わる。

昨日は正解だったことが今日は怒られる。


そんな環境では、


言われた通りにするだけでは足りない。


相手の表情を見る。

空気を読む。

その先の展開を予測する。


未来を読めた時だけ、安全が確保できる。


逆に読めなければ傷つく。


そういう経験を繰り返せば、人は自然と予測を重ねるようになる。



興味深いのは、その適応が行動力と両立することだ。


普通なら予測過剰な人は慎重になる。


だが、


「先を読んでから動けば大丈夫だった」


という成功体験を積むと話は変わる。


未来を予測する。

危険を想定する。

逃げ道も考える。


その上で動く。


だから新しいことにも挑戦できる。


しかし代償として、行動した後も脳は止まらない。


刺激を楽しむ力と、

刺激の先を読み続ける癖。


その両方を持つことで、


動くのに疲れる


という特徴が生まれる。



もちろん、すべてのHSS型HSPが同じ理由でそうなるわけではない。


生まれ持った気質もあるだろう。


ただ少なくとも一部は、


「繊細な人」だからではなく、


未来を読まないと生きづらい環境に適応した結果


なのかもしれない。


もしそうなら、必要なのは自己否定ではない。


未来予測をゼロにすることでもない。


ただ、もう読まなくてもいい未来まで読み続けていないかを確認することだ。


かつて自分を守った能力は、環境が変われば重荷にもなる。


HSS型HSPとは、刺激に弱い人ではないのかもしれない。


むしろ、


未来を読み続けることで生き延びてきた人たち。


そう考えると、この特性の見え方は少し変わってくる。

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