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第二章:聖裁のゆくえ
魔王が消えたそのあとに
あふれた力と、行き場のない正義。
なんでも叶う魔法の世界で
私たちは「敵」のいない恐怖を知った。
手をつなぐための理由を失い、
万能の杖は、かつての友へと向けられる。
「あそこには、新たな闇が潜んでいる」
誰かが囁き、皆が頷いた。
国境線の向こう側、昨日までの同盟国。
思想の歪みか、資源の偏りか、
理由など、魔法でいくらでも作れた。
そして、隣国は魔王認定された。
かつての英雄は引き金を弾き、
救世の魔法は、侵略の火の海へと変わる。
私たちは気づいてしまったのだ。
魔王が必要だったのではない。
私たちが、魔王を求め続ける怪物なのだと。




