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ご主人様二

「私さぁ、迅くんを自分のものにしたくなっちゃったなぁ」

理央はそう言って、そっと首輪を付ける。

「これで私のもの」

黒崎は何も言わない。

(……嬉しそう)

「いい子いい子」

頭を撫でる。

少しだけ、身体の力が抜ける。

(首輪付けると、やっぱり反応変わるな)

「私ね、能力強化して催眠使えるようになったんだ」

軽い調子で言う。

「ほら、目見て」

視線を合わせる。

「迅くんは私のことが好きになる」

「命令には逆らえない」

「可愛いワンちゃんになる」

間を置かず、抱き寄せる。

「ギュー。これでかかったね」

少しだけ離れて観察する。

「……効いてるかな。お手」

差し出された手。

黒崎は迷わず手を重ねる。

「うん、効いてる」

満足そうに頷く。

(催眠なんて嘘だけど。理由ないと、こういうのさせてくれないし)

「ご主人様が大好きなワンちゃんだもんね」

優しく撫でる。

「何したい?」

間。

「我慢できないよね。ワンちゃんだし」

黒崎が距離を詰める。

そのまま、胸元に顔を埋める。

(……やっぱこれか)

「素直だね。いい子」

軽く笑って、顔を上げさせる。

「ご褒美」

そのままキスを落とす。

「嬉しい?」

少しだけ間を置いて、

「嬉しかったら、ギューして」

黒崎は強く抱きしめる。

(……ほんとは今、嘘だって言えるけど)

(言ったら、たぶんやらなくなる)

(……それは嫌だな)

「私は迅くんを捨てないよ」

優しく、でもはっきり。

「だから安心して、好きになっていい」

身体の強張りが、少しだけ解ける。

(……やっと、届いた)

「迅くんは疑わない」

静かに続ける。

「だってワンちゃんが、ご主人様疑うの変だもんね」

撫でる手を止めない。

「家に帰ると、ワンちゃんになる」

「甘えん坊で、ご主人様が大好きな子」

「催眠だから、逆らえない」

少しだけ間を置いて、

「……今日はもう寝よっか」

ふっと力を抜く。

「続きは明日」

軽く抱き寄せる。

「おやすみ。ギュー」

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