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蓮と澪の関係

「……魅了って、時間で薄れていくのか」

澪が楽しそうに呟く。

「残念だけど……まぁいいや」

「蓮の自我は残しておきたいし」

軽く笑う。

「その方が面白いもんね」

一拍。

「蓮、可愛かったなぁ」

「自分からあんなにお強請りしてきてさ」

くすっと笑う。

「それに――」

「魅了なしで、私に恋させる方が楽しいし」

鏡の前で、自分を眺める。

「服は……これでいいか」

「髪もさっき整えてきたし」

少しだけ回ってみる。

「うん、完璧」

「……結構、変わったかも」

そのまま部屋へ戻る。

「ただいまー」

「おかえり、澪」

蓮の視線が止まる。

「……どうしたの?」

澪が首を傾げる。

「そんな顔して」

一歩、近づく。

「まるで、好みの女の子でも見てるみたいだよ?」

「……似合ってると思う」

短く返す。

「ふーん」

少しだけ笑う。

「強がってるね」

「まぁいいや」

「夜に、本音聞き出すから」

「……やめてくれ」

「でもさ」

澪が距離を詰める。

「なんやかんや、ハグは拒否しないよね」

「……澪が悲しむからだ」

「へぇ」

くすっと笑う。

「都合のいい理由だね」

一拍。

「そういえばさ」

「フクスから聞いたんだけど」

少しだけ声を落とす。

「“あれ”やったら、永続で魅了かかるっぽいんだよね」

「……あれって?」

「簡単だよ」

澪が楽しそうに言う。

「蓮が、私に告白したらしてあげる」

「……しない」

即答。

「えー?」

「昨日の夜、あんなに“好き”って言ってたのに?」

「……リーベの能力だろ」

「そうかもね」

肩をすくめる。

「でもさ」

少しだけ覗き込む。

「黒崎さんに触っても、何も起きなかったよ?」

「……どういう意味だ」

「完全な魅了じゃないってこと」

「どっちかっていうと――」

「正直にさせる、かな」

「余計な感情を削る感じ」

「蓮の場合は」

一拍。

「罪悪感とか、家族愛とか」

沈黙。

「……あれ?」

澪が笑う。

「もしかしてさ」

「昔から、私のこと好きだった?」

「リーベのおかげで、やっと正直になれたってやつ?」

「…………」

蓮は何も言わない。

ただ、視線を逸らす。

そのまま――

逃げるように、部屋を出ていった。

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