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小さな公爵令嬢はミリしらな異世界で平穏に暮らしたい  作者: 瑠璃
第1部

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9/30

緊張しない魔法

 入学式の朝、朝食を終え部屋に戻ろうとするとサムズ夫人に呼びとめられた。

「ルナティア・ライズ様、本日入学式1時間前には登校いただき学園長室までお越しくださいと先程アカデミーからご連絡がありました」


「ありがとうございます。すごく急ですね わかりました すぐに準備をしてまいります」


 何の呼び出しかわからない上に当日の朝なんて・・・あわてて準備をしアカデミーへと向かう準備をする


「アリィ悪いけどお兄様達に寮へのお迎えではなく直接アカデミーのロビーでお待ちいただくように連絡をして」


「かしこまりました」アリィは黒鷲の姿に戻りライズ家のタウンハウスへと向かった。


「それじゃ、俺が侍従になってアカデミーまで付き添うよ」そう言ってレスが猫の姿から変身しようとするから

「ああああ~!ダメ今はダメ!ほらここは男子禁制だから外に出て寮の扉前で待っていて。

 一人でも大丈夫なんだけど本当は・・・」

「それはダメ!わかった じゃあ先に行って待っているから・・・な」

 そういうとレスは猫の姿のまま窓から外に出ていった。


 ふーっ! あ、いけない急がなくちゃ・・慌てて部屋を飛び出た。


「ルナティア・ライズでございます」と扉をノックし「どうぞ」という声と共に扉が開かれた


「やあ、すまないね 突然申し訳ない 私はグレアム・ハーツユングラン国立アカデミーの学園長をしている」

 学園長の前に男子生徒が立っていた 

 背の高い人・・・エドガーお兄様と同じくらいかしら・・それにしても・・・イケメン・・


「初めまして、3年 ユリアス・コーレリアだ」


「初めまして、ルナティア・ライズと申します よろしくお願いします 

 あの、失礼ですがコーレリア様というとコーレリア辺境伯家のユリアス様でいらっしゃいますか?」

「ああ、そうだ」

 あ・・・・話が続かなかった お気を悪くさせてしまったかしら


「ライズ嬢、呼び出したのは、他でもない 実は入学式の新入生代表として挨拶をお願いしたい」


「ええ! 私がですか?」


「おめでとう!君が首席入学者だ」学園長がそういうと

 コーレリア様がほんの少し微笑んで先程まで重ねていた手をほんの少し拍手した

 笑った?拍手した?と思ったら彼はすぐに無表情に戻った


 ん?見間違いではないよね・・・


「それでだね、今日の式典で君の案内とエスコートを彼にお願いしようとおもってね」


「デ、デモワタシ・・・ヒトマエデ・・・アイサツナンテ・・・」

 人前で話すなんてむ・・・無理 涙声でへんな声のまま断ろうしてるけど言葉にならない


「大丈夫、大丈夫 人なんてみんなかぼちゃとでも思って ちゃんと台本もあるしね

 君への段取りや説明をコーレリア君にお願いしている」

 と、本当に無責任に学園長は軽ーくいってくる


「大丈夫だ、私も君の席の隣で待機している」

 ボソッとコーレリア先輩はいう け!れ!ど~!!


「たすけて!お兄様!」と思わず叫ぶと ボン!と目の前にフェドリックが現れて私を抱きしめている。


「え?お兄様 どうして?」


「いや、お前が助けて!って助けを求めたから来たんだ」

 いやいやいやいや・・・確かに言ったけど


「それでどうした」


 事の次第をフェドリックに話すと

「助けても何も光栄な話じゃないか 緊張しない魔法をかけるからとりあえず頑張ってこい!」


「緊張しない魔法? そんなものあるの?」


「ああ、とっておきのやつがね ほら目をつむって」

 目をつむると

「はい、あーんして」

 あーん? と口を開けるとフェドリックは口にポイっと何かをいれた


「あ!キャンディ」


「ほら、手を出して 緊張したり一人で考え込みそうになったらひとつ口にほおばってごらん」

と手のひらに色々な色のキャンディを乗せてくれた


「ありがとうございます、お兄様」

 とフェドリックとやり取りをしていてすっかり学園長とコーレリア先輩のことを忘れていた!


「学園長 コーレリア先輩申し訳ございません」


「いいよ、もう大丈夫そうだね フェドリックも今日から頼むよ」


「学園長こちらこそよろしくお願いします では私は先に失礼します」

 とスっと姿を消した


「本当に、噂通りすごいな」と学園長が呟く


「噂?」


「フェドリックの魔力と妹への愛情のことだよ

 ライズ公爵家の兄弟の妹への過保護っぷりは凄いから下手なことはするな

 敵に回したくなければ手をだすなってね」と学園長が笑いながらそういう


「え?学園長の仰っていることは本当なのですか?コーレリア先輩」


「まあ、概ね間違いではない」


 え~入る前からそんな噂流れているなんて・・・でもある意味下手に絡まれないというう事かな?


「ライズ・・・そろそろ大講堂へ行くぞ」


「はい、先輩もうしわけございませんが兄達と待ち合わせしているのであってから大講堂に行ってもよろしいですか?」


「ああ、一緒に行こう」

 コーレリア先輩は大きい手を差し出してくれた。


部屋を出ると部屋の前で待機していたレスがテレパシーで話しかけてくる

「ルナティア、なに?こいつ?」


「もう!レス失礼よ 今日入学式でお世話になるコーレリア先輩よ

 頼むからお行儀よくおとなしくしていてね」


「わかった・・・」レスは少し不満そうにそう答えた


「ライズ・・・ ライズ小公爵様たちはロビーでお待ちなのか?」


「はい」


「少し時間がないから 急ごうか」

コーレリア先輩と急いでロビーへと向かった




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