波乱の入学式
ロビーにつくと エドガーお兄様が私の姿を見つけこちらに向かってきた
え?でも何か・・・怒ってる すごく険しい表情してるんですが・・・
「ルナティア フェドリックから事情はきいた」
「エドガーお兄様 それで・・・」と私が話しかけようとすると
「コーレリア家の長男か・・今日妹が世話になる旨先程弟から聞いた」
「ライズ小公爵様 コーレリア家長男ユリアス・コーレリアと申します
以後お見知りおきを 宜しく御願い致します」
「今日は妹をよろしく頼む・・・・ しかしながら今その手を握るのは不要ではないか」
お兄様に指摘されて気がついた
学園長の部屋を出るときエスコートされてそのまま手をつないだまま慌ててここまで来ていたんだ
思わず二人でパッと手を離す
「大変失礼しました。エスコートの際に妹様の手を取ることをお許し願いたい」
そういっているコーレリア先輩の耳が少し赤くなっている
「うむ、不要な接触さえなければ別にいい・・・」
「じゃ・・お兄様急ぎますのでまた後程」
そういってお兄様達と別れた
式次第とあいさつの内容等の説明を聞いた後、一番前の席に着く
隣には在校生代表者のエクシス王女が座った
「あら、今年の首席はあなただったのね すごいわ」
「ありがとうございます」
「また、お茶会をいたしましょうね」
等とたわいない会話をていると入学式典が始まった
在校生挨拶の後、新入生代表挨拶だ
「緊張する・・・」と思った時 キィー・・・キキと天井の方から小さな金属音がした
え・・と上を見ると檀上で挨拶をする王女の頭上のシャンデリアが落ちてこようとしていた。
何も考える暇もなく席を立ち壇上に駆け上がり危ないという言葉も何も出ないまま王女を突き飛ばした
シャンデリアが加速しながら私の上に落ちてくる瞬間、誰かが私をかばうように抱きしめた
え・・・・ この感じ・・・・
そしてシャンデリアがぶつかると思った瞬間大きく強力な結界が2人の体を包んだ
ガシャーンという大きな音と共にガラスが粉々に飛び散り式典会場広間は沢山の人の悲鳴に包まれた
「ライズ嬢大丈夫か!」と声をかけてくれたのはコーレリア先輩だった
彼が私をかばってくれていたのだった
「先輩・・・ありがとうございます 先輩はお怪我はいたしませんでしたか」
「ああ、大丈夫だ 結界のおかげだな」
エドガーお兄様とフェドリックお兄様が即座に駆け寄ってきた
エドガーお兄様は
「ルナティア!」とコーレリア先輩に抱きしめられていた私を引き離すと抱き上げて
「王国騎士団が到着するまで誰もこの会場を出すな! 騎士団が全員の聞き取り確認するまでここに全員とどまってもらう! 王女殿下・ルナティア・ユリアス・コーレリアについては医師団の診察を受けるため退場する!」とい言い放つと会場の扉はすべて閉められた
「兄上、ルナティアが僕が抱きかかえますので兄上は王女殿下を・・・」
とフェドリックお兄様が私をエドガーお兄様の腕から引き取った
「ああ・・そうだな 」
そういってエドガーが
「王女殿下失礼します」とエクシス王女を抱きかかえるのを確認するとともに
フェドリックが魔法をかけた
私達は光に柱に包まれ一瞬のうちに医務室へと転移した。
「これがフェドリック様の転移魔法・・・ 」コーレリア先輩が床に倒れたまま少し高揚した表情でつぶやいた
「コーレリア君は転移魔法初めてだった?」フェドリックが尋ねると
「あ、個別ではゲートなのは利用したことがあります」
「そっか、あ・・ちょっと待って 君、足痛めているだろう」
私をベッドに移すとフェドリックはコーレリア先輩に駆け寄り手を貸してソファに座らせ治癒魔法をかけた
「よし、これで大丈夫 コーレリア君・・僕より大きいんだね」
「はっ・・・少しだけ」
「おい、フェドリック もういいだろう 急いで会場に戻るぞ」
エドガーはいつの間にか王女をベッドに運び終えていた
「ルナティア今日は早く部屋に戻って休め アリィとレスは必ず傍におけ!」
とエドガーが耳打ちすると頭をわしゃわしゃと撫でた
そして、ふたりは再び転移魔法で会場へと戻った
ふたりの姿が消えた後、
「ルナティア様・・・フェドリック様は、とても思慮深いかたなのね・・・・」
キャンディを見つめながらエクシス王女が呟いた
「そうですね、兄は何事にもすぐに気がついて・・二人とも優しいです」
「コーレリア先輩 かばってくださってありがとうございました 」
「いや、 むしろあのような魔力に守られているのに・・・俺は・・」
え?先輩もしかして落ち込んでる・・?
「そんな、私先輩がかばってくださって・・けがまでしていたのにこんな事いうのおかしいけど嬉しかったです」
「そ・・そうかつい、年の離れた妹の姿と君が重なって飛び出してしまったのだがそういってもらえると嬉しい」
妹・・・って8歳の公女様のことかしら・・・・
そうよね・・・10歳か8歳くらいの見た目だもの・・・
悪意の全くない言葉だけに余計落ち込んでしまった
けがはないが事故の精神的ショックが強いかもしれないとのことで毎日医師との面談をすることになった
会場に残った人たちは騎士団の聞き取り後1時間ほどで会場からでられたのだが入学式は結局中止となった
犯人もわからないままというのだがあの兄二人が捜査のかかわっているのにこのままでは済まないだろうとルナティアは秘かに思っていた




