↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小さな公爵令嬢はミリしらな異世界で平穏に暮らしたい  作者: 瑠璃
第2部 時の彼方に紡ぐ、忘れられた約束

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
83/85

コルヴス

 ステファンが、元に戻った次の日、男性陣はこれからのシンリー対策の為魔道具の製作にドワーフの工房へと行った。

 私と、アリシアとジェシアは、「ステアーズドロップ」を採集に森の奥

 川に沿った岩場に来ていた。

 岩場は川に沿ってある岩場の向こうには木が覆い茂っている。

 カァー!カァー!

 ここでもカラスの鳴き声をよく聞く

「最近カラス多いけど、この森もおおいね 」

 ジェシアが、カラスが多いことに気づいた

「ここのカラスも丸くて可愛いね」

 アリシアが、丸いカラスを見て笑う。

 ステファンが、元に戻り安心したのか表情が柔らかくなった。


 前回と同じように、

 ネックレスに魔力を流しロープを出し魔法で頂上にある大きな岩にロープをかけて登っていく。

 岩の切れ間等に足をかけながらするすると岩を登っていく

「ステアーズドロップ」は全部で六輪咲いていた。

「ステアーズドロップ」は1年に1度 岩場に一輪ずつ少ししか咲かないと、昨晩ロリアさんに教えてもらった。

 今年咲くのは、きっとこの六輪で、最後だろう。

 一輪ずつ丁寧に根っこから採取し、下で待っているアリシア達に渡していく。

「ティア、休憩しなくても大丈夫? 」

「大丈夫、あと一輪だし 」

 私は、最後の一輪の「ステアーズドロップ」を採取し優しくてにした。

 その時、ざわざわと岩場の向こうの木が揺れた。

 え?木が動いた?覆い茂った木が纏まった状態で動き出した。

 その途端、岩場も崩れる。

「ティア~!!!」

 下から、アリシアとジェシアの叫び声が聞こえる

 落ちる・・・と思った瞬間大鷲の姿のアリィが、飛び込んできて私を助けてくれた。

「アリィ、ありがとう 」

「ルナティア、ウッドゴーレムよ!! 逃げるわよ」

 アリィは一度下に降り、アリシアとジェシアも乗せて再び飛び立った。

 アリィは速度を上げるが、ウッドゴーレムがすごい速度で追いかけてくる

 カー!!カー!!

 沢山のカラスが、ウッドゴーレムに向かって行き攻撃をかける

 それでもアリィがウッドゴーレムに翼を捕まえられた。

「キャー!!」アリィの背中からジェシアが抱えてくれていた「ステアーズドロップ」ごと落ちてしまった。

 アリィは飛ぶことに精一杯でジェシアを助けに行けない

「ジェシアー!!」と叫ぶことしかできない自分が歯がゆい。

 せめてここが空の上ではなかったら・・・

 落ちていくジェシア・・・

 すると、カラスたちが集まりジェシアのクッションになりながら下まで降りていく。

「ティア、リシア!すぐに追いかけていくから先に行って!私は大丈夫」

 ジェシアの声が聞こえた。

「ジェシー!!すぐに迎えに行くから 」


 アリィは、コテージまで飛ぼうとしてくれているが、だんだん息が荒くなる

 翼が折れているのか血が流れている…

「アリィ 下に降りましょう コテージまで行かなくてもいいから」

 そういった瞬間、アリィはいきなり空の上で小さくなった。

 ふわっとどこかに行ってしまいそうになるアリィを捕まえてアリィと「ステアーズドロップ」を抱えた私と「ステアーズドロップ」を抱えたままのアリシアが速度を上げて落ちていく

「助けて!!」と叫んだ瞬間、指輪が赤く光った!

「セーフ!!」

「フェドリックお兄様!!」

「お兄様じゃないでしょう、ティア

 助けて!!は、早めにいってね 

 アリィも、帰ったら応急手当してあげよう」

 と、フェドリックお兄様が私を抱き抱えてそう言う


 アリシアは、エカルラートの背中に乗っていて助かっていた

「フェドリックお兄様、私達もエカルラートの背中に乗せてもらったほうがいいのでは・・・」

「いーや!俺がこれがいいの!!ティア不足だからね 」

「それより、ジェシアが!!」

「彼女なら大丈夫、今頃あいつが行ってるからね 」

 そう言いながらコテージへと向かった。


 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 ジェシアはというと・・・・


「カラスたちのおかげで助かった~ 

 あなたたちのおかげで助かったわ 」

 と、私はカラスにお礼を言った。

 急に、動物たちが、全速力で逃げていく。


 でも、ずっぅうううん!ずっぅうううん!

 地面が揺れる

 周りの木がめきめき折れていくが吸い込まれるように黒い影に吸い寄せられている。

 ウッドゴーレムに追いつかれて囲まれている

「どうして、こんなところにウッドゴーレムがいるの 」

 と思わず私は叫んでしまった。

「ジェシアとその花をいただきに・・・と言おうか?

 本当はルナティアちゃんが、良かったんだけど今回は君でもいいや 」

 ウッドゴーレムの肩の上に姿を現したのはジュリアンだった。

「ジュリアン!あなた性懲りもなく・・」

「君も相変わらず気が強いね、でもそんな子が涙目で歯向かってくるのもかわいいね」

 ジュリアンの言葉を聞いて背筋がゾッとした

 ウッドゴーレムの手が伸びてきた瞬間、バシュっと音がした。

 黒装束の背の高い男が私の前に立ちはだかりウッドゴーレムの大きな腕を切り落とすとその切り口から炎が上がった

「お前一体なんなんだ!」

「コルヴス と名乗っておこう 」

 ジュリアンは、ウッドゴーレムから飛び降りながら

 コルヴスに切りかかってきた。

 後ろからウッドゴーレムも一斉に襲い掛かる

「相変わらず 姑息だな~ジュリアン 」

「お前、俺の知っている奴か 」

「・・・・ ピュー!!」

 コルヴスが、口笛を吹くと大きな三本足のカラスが空から舞い降りて

 炎を吐きウッドゴーレムを焼き尽くした。

「化け物! 」ジュリアンがひきつった顔でそういうと

「失礼だな…八咫烏 聖獣だ」

 そういってコルヴスは ジュリアンに剣を向けるとジュリアンはあとすざりしながら姿を消した。


「ふーっ、本当によぉ… 」

 と、顔はマスクでかくしてみえないが呆れた声なのはわかった

 彼は、私を八咫烏の背に乗せ

「今度は落ちんなよ…

 あんたさぁ…もっと自分のこと大事にしろよ

 もっと甘えていいんだぜ 」

 そうわたしに話しかけた声は低くて優しい声だった

 八咫烏が空に飛び立ち私は「ステアーズドロップ」を抱えしっかり八咫烏につかまった

「何よ…助けてくれてありがとうも言えなかったじゃない

 あんなこと言われたら… 」

 私の胸の高鳴りがしばらく収まらなかった。





第二部完結です。次話から第三部よろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。