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小さな公爵令嬢はミリしらな異世界で平穏に暮らしたい  作者: 瑠璃
第1部 月明かりに紡ぐ、はじまりの願い

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落ちた先には

 ルナティアは後ろむきに引き込まれるように壁から突然開いた穴に落ちていた

 ルナティアの細い腕を、大きく細長い指がぎゅっと握りぐいっと引き寄せた

「ルナティア・・ティア 大丈夫だ おれが一緒にいるから・・・大丈夫」


 ユリアスのがっちりとした腕がルナティアの小さな体を抱きしめる

 ルナティアの小さな手もぎゅっとユリアスの服をにぎっている

 離さない・・・絶対離さない・・・・

 そう思いながら抱きしめあう二人の体は真っ暗な空間の中をどんどん速度を上げて落ちていく

 急にガクンと体感を感じた途端スルーとチューブの中を滑っていくような感覚で落ちていった


 ポンっと投げ出されたあとふわふわの白い毛並みのものが2人の体を受け止めた

「ナイス!キャッチ!」聞きなれたレスの声が体の下から聞こえた

「レス!」

「やあ、ルナティアに、とうとうばれちゃった」

「ばれたって?どういう事・・・もしかしてずっと一緒にいたの」

「ああ、アリィもね」

 アリィがレスの声と共にポンと現れた

「そうだったの~ びっくりした・・・」

「ところで、ふたりはいつまでそうしているの?」

 レスの体の上で抱き合ったままのルナティアとユリアスはあわてて離れた

「レス、ここはどこかわかるかい?」


 洞窟の中に落ちたが一体どこに落ちたのかわからない


「とにかく明るいほうに向かっていきましょう ふたりとも歩けるか?」

「ああ、俺は歩けるがティア、君はレスの背中に乗せてもらったほうがいい」


「そうだな そのほうがいい・・ところでルナティアいつの間に彼はお前のこと愛称で呼ぶようになったんだ」

 う・・・と少しユリアスは赤くなった


 レスったら・・私達ずっと隠れてルナティアを護衛していたから知ってるくせに・・いじわるなんだから

 とアリィは少し呆れて飛びながらみていた


「向こう側のほうが明るくなっているわ まっすぐ進みましょう」

 とアリィが上から指示してくれる


 洞窟を通り抜けると広く明るい場所に出た小さな湖に上を見ると空が見えていた

 湖のほとりで誰かがテントを張っている


 よく見ると・・・

「あ!フェドリックお兄様!!」

 ルナティアは、レスから飛び降りてフェドリックの元に駆け寄った

 フェドリックもまたここにいるはずのないルナティアの自分を呼ぶ声にすぐに反応しルナティアのもとへ駆けていた

「わお・・ルナティア!!!どうしたんだ え?幻?いやちがうちゃんとルナティアだ」

 とフェドリックはルナティアを抱き上げてくるくると回りだした

「ひとり・・・ああひとりじゃないね アリィとレス・・それと彼はユリアス・コーレリアか」

「お兄様こそ、こんなところで一人なの?」

「いや・・ハクが一緒だ 彼は今少し回りの様子を見に行ってくれている

 ほら、とにかくみんなテントにいって話そう こんなところにいる理由もききたいしね」


 お兄様のテントに行きあたたかいお茶を淹れてもらい今までのいきさつを話した


「はあ・・・・ ローズって娘は全く・・・とんだトラベルメーカーだ・・・

 まあ、うちのルナティアも次から次へと巻き込まれて人のことは言えないんだけど」

「あら!!お兄様私は自分からトラブルは起こしたことはございません!

 ただ・・・どうしてかわからないですが巻き込まれやすいというかなんというか」

「まあ、自分から飛び込んでしまう お前の優しい性格から起こしてしまう事もあるから

 お前はもっと自分を大切にしておくれ 頼むから」

「お兄様・・・ありがとう」

 ルナティアがそういって体を震わせた

 ユリアスがそれに気づいてそっと自分の着ていた上着を彼女にかけてあげた

「ありがとうございます」と二人が見つめ合うと

「ふ~ん・・・さっきから気になっていたんだけど随分二人仲良くなったんだね」

 とすごく不機嫌そうにフェドリックが詰め寄って

「ユリアス、君には妹を助けてもらって感謝しているけどここからは大丈夫

 僕の妹は僕が守るから」とルナティアを抱きしめてドヤ顔で宣言している

「お兄様!ユリアスに失礼よ!!」

「ティア 大丈夫だよ」

「え?・・・・ちょ・・まて・・ティアってどういうこと僕でも愛称で呼んでないのに

 兄・・兄なのに」

「お兄様は、好きに呼んでくださっていいんですよ 本当にもう!」

「じゃあ僕もティアって呼ぶからね」

「ふぅ・・・・」

「やれやれ、とんだ独占欲の強い兄を持つとルナティアも苦労するな」

 そう言いながらハクが空から降りてきた

「は・・・白龍!!!」

 ハクとはじめて会うユリアスは驚きを隠せなかった

「ん・・おまえ・・・」とハクがジッとユリアスの瞳を見る

 まだ、目覚めておらんのか・・でも・・なぜ・・そうか・・あやつが・・ふむ

 と小声ではくがぶつぶつ言っている

「ユリアス 彼は私の友人の白龍のハク 兄と魔塔の仕事で来ていて・・」

「ハハハ、伝説の神龍が友人なんて・・すごいや」

「いや、おぬしの友人じゃぞ ユリアス これからも頼むぞ」

 とハクが大きな爪先でチョンとユリアスの頭をなでるとユリアスの体から光が放たれた

「今のは一体・・・」

 ユリアスの問いかけを避けるようにハクが

「フェドリック 空から確認したがやはりこの湖で間違いないようだ」

「そうですか・・では行きますか ルナティアたちはこのテントでまってて・・・」

「いや、フェドリックこ奴らにも来てもらう 

 こ奴らの力が必要だからここに呼ばれたのであろう」

「話が見えないんですけど・・・ 私達の力が必要って何をするんですか?」

「今からとらえられている 赤龍を助けに行く」

「赤龍を?ですか・・・ さっきから伝説の龍が突然現れるうえに赤龍を助けに行くなんて」

 戸惑うユリアスにハクが

「今回はおぬしが必要かもしれん 来てくれ」

 ユリアスは無言でうなずいた

「では 皆ワシの背中につかまれ 少し潜るぞ 決して離すな」

 私達はハクの背中の鬣につかまった

 ハクは少し高く飛ぶとそのまま一直線に湖に飛び込んだ



読んでいただきありがとうございます

魔塔のお仕事で出張のはずのフェドリックとハクが登場です

次回は赤龍登場です

宜しくお願い致します


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