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小さな公爵令嬢はミリしらな異世界で平穏に暮らしたい  作者: 瑠璃
第1部

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月夜の森

 ジュリアスの騒動の翌日、中庭にいるとチャールズがルナティアに謝罪に来た

「ルナティア・・ごめん・・本当に申し訳なかった」

「チャールズは何も悪くないじゃない 謝る必要なんか何もないわ」

「いや・・その違うんだ・」

 チャールズはズボンをギュっと握りしめ

「俺が、ルナティアが作った筆記用具や魔道具のことを兄さんに話したから・・・それで君に興味をもったみたいなんだ」


 万年筆やボールペン 鉛筆消しゴムとか分度器等この世界にはなかった筆記用具を領地に引きこもっている間に作ってアカデミーでも使っていた 魔道具に関しても前世で使っていたものばかりだから私の発想ではないのだけどね・・・

 でも、この世界では珍しいものばかりだからこいつ使える!とか思ったわけか・・

「俺・・決してスパイとかでルナティアに近づいたわけではなく本当にルナティアとアリシアと仲良くなりたかったんだ」

「チャールズ、安心して私そんなこと思っていないわ 現にジュリアス様のことはうさ・・・(胡散臭いって言いそうになった)

 ジュリアス様の話はまともに受け止めていないし、そもそも相手にしていないから大丈夫よ」

 お父様とお兄様は凄く怒っているけど・・・

「あの、これからも・・友人として一緒にいてもいいか」

「当たり前じゃない、こちらこそよろしく魔道具の課題はあなたのことすごく頼りにしているんだから

 ね、アリシア」

「わたしも、頼りにしているわ 」


 そんな3人を廊下にいたユリアスが、そっとみていながら昨夜のことを思い出した


 あのあと、寮のジュリアスの部屋でユリアスは彼につめよっていた

「お前!どういうつもりだ 市井の人間ならともかく俺たちの立場であんなに軽く結婚なんて言葉冗談でも行っていいわけないだろう」

「いや、俺は本気だが・・・それにこの俺がもらってやると言っているんだぞ 呪われた令嬢を」

「お前!」とユリアスは思わずジュリアスの胸ぐらをつかむ

「おい、ユリアス 治癒魔法かけてもらったとはいえまだ体中痛いんだぞ

 そんなに怒るところを見るとお前も俺と同じ考えだったのではないか 

 ライズ公爵家と結びつきをもち、しかも利用価値は十分にある

 そう思ってお前もあの娘に優しく近づいていたんじゃないか」

「馬鹿言うな!一緒にするな!」

「そうでないとなると・・・まさかお前本当にそういう趣味か」

 ユリアスは怒りのあまり振り上げたこぶしで思い切りジュリアスを殴った

 殴られたジュリアスはそのまま倒れていたが

「聞くに堪えないことばかり・・・もうお前とはこれまでだ」

 そういってユリアスは今までに感じたことのない怒りの感情を抱えたまま自分の部屋に戻った

 夜になっても怒りが収まらず寝付けない

 寮の部屋をでて学園のはずれの森まで散歩に行った

 ここは誰もいないし静かだ・・・

 シンとした森の中でフクロウの声と虫の音色だけがひびいている

 森の少し奥に行くと池がありユリウスは考え事があるとこの場所にくる

 こころが自然と落ち着くのである

 池につくと細い細い下弦の月が映っていた。

 そのほとりに白い綺麗な毛並みの大きな獣がいた

 ユリウスに気づきその獣はうなりだした

 白い・・白い獅子 聖獣か・・

 獅子の後ろから聞きなれた声がした

「ダメよ、レス私の先輩よ・・知り合いだわ コーレリア先輩」

「ライズ嬢!」とゆっくりユリアスはは彼女と聖獣に近づいた

 ルナティアは獅子をなでながら

「大丈夫です この子は私の聖獣なので危害は加えません・・

 あ・・・でも他の人には内緒にしてくださいね 特にジュリアス様には」

 と、笑いながら話しかけてきた。

「ああ、言わない・・秘密だ」秘密という言葉になぜか自分でこそばゆい感じがした

「君はどうして、ここに?」

「なんだか今日はいろんなことがあって寝付けなくて」

「女子寮からここまでひとりで?」

「実は私、寮をでてそこの家にフェドリックお兄様と住んでいるんです

 お兄様が魔塔に行っている間にぬけだしてきちゃいました」

 そういえば女子寮で何かあったとジュリアスがいっていたような・・・

 いやいや・・・あんな奴思い出したくもない

「先輩は?どうしてここに?」

「君と同じ理由だ・・・寝付けない夜はよくここに夜空を見に来る 池に映る月を見ていると心が穏やかになる」

「わぁ、本当に一緒ですね 今日は凄く細い下弦の月ですね 明日は新月かな

ところで、先輩よかったらこちらも飲みませんか」

 ルナティアはポットから暖かいミルクをカップに注ぎブランデーを一滴たらした

「ありがとう」ごくりとホットミルクを飲むと胸元からあたたかさはひろがった

「不思議だな・・・魔法でもかけているのか」

「いやだなぁ、先輩何でもかんでも魔法は使わないですよ」とケラケラ笑う

「そ・・・そうだな・・・」

 不思議とこの小さな女の子と話していると心が穏やかになる・・・・魔法が、かかったように

「先輩は星をみるのが好きなのですか」

「ああ、王都の星は小さく見える数もすくないが、私の領地では特に冬になると満天に星が輝き、星が降るようになるんだ カーテンのように光が降りてくる夜もある」

 オーロラのことかしら・・いいなぁ 見たい みたい・・と思わずキラキラした瞳でユリアスを見つめていた

「ん?見てみたいか?公爵様にご相談して良かったらウインターホリデーの時にご兄弟や友人と一緒にうちの領に遊びに来るかい?」


「ぜひ!見たいですがよろしいですか?」


「ハハ、では正式に招待状を公爵様に送ってもらうように父上に頼んでおくよ」


「いいんですか!嬉しい」とルナティアが満面の笑みをこぼした時

 ユリウスはまたこそばゆい感じがした・・ なんだ・・これ・・


 彼女と少しの時間を過ごした後、部屋に戻った

 不思議な子だな・・・ 話をしているとあたたかい気持ちになる

 ん?いや・・・決してそういう趣味ではないぞ・・・

 そう妹‥妹と話している感じだからだ・・・と行く道とは違う事で悩みながら帰っていった



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