この婚約は契約だ
王女の部屋の前につくと
「お母様・・・扉が・・・」
王女殿下に自室の大きな扉が真っ二つになって無残な姿になっていた
周りには城の侍従や侍女が沢山集まっていてこの大きな扉・・いや元扉をどうするか
頭を抱えて悩んでいた
「敵襲ですか?王女殿下はご無事なのですか?」
ん~!!!それがねぇ・・・」と母が言いにくそうに困った顔をしていると
「母上・・・もしかして・・・もしかすると兄上の仕業ですか・・・・」
「せいか~い!さすがフェドリックね」
はぁぁぁ~・・・何してくれてんのよあの兄は・・・
「それで兄上は?」と聞くと母が王女殿下の部屋の中を指さしている
「いまエクシス様と・・・ああ、まだ話しているわね」
壊れた扉の隙間から覗くとソファに座り二人で話している
「ちゃんと防音結界も張ってるし、大丈夫そうだね
ところで、どうしてこんなことになったの?」
「ほら、婚約式まであと2週間もないのにエクシス様が部屋にこもって出てこないからほかの準備はすべてエドガーが済ませたのだけどドレスだけが決まらなくて皇室衣装部の責任者がなんとかしてくれってエドガーになきついたの」
「確かに2週間前にドレス決まってないなんてありえないな」
「エドガーがじゃあ適当に似合いそうなものにすればいいっていったら城の者たちが
そんなことできません!って反対したのよ
そうしたら、エドガーがエクシス様の部屋まで行ったのだけど全然出てこず侍女長まで話を聞かないものだからあのこったら剣であの大きな扉をバッサリと・・・」
うわぁ・・・・
「確かに兄上ならあのくらいの扉何てことないだろうけど・・・」
「そこで!フェドリック!あなたの出番 あの扉を元通りになおして」
「そんなことだろうと思いました! はい!扉の周りにいる人どいて!」
フェドリックの一声で、先程まで扉の周りにいた者たちが蜘蛛の子を散らすようにささっと扉から離れた
フェドリックがパチン!と指を鳴らすと大きな扉が浮き上がり光をまとい元に戻った
「お兄様すごい!」
「さすがよね~!フェドリック そうだわ 今度領地の邸の調理場の屋根も見て頂戴」
「母上・・・僕大工でも何でも屋でもないんですけど・・こう見えて国内有数の魔法士なんですよ
まあ、母上のお願いなら何でも屋にでもなりますけどね」
「もう・・冗談じゃない」とケロケロと笑うお母様
いやいやいや・・・冗談には聞こえなかった
そんな話をしていたらエドガーお兄様が出てきて侍従を呼んだ
「すぐに衣装室の責任者にエクシス王女の部屋に来るように伝えてくれ」
「はい、承知いたしました」と慌てて侍従は衣装室へと向かった
「エドガーお兄様エクシス王女は大丈夫ですか? 私お会いしても大丈夫かしら」
「ルナティアお前までこんなところまできたのか・・
ふぅ・・・まあそれだけお前に心配させたということか・・・俺もまだまだだな」
「お兄様・・」さっきまでエドガーお兄様に怒鳴り込む勢いで王宮に来たのだがこれまで見たことのない疲れた瞳をしているお兄様をみて何も言えなくなった
「でも・・そうだな今日は会わないほうがいいかもな また日をあらためて・・・だな
おっ!扉なおしてくれたんだな フェドリックありがとう」
「なおしましたよ・・ 兄上のことだからあとは僕に治させればいいとかおもっていなんでしょうけど
またこのお返しまってますからね」
「コホン・・・まあな・・あの王女もいっちょ前に扉に結界なんて施してるから、これは切ってしまうほうが早いかとおもってな ひと段落したし今日はもう帰るか」と言って執務室に戻った
エドガーお兄様もお母様も壊してもフェドリックが治すからいいか~みたいなのりで・・・
本当にもう・・・
「エドガーお兄様一体どんな事言ってエクシス王女を説得したの」とエドガーの耳元で聞くと
少し考えた様子を見せて私の耳元で
「内緒だぞ・・・ルナティアには教えてやる。
この婚約は契約だ 誰も婚姻するとは言ってないしお前を愛することは今のところ予定にもない」っていったんだ そういっていつもの無表情なお兄様の顔に戻った
・・・・・・ 絶句して気絶しそうになった 何てこというの それで納得したの!エクシス様!
もぉおおおおおおおお!って私はポカスカとエドガーお兄様をたたいたのに
「なんだ・・・なんだ・・全然痛くないぞ」と少しだけ口端が上がっている




