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陶芸部の日常  作者: もち
新生活
16/33

〈a〉



久しぶりの月の姿に浮かれ、月見酒と洒落こむ事にした。四方も誘ってみたんだが、寝言は寝て言いなさいよと、一蹴されてしまった。


それに、今夜は嫌な予感がするとも言ってたな。こんな黒紫色の濃霧の中じゃ、しないほうがおかしいがな。


プシュと缶ビールのプルタブを上げる。今夜はまだ2本目だ。


厚い雲の中に何故か月だけがぽっかりと浮かんでいる。なんとなく物悲しさを感じ、ビールを勢い良く流し込む。


そろそろ偵察部隊からの連絡がある頃か。そう思ったすぐ後、左手首につけた通信石から声がする。



『こちら偵察部隊長石田。敵の姿を捉えた。女だ。4メートル程の身長に、全身に炎を纏っている』


報告の声の背後に、駿馬の駆ける音や、交戦している先遣隊の声が聞こえる。



『五大魔女が1人、炎の魔女と思われる。現在、第一偵察部隊及び先遣隊交戦中。至急、応援を求める。座標はー…』



缶の残りを飲み干すと、止めてあるバイクに跨る。無理やり括りつけたクーラーボックスに飲む予定だったビールやつまみをねじ込み、バイクに収納されてある装備を確認する。


「…せっかくの休日、休ませてやりてえしな」



1人笑うと、戦地へとバイクを走らせた。




━━━━━━━━━━━━━━━━━



「ぐっ…。隊長…っ、限界です!!第3班壊滅!もう残るは我が班だけです!!!応援はまだなんですか!?」



「ちっ…、そろそろ来るはずだ!持ちこたえんぞ!うちの班は…そんな軟な班かよ!?」


そうは言うものの、先遣隊が敗れた今、偵察部隊でどう戦えというのだろう。そんな諦めの考えが戦地にいる者全員の心によぎった時、あの特徴的なバイクの音が聞こえる。



ガロロロロッ!!!!



キキキィーーッ!!!!ズガガーーッ!!!!



猛スピードでやってきて、すんでのところで急ブレーキをかけ、危うく転倒しそうになる。そんな考えなしの姿だが、今は何よりも望んだ姿。



「遅いぞ玄龍。何やってんだよアホ」


「うるせえなあ、早かっただろうが。おい、今、動ける野郎は全員俺の後ろに下がっとけ。邪魔だ。」



その横暴な姿に、戦闘中ながらも笑いが溢れる。


「なんなんだよ偉そうに…。」


失笑しながら部下に支持を出す石田は、頼もしい同期の目を見つめる。


「死ぬなよ、玄龍」


「は、お前じゃねえんだから死ぬわけねえだろ」



殺気を放つ魔女が玄龍に向かってその手を振り下ろす。そこから生み出された真っ赤な巨大な火球は、真っ直ぐに彼に向かう。



それに合わせて片手で軽々と振られた彼の大剣は、難なく火球を打ち返す。



「次は俺の番か?」


一気に相手の間合いに踏み込むと、その剣を振り上げる。狙ったのは右腕。小手調べの一撃。



「ギイイオオ」



剣先が目標に届く前に敵の左手が玄龍を捉えようと藻掻く。さらりと避けると、ついでに一振りし、初めの位置まで引く。



「多少雑魚とは違うようだな…」



それを感じたのは敵も同じらしく、何やら思案している様子が見受けられる。



「だが」



剣先を敵に向けると、玄龍は不敵な笑みを浮かぺる。その周りにはいつの間にか一陣の風が吹き荒れた。



「俺の敵ではない!!!!」



叫びと共に生み出された衝撃波は、敵の脳天を捉えた。







〈ご挨拶〉

いつもご愛読ありがとうございます!遅ればせながら、ブックマークや感想等も、大変励みになっております。のんびり書いていくのでこれからもよろしくお願いします(`・ω・´)          もち

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