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陶芸部の日常  作者: もち
新生活
14/33

〈7〉

用があるという和沙さんとは店の前で別れ、僕は、真野に街を案内されることになった。


八百屋さんやお花屋さん、美味しい匂いのするパン屋さん。真野お勧めの和菓子屋さんでは、みたらし団子を数本買った。


「ここから先は住宅街だから、お友達でも出来たら案内してもらいなよ」


「うん。あ、そういえば、ここでは移動手段ってなにがあるの?」


昨日フードさんが颯爽とバイクで現れた以外、自動車や電車などは目にしていない。


「普段使われてるのは、主に自転車。鍛錬を兼ねて常に徒歩な子も多いかな。あとは、バイクもちょっといる。」


「真野は徒歩派なの?」


「う……」


恥ずかしそうに俯きながらぽつりと真野は呟いた。


「自転車、乗れないんだ…。」


あまりの衝撃に、僕もあんまし乗れないよ!などとよくわからないフォローをしてしまった。


「あと、任務とか緊急招集で外にに向かう時だけ、バスとか小型ヘリとか運行されるよ」

「外…?」


気づくと目の前に緑の目立つ土手があった。コンクリートの階段がついていて、それをさくさくと真野は登る。



「ほら、あれで上に行くんだよ、さとし」


いつもより少し乾いた雰囲気の真野の声に、ようやく土手を登り終えた僕は思わず息を呑んだ。


眼下に広がる煌く大きな川や、その奥に広がる白で統一された大小様々な建物の更に奥、


「なんだ……これ…?」



天には無数の管が真っ直ぐに伸びていた。


「やっぱりこれも知らないのか…。さとしは本当に…」


言いかけてやめた真野は、すぐにいつもの笑みを浮かべる。


「何か質問とかあったら答えるけど」


「上って…?」


「本来人間が暮らしていた場所だよ。ここはその地下にあるの。当時の先端技術のなせる技だね」


「人は、何と戦っているの?」


「うーん、なんだろう…」


どこか遠くを見つめるように、彼女は言った。


「カミサマとでも言っておこうか」



━━━━━━━━━━━━━━━━━



先人たちは非常に高度な技術を持っていたらしい。生活を豊かにするため、戦争に勝つため、はたまた飽くなき探究心からか、そんな理由で彼らは多くのものを作り出した。



その中で、カミサマは生まれた。またの名を、マガイモノ、偽神、負の産物。


それらは後に人の手に負えないものとなり、人類は滅亡へと誘われる事になる。


そして今、その時から300年の月日が流れたが、人類は未だに消えぬ偽の神と、激闘の日々を過ごしている。


これが真野が僕に話してくれたことだ。



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