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君に送るワルツ  作者: 青木星
15/34

13話闇夜に煌めく貴族

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自動販売機のところへ向かうと、

瀬奈の姿が見えた。


「ごめん、待たせちゃってた?」


「ううん、私も今来たばっかり。」


僕は、自分の部屋の感想と、先程の悲劇を瀬奈に伝えた。


するとお腹を抱えてフフフフフと笑い出し、


「春馬ってお茶目だよねほんとそういうとこフフフ」


「それで見られた人たちに挙句に笑われたしさぁ…」


「フフ!フフフフフ!

待ってお腹痛いフフフ!

これ以上笑わせないでフフフフフフ!」


「そんな笑わなくても…

僕は本気で落ち込んでいるんだよ?」


瀬奈にまで笑われた。


はぁーっとため息をつき、深呼吸する。


「瀬奈の寮はどんな感じだった?」


笑いすぎて出たティアーズを、拭き取りながら


「うーん、普通だったかな。

良くも悪くもない、甲乙つけにくい感じかな。

というか春馬の部屋気になる!

行ってみたいな!」


「さっきビンタされたばかりじゃ……」


おーーっと、過去のことは水に流すスタイルですねぇ。

わぁっかりましたぁ。


「じゃあ行こっか」


「うん」


僕と瀬奈は一緒に手を繋ぎながら歩く。


すれ違う人達には、妬み、呆れ、羨ましいなどの感情を混ざってぶつけられるような視線を受ける。


「ついたよ、さあっ、どうぞ」


僕は、どこぞの成金のように調子に乗っているのだろう。


だけど、調子に乗ってしまうほど寮が良いのだ。

…うむ。仕方ない。


すると、瀬奈がリビングまでの廊下をテクテクと歩み、

ついにリビングとご対面する。


「えぇー、私の部屋より広いし綺麗だしVIPすぎない?

部屋交換しよ?春馬くん?」 


やっぱ僕にはこの部屋は釣り合わない。

そして、可愛くて清楚な瀬奈こそがこの部屋の住人にふさわしいと思ってしまった。


…それでも!


「もうこの部屋は僕の部屋だ!ハハハハ

譲るものか!フハハハハ」


「むうぅ」


瀬奈がほっぺにいっぱい空気を詰め込んで下目遣いで

僕を見る。


やばい、そんなことされたら好きになっちゃう…


そしてプンスカと僕のことを妬みながらトコトコと

瀬奈は自分の部屋へ帰っていった。


僕は、その後に強い睡魔に襲われ、そのままベットですやすやと夕方まで寝た。


思い出したくもない残酷な夢からはっと目を覚まして、僕はその後シャワーを贅沢に浴びた。


そして朝、カバンに入れていたパンを夕食として、食べる。


そして再びベットに潜り込む。


何分たっても寝れなかったので仕方ないと思い、

僕は外に散歩へ出る。


夏じゃないからなのか、今日の夜は静寂に包まれていた。

ここまで静かだと、どこかもの寂しい気持ちになる。


カタッ、カタッ、カタッ、カタッ、


僕はサンダルで寮の周辺を歩いていると、

何やら小さいが、複数人の声がする。


どうやらその人たちはC棟近くの公園にいるようだ。


僕はその人たちのところへ近づく。


すると、何やら揉め事を起こしているみたいなので

見つからないよう僕はひっそりと木の影に隠れる。


「こんな時間に呼び出すとは…。

君には常識ってものはないのかい?」


「クク、そんなもん知ったこっちゃねぇ。

呼び出した理由は簡単だぜ。

お前を徹底的に痛めつけて今後逆らえないようにするためだぜ、ククク。

お前ら、出てこい!」


すると、いかにも強そうなガタイのいい男たちが

いろんなところからわいて出てきて、

眼鏡をかけた男の周りを囲う。


そして、見かけたようなことのある姿が出てくる。


すると、その姿を見たのか眼鏡の人を呼び出したであろう男が不機嫌になる。


「お前はくるなと言っただろ亜衣?

とっととこの場から失せろ。邪魔だ。」


「で、でも…!」


「邪魔だっつんてんだよ!早く失せろ」


すると、それに怯えたのか亜衣は公園から遠ざかる。


どうやら、この一連の首謀者は中村くんのようだ。


そして囲まれているのは、有賀くんみたいだ。


「ククク、もう逃げられないぜ!

お前ら、やっちまえ!」


「「はい!」」


ニヤニヤと悪い笑みを浮かべながらガタイのいい男たちは、肩を鳴らしたり、指を鳴らす。


「逃げるまでもない」


「気にくわねぇ野郎だな。やっちまえ早く!」


すると、男たちのうち一人が有賀くんに向かって突進していく。囮のようなものだろう。


そのうちに、他の男たちは能力発動の準備をする。


「君の脳には筋肉しかないのか、哀れだな」


そして、ぶつぶつと何かを唱え、有賀くんは指を鳴らす。


すると、突進した男が一瞬にして消えた。


その様子に男たちは驚く。


「次は君達だね。

安心しなよ。メインディッシュは最後というのがお決まりさ。」


「テ、テメェ…!」


男たちは能力を使って有賀くんを攻撃するがことごとく防がれてしまう。

男たちも一人一人着実に消えていき、ついにー


「余興は終わりかな?」


「ふ!ふざけやがって!

一体どうやってあいつらを消したんだ!」


中村くんは憤慨する。


しかし、彼は自分が犯してしまったカルマに気が付いていない。


「君、Aクラスの生徒だったよね。

最後にお見上げとして君に送るよ。


僕は、Sクラスの有賀進之介だ。」


すると、中村くんは、憤慨していた表情から次第に、

恐怖に怯えるような青ざめた顔になっていく。


「お、お前はあの貴族の!」


「じゃあね。もう君と会うことはないだろう。」


「待って、待ってください!

許して…許してください!金なら全てあげます!

あなたに全て尽くしますから命だけは!」


「目には目を、歯には歯を、罪にはそれ相応の戒めを…。

命は奪わない。そのかわり、君の能力を一時的に奪う。」


「それってどういう…?……!!?

ヴァぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」


すると、中村くんの全身から溢れて出てくる蒼い光が有賀くんに吸収される。


そして全ての光を吸収し終えた後、中村くんは力尽きたように倒れる。


そして、有賀くんは瞬間移動のような能力を使って公園から姿を消してしまった。


そして、倒れていた中村くんの姿も無くなっていた。


あの時の有賀くんの目には、どう彼らがうつっていたのだろうか。


また、消えた男たちはどうなったのだろうか。

有賀くんは、神のいない闇夜の中で一人蒼く輝いていた。


そんな彼は、月よりもどこか儚げで美しかった…。


僕は、ひょっとしたら見てはいけない姿を目撃してしまったのかもしれない。


気づいたら、僕の全身から汗が出ていて、目撃していたのが有賀くんにバレていないかという恐怖でブルブルと震えていた…。









読んでいただきありがとうございます。


明日の更新は22時となります!

お楽しみに。

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