第六十六話 なんかやりきったぞ感がすごい。
誤字
メンヘラ→ヤンデレ
この二つは雲泥の差らしいです。
₍ ˃ᯅ˂)/ 「あっという間に、16時!」
――――
校門の前に、まさに黒光りする高級車が路駐された。
そして、窓はuvカットフィルターやら、なんか高級フィルターが貼られている。
車のデカールにワンポイント。筆記体で Almeia とあった。つまり、あの碌でなしの性格破綻者sp共の海賊船であった。
「こんな道路の脇に停めちゃって良いんですか……?」
不安気に窓の外を覗くのは、お仕事終わりのユナちゃんであった。制服に着替えて、リュックを膝に抱えるユナちゃん。
「ふへへへへ!ユナちゃんかわい!良いんですよぉ!!」
そう叫ぶのは、かすもとい、運転手のフェスターであった。
「この、カスは路駐して、ジンバブエ賄賂でのらりくらりとやってる、まさにカスですよ!ユナさん!」
そう叫ぶカスは、カスの主人公気取りのアダムであった。
後部座席の3席の内の二つを占めるのが、ユナちゃんと、ロイヤリティである。
ユナちゃんはアダムの勧誘を受けて、エトセーラと軽く通話をしたところ、幼い頃からの馴染みのギランミからのお墨付きもあって、メサちゃんのお迎えで、そのまま合流する流れとなっていた。
「なーんか、オスガキ臭さが消えたな!ユナちゃんがいるだけでさ!そうだよ、オスくさい!前の座席のカス共はさ!」
ロイヤリティは、後部座席からべーっー!と叫んだ。
アイスでベタベタになったお口で。
「ロイヤリティさんのこの、オスガキとか、オス臭いって言い方。クルものがある。」
「ねぇ、なにがくるの?今すぐに言ってみなよ?ほら。早く言えよ。」
アダムくんの蒸発する一瞬の発情を見逃さなかったのは、ヤンデレ代表のユナちゃんであった。
ヤンデレオーラ力が増大し、ハイパー化する。
アダムくんと、アルメイアさんが小さく見えるということは、私が勝つということだ!
何にだよ。
『ええい!勧誘は失敗だったな!生き辛いったらありゃしねぇよ!』
我慢、忍耐、堪忍の二文字が頭の辞書にない、カスは、内心で毒づいた。
そして、すぐに後部座席から乗り出す、圧倒的な胸の質量と、圧力。プレッシャーがあった。
「勧誘失敗?私がいると生き辛い?女の子にそんなこと、本当に言って良いと思ってるの?やっぱさ、君みたいなカスにさ、アルメイアさんは不相応だよ。豚に真珠って言うの?野球ファンにメッシのユニフォームって感じだよね。君。やっぱり君はさ………君はさ…………私に……………
くっ////////////////////………やっぱいい!」
ユナちゃんのハイパー化した、ヤンデレがろ過されて、純粋なデレに変わるという、本作初めての発見であった。
フェスターはそれをジトっと見つめて。ロイヤリティもジト目をアダムの後頭部へ向けた。
「おまえ、浮気したら容赦しないぞ。」
「おまえ、浮気したらギランミ先輩たちに言うぞ。あぁ見えて、怒ると一番怖いのメサイア様なんだけどね。」
二人に釘を刺されるアダム。しかし、今彼にデレた女性は、藁人形に釘を打ち付けそうなヤンデレなのだ。
アダムくんは、自分の人生を悔いた。
『主人公ってやつは。へへっ!困っちゃうぜ!』
めちゃくちゃ嫌な目に遭わせたい。ふんどしのサラスおっさんにブチュキスされるとか。
おバカたちがおバカしてる内に、中等部より早く下校を始めた、おバカ高校生達が校門に現れた。
「おっ!お出迎えするぞ!」
フェスターが扉を開く。そして、路駐した車に張り紙をしに来た警官に、3億ジンバブエ賄賂を渡し、ことなきを得た。
そして、アダムも恐る恐る車から身を乗り出した。
なぜなら、メサちゃんの周りには、一軍男子、クソカスのヨウファンネルがあるからだ。
『おのれ!ヨウ!!貴様は絶対にこの手で仕留めてやるよ!』
因縁の相手に、勝手に燃え盛る主人公気取り。
しかし、この当てつけ方はジェリ○とか、トッ○とかの当てつけライバルの雰囲気である。
「今、別の男の子のこと考えてたでしょ。やめて?それ。」
ユナちゃんが、アダムの肩を軋むほど強く握りこんだ。
おそらく、今日のお風呂では、目を背けたくなるほどの、赤い手形が肩についているのを見るだろう。
そして、頬に刻まれたサインという名の、油性の烙印も。
『広告ブロックアプリみたいに、過敏に反応しやがって!』
「過敏に反応って、それえっ○な話してる?」
さらに圧力パラメータが強まったので、アダムくんはミスター・ポ○の修行を思い出した。
「レフェリー!ギブ!!」
アダムくんは、いい加減肩の痛みに耐えかねたので、そっとユナちゃんの握り拳に手を重ねた。
柔らかく、華奢で、小さな指と手の甲の感覚。
しかし、そこから一流ボクサーを思わせる圧倒的な出力があるのだ。
ロイヤリティとフェスターは欠伸をし、その様をポケッーとみていた。
手を重ねられ、ユナちゃんの手のパワーは、段々と出力を下げ始めていたのがわかる。
肩から首に走る神経痛が起こった。とてつもない力だ。
動物園のゴリラのようだと。
では、アダムくんは、さながらチンパンジーか猿山の最下層だろうか。
最早、チンパンジーと猿山の最下層の方が高尚だろう。
アダムは、自分の肩ほどの身長のユナちゃんへ目線を向けた。あれほど五月蝿かった広告ブロッカーが、音沙汰も無くなったからである。
「手/////////////////////////////ゴツゴツしてる/////////////////」
ユナちゃんは、頬を赤らめ、その肩から手を離そうにも、アダムくんの手が覆い被さっていて、それも不可能であった。
アダムくんのドキはムネムネした。
そして、二人を包むピンク色の静寂がやってきた。
「おい、うわきかー!」
「さいってーだな!」
ヤジを飛ばす26のおっさんと20の合法ロリ。
「…………………………。」
そして、遠くからハイライトの消え去った、澄んだ青い瞳で四人を見つめるのは、メサちゃんであった。
彼女は見た。友人達と別れ、その一瞬の二人のお肌の重なり合いを。
彼女は宇宙を見た。天体同士の重なりは、まさに月と地球の月食のようであった。
無言で近づくメサちゃん。それに気付き、顔を青くするアホ四人。
特に、ヤンデレと主人公気取りは、あたふたとし始めた。
「手だして……。」
メサちゃんの声は、午後の冬の穏やかな空気を、一瞬で早朝に巻き戻す力があった。
よく見ると、アダムの頬や首に、ユナちゃんのサインがあるではないか。そして、隣のユナちゃん。それを満更でもなさそうに見ているではないか。
「メサちゃん、これは違います。第一、僕たちはまだお知り合いの関係でしょ?こないだのお出かけで起こった事も、有耶無耶になってさ……。」
左手をメサちゃんの両腕に掴まれながら、アダムくんの弁明が始まった。
「学校で話しかけないで。」
中学生の頃に、初のお友達のアダムに取り付けられた、不平等お友達条約を尊守するメサちゃん。
隣のユナちゃんも一瞥するが、相変わらず気まずそうに俯くのみである。アダムと手を重ねた片腕を、頬を赤らめながら撫でて。
「………………………………………………………………。」
メサちゃんの瞳孔は宇宙に繋がっている。太陽の光に当てられても、縮まることなく、拡大し続けていた。
その光景を、浮気を銀河系の宇宙人達にも叩きつけるために。
メサちゃんはその、小さな口を開き、アダムの指の全てを咥え込んだ。比喩でもなく、ただ指の全てをハンバーガーのように咥え込んだのだ。
「じゅるるる!じゅる!ジュビジュビ!じゅるるる!」
「あっ!きたねっ!ちょっ!ちょっきたね!やめて!おい!」
アダムくん大騒ぎ、メサちゃんのほっぺをもちもちするが、気にせずに指をモゴモゴ咥える。
浮気者の5本の指を、ねぶりはじめたメサちゃん。
「姫様!ばっちいですよ!」
「ほんとだよ!馬鹿が移りますよ!!」
ロイとフェス男は叫び散らした。ユナちゃんは、ワンコの甘噛みを見るような表情でそれを見つめた。
「レロレロレロレロレロ」
「あ、あったかい。」
「メサちゃん………はなして」
「むごかふぁないで。ジュロロロロロ!!」
『全く興奮しない。』
アダムくんは、真実の口に手を突っ込んでる感覚に陥った。女性の生温かい口内と、舌が這いずるが、なんか全然嬉しくなかった。
「興奮なんか、して良い訳ないでしょ。」
隣のヤンデレが何か言っているが、そのヤンデレの言葉を受けて、指を舐めてる方のヤンデレの舌の速度が数倍早くなった。
「ジュプッ!!!」
その音を受けて、アダムくんの手は解放された。
めちゃくちゃ唾液がまとわりついていて、指の間にはしごが完成されていた。
『………女の子の唾液ってどんな感じなのかな。』
アダムくんは興奮して、お尻の右半分をヤンデレゴリラに握り潰された。
☆☆☆
肉離れを起こした右尻。それは、大陸の分断でもある。例えるなら、ロシアやアメリカ辺りが、半分にドーーン!されることと、全く同義であった。
「あっ!あっちょ、す、座れないんだけど!けつ痛すぎて!!ああんっ!くっふぅ!」
助手席で無限にモジモジし出す、元主人公。
「お前!うるさい口だな!誘ってんのか!」
運転席のフェスターが、アダムの唇に吸い付いた。
「ブチュルルルルルル!ジュルッ歩!ジュルッ歩!はじめの一歩!」
「はやく発進してくれませんかね!」
「ふざけんな!なにやってんだ!よくみせろ!」
「男同士のキスは軽率に扱って、この作品はどうなってんだ!男女の寝取られは顰蹙買うから、男同士の茶化しで逃げてんだ!」
女性陣3人からの、後部座席のヤジが飛んだ。
剣闘士フェスターと、剣闘士アダムによる、ぶちゅきすフェイシング。この作品は最早何を目指しているのか。
「はぁはぁ。どうだ!満足したか!」
「ジュビッ!はぁはぁ。まだまだね!」
ようやく顔が離れた二人の声は、ちょっと粘ついてた。
キモすぎるので、描写は割愛した。
♡♤♨︎
アルメイア邸に到着した御一行。
車から降りると、なぜか玄関の辺りがざわついていた。
「いやー!今日はバニーの日だってな!少佐!少尉!」
嫌な予感しかしない、ジジイの声が響く。
なんと、玄関の先に、極寒のこの時期に、なぜか
逆バニーの格好で並び立つ、サラス、バジーリオ、スレッグがいたのだった。
サラスの豊満な贅肉からなる乳は。最早、逆バニーのあの貧相な蓋では、機能していなかった。
それは、胸当てであるのだが、彼の乳の巨大さに比べれば、ニップレス同然である。
「あ……圧倒的すぎる」
絶望したように呟くのは、ユナちゃんであった。
「な………あれで男………」
一体何を見ているのか、絶望したメサちゃんである。
「…………………無い方がステータスだから」
言い聞かせをするのは、ロイヤリティであった。
バン!ペタ……ペタ……
の並びの3人。
そして、玄関に並ぶサラス達も。
奇しくもボンボボンボボボン!ペタンコ……ペッタリ……であった。
サラス達はぺたんこで良いのだ。逆に、逆バニーの胸当てをニップレスにしてしまう重量の、サラスが不味いのだ。
『頼む!くだらん描写は良してくれよ!今、俺たちに見せられている、この光景は、絶対に読者に共有しちゃならん!』
アダムくんは、手に汗を滲ませながら、それを握り込み、生唾を飲み込んだ。
「姉御!よくぞ戻られました!」
サラスは、メサちゃんに向けて、股を割って掌を天に向けて、股間の間に挟み込んだ。
その衝撃で、ニップレスが弾けて、ポロリした。
ぶどうを腐らせたような乳首と、髪の毛並みの乳毛。
乳輪を生い茂るその様は、燃え盛る炎のようで、火車を連想させた。
サラスの胸部からなる、生え切った胸毛は、最早黒い森林を通り越して、その強度も、長さも別次元であった。
それは、竹藪であった。ジャポニーズ・サムライが決闘の場として選びそうな場所、竹林に覆われた、乳首ん。
その竹林は首を介して、顎の髭と結合するまでに至った。そして、なぜか肩や背中の至る所にも、産毛とは思えない、純黒の毛が生い茂り、最早狼男の様相である。
月から生まれた狼男。月からやってこなければ、自分が狼男と気付くことはなかったのに。
上場企業として、名を馳せたタイタニス。
突如買収され、社会的な地位を失った男。
その男の全生命力をかけた、渾身の逆バニー。
網目のタイツからは、彼の太ももの肉と、生い茂る毛が、網に捕まったサワガニの鋏のように飛び出している。
V字の股間に、半強制的に締め付けられたケツ。そして、黄金の本坪鈴二つ。V字の中心に隠された、鈴緒。いや、鈴雄。罰当たり極まりない例えだが、そうとしか言えんのだ。その、テッカテカのV字の先に、参拝を試みれば、解放される大蛇の如く、男の自生した綱は、暴れ狂うだろう。所狭しと、乳と、玉玉達は、はみ出ようとしているのだ。現に、V字の部分から、もう見え始めているのだ。
そのオタマジャクシ爆発二つは。
太ももの内側に、生い茂る毛の中に、明らかにちぢれ毛が混じっているのだ。
見る拷問器具。見る公開処刑。見る生き地獄。
そんな言葉が、アダムくんの内に走った。
対するバジーリオ君は、白い肌、ちょっと鍛えられた体で、逆に胸当てがガバガバであり、垂れ下がってピンクの乳首が露出していた。めちゃくちゃ嫌そうに項垂れ、バニーの耳をサラスに直される、バジーリオ。
「そ、そんなに見ないでくれないかっ!」
バジーリオ少佐である。本編でもそれで出よっか。
「見せもんじゃないよ!」
これはスレッグ。なら表に出てくるな。
「今日8月2ー!の日だよね!」
サラスは、両の乳を抑えて、不安気にしていた。
一日遅れだよ。
『バジーリオ先輩は、まだイケるが!スレッグとサラスはきっっついぞ!』
アダムくんはその場で品定めを始めた。
再び、ペタヤンデレとバン!ヤンデレが、暗黒のオーラを出し始めた。
「ダッケルちゃん!どこぉ!!」
オカマ化したフェスターは、邸内を駆け巡り始めた。
アダム達は呆然とするしかなかった。
腕で横線を作り、乳首を隠しながら、頰を紅潮させるバジーリオを。サラスの胸をしばきはじめる、スレッグを。
胸をしばかれて、毛と玉を揺らすサラスを。
「あら。貴方がエイジールさんね。」
そう言いながら、バニ達を押し退けてやってくるのは、エトセーラであった。
「エトセーラ!!これはなに!!会社を食って傘下を増やしたとはいえ、あんまりでしょ!この人達にも、私達にも!!今日はご飯いらないから!!」
メサちゃんは爆泣きして、変態バニー共を指差した。
「人を指差すのは、やめてくれないかっ!」
「少尉っ!抑えろっ!私たちのことを思ってなのはわかるがっ!その怒りは抑えろっ!」
バニーのスレッグが叫び、バニーのサラスがヘッドロックをして、自分の汗だくの胸へスレッグの頭を押し付けた。
「んだよこれ……足の震えがトマンねぇよ!」
アダムは、戦慄した。
「ヴァレン君。私を殺してくれないか……」
バニー姿のバジーリオは、ピンク色の乳首をなんとか腕で隠し、アダムヴァくんに体を擦り付けた。
なにしてんだよ。
『なんか、えっ○かも!』
アダムヴァくんは、新しい扉を開く前に、ユナにぶん殴られ、地獄へ続く扉にタックルした。
――地獄すぎるので、それぞれ解散した。
「いやー。最近どうかね。君たちは。良いねぇ、若いねぇ。」
逆バニーのサラスが、メサちゃんとアダムに腕組みをしながら声をかけた。
なんで地獄絵図の根源がフェードアウトしてないんだよ。
「はは。まぁ、ぼちぼちですよ。ぼちぼち。(乳チラ見)」
「ねぇ、それ浮気?それ浮気?アダムくん、ユナさんならわかるけど、こんなおっさんと付き添うつもりなの?人生を。」
アダムくんの視線の動きを、メサちゃんは見逃さなかった。しかし、でかい突起に目を奪われるのは、生物の性である。
現に、メサちゃんも竹藪を盛り上がらせる山二つを見て、自分の制服越しの地平線を交互に見比べていた。
「あっ、でも。無い方も好きよ。」
アダムのフォローであったが、瞳から輝きを失ったメサちゃんに、右腕をギュッ!と握り込まれた。
「ははは!こんなおじさんはやめときなさい!」
言われなくともやめるだろう。そこまで馬鹿ではないだろう。このおバカ主人公気取りも。
『はぁ。』
アダムくんのため息には、様々な悩みや苦心が混在していた。混在しないため息はない。
アダムくんは、横でギュッと手を握るメサちゃんを見た。
ユナちゃんへの浮気とも取れる行為、そして、サラスとバジーリオに対してのヤラシイ目線。それがあっても、メサちゃんは、メンヘラゴリラのように、決して暴力を振るうことはなく。ただアダムくんの手を握り、他の誰にも渡したくないと言った必死な目線で、彼を見つめるのだ。
ハイライトが消え去ったメンヘラ光線であるのだが。
「………………。」
メサちゃんは無言で、アダムの手を握って見つめ続けていた。二人が視線を交える中、サラスは気を遣って、ニップレスを貼り付け直していた。
「メサちゃんって、パンチとかしないの?」
殴られ慣れたアダムくんは、頬の油性刻印を撫でて、メサちゃんに握られた片腕が、汗で蒸れて痒くなり、顔を顰めた。
『か、かゆっ!手、かゆっ!メサちゃんの手あったかいんだけど、その分蒸すんだよな!体温があかちぇんなんだよな!メサちゃんは!良いんだけどさ!ほっぺももちもちしてるしさ!可愛いんだけどさ!手、手がひたすらにかゆいわ!』
もう、手が痒いことしか頭に浮かばなくなった。
「そんなのしないよ。可哀想だし……」
メサちゃんは、口をとんがらせて、そっぽを向いた。
手を握る力はさらに強まり、アダムの手はさらに痒くなった。
なんとか、手を解放されて必死に掻き掻きする妄想をした。それでなんとか、脳みそを手の痒みから切り離そうと試みたが、全然無理だった。
「……………ほんとにユナちゃんにいっちゃうの」
メサちゃんの瞳は揺れて、アダムくんを真っ直ぐ見つめた。当の本人は、手が痒いので適当な作り笑いをした。そして、それが浮気の合図だと、メサちゃんは受け取った。
「ふんぐっ!」
彼女の気合いの言葉に合わせて、アダムの手が軋み始めた。二人のやり取りを邪魔しないよう、ニップレスを弄り続けるサラス。
『メサちゃんはとても良い子なのです。ただ、学校では喋ってくれないという、かなり酷いデバフがあるのも確かです。あと、僕はここで、これからメサちゃんと付き合うと決めてしまったら。もう、そこから一生彼女のものになってしまう可能性もあるのです。そういうことを考えた時、まず女性を愛せる嬉しさが来て、その後に、あぁもう別の人とは恋愛ができないんだなと、もう彼女と決定なんだなと思ってしまうのです。例えば街中、気になる女性や親しくなる女性がいても、絶対条件としてメサちゃんがいるのです。僕は浮気性のカスなのでしょうか(は、はい。何を今更。)そうではないですよね。(いえ、あってます。)ただ、街中で手を取り合ったり、家に帰って気楽に抱き合える人間がいることに、憧れるのも本当です。ただ、どうも彼女に固定されたくないというか、自分が人の物になってしまうことの、嫌悪感というか、選択肢の幅をなくしてしまう拒絶感というか。その覚悟まで決めたのに、別れてしまった時の、喪失感や時間を無駄にした感覚を味わいたくないというか。彼女は好きなはずなんです。ただ、永遠に愛せていけるかは不安なんです、そして、若い男として、他の女性とも知り合いたい気持ちもあるのです。僕は一生自由で居たい気持ちと、誰かに愛されて、共に過ごしたい気持ちの二つが混在しているのです。僕は異常でしょうか?(ヤ○ー知恵袋に投げかけられる質問構文)そして、彼女のヤンデレの側面を、束縛の側面を見ると思うのです。
あぁ、逃げなければと…………』
「…………?」
メサちゃんは、アダムくんの視線に晒されて、ヤンデレモードを解除し、普段の柔らかい彼女の微笑を浴びせた。
太陽を隠していた分厚い雲に、強風が吹きかかり、再びお日様が差し込んで、メサちゃんの純白の肌やブロンドの髪、にっこりと笑う赤とピンクを混ぜた唇を照らした。
黄色とオレンジを混ぜた夕刻の陽に当てられる彼女の頬も、赤みがかっていた。
『………まぁ、彼女の物になっといて損はないですかね。』
カスの内心であった。出た、チョロインならぬ、チョロ性欲猿。
アダムくんは、不意にサラスの方を見た。
それは、どうすれば良いのかを、人生の先輩にご教授願う目線であった。
「抱き寄せてあげなさい。君たちはそういう段階であり、男の役目なのだ。」
逆バニー中年は腕組みをして、胸毛の擦れる音が静かに空間に流れ込んだ。
『妻と小学4年生の娘に捨てられ。会社の設立を手伝い、幹部となった。ようやく軌道に乗ったところで、あれは35か。親戚たらい回しのバジーリオ君(16)を預かったのだ。そして、二人で生活をして、タイタニスはアルメイア財閥に買収され、グループに合併され、ふんどし奴隷堕ちしてしまった。一度は、このメサイア・アルメイアも恨んだが、今では娘と重ねてしまって、涙腺が!!早くハグしろ!そうすれば、おじさんは寒いので着替えます!』
腕組みをした仁王立ちの変態は、窓からの風にケツを揺さぶられ、身を震わせながら、その瞬間を待った。
そして、懐にしまっていた、スレッグと自身の悪ノリブチュキスチェキが、風にさらわれてアダム達の足元に雪崩れ込んだ。
「ああっ!見るんじゃないっっ!!」
「は、発光しているっ!」
サラスのケツから放たれた、そのチェキは、確かな発光を伴い、アダムとメサちゃんの関係値を破壊する力を持っていた。
「させるかぁ―――――――――ッ!!」
チューイン!ウエウエウエウエグゥグゥ(イデソー○のあの音。オノマトペに出来ない。)
「巨神め!しなばもろともぉ―――――ッ!!」
「いやーーーーーーーーーッ!!」
「うわぁーーーーーーーーーッ!!」
「ヤロォ――――――――ッ!」
「ぐわぁ――――――――――――――ッ!!」
「うわぁ―――――――――ッ!!」
「うわぁ――――――――――――ッ!!」
「飛翔」
良い感じだった二人の若者は大絶叫した。
その、ピンク色の背景と照明、ベッドの上で、二人のおっさんが裸で抱き合い、唇の重なり合う結合の中心で、神話の創生が始まっているのを見た。
ラブ○で行われる、クソカスの創生神話。
六日ブチュキスをして、一日休む。そして、再び六日ブチュキスをする。最悪に気持ちの悪い創生神話。
その重なり合う吐息は、風を生んだ。
その混じり合う唾液は、水と、海を生んだ。
その波を引き裂き、世界を駆けるのは、ノアである。
そのヘソの穴は、渦を作った。
腹のギャランドゥは、雲となった。
唇の吐息は、四季の夏となった。
鼻の筋の窪みは、バカンスとなった。
顎下のホクロは、南にあることから、南極となった。
逆に、おでこのニキビは、北極となった。
鼻の穴は、洞窟を作った。
その鼻毛は、コウモリとなった。
二人の全裸が故に露出した乳首は重なり合い、それは
天体の結合、ビックバンを生んだ。
尻穴から溢れる屁は、それは超新星爆発である。
二人を包む濃いめの体毛は、木々と森を作った。
顎になる髭は、雲となった。
贅肉の重なり合う腹は、山となった。
おっさんちん○は、蛇となった。
金○は、風船となった。
巻き付き、絡め合う足は、世界を支える土壌である。
金○の仕事の不必要性たるや。
男の重なり合いは、銀河を終わりへ導いた。
そして、それは始まりでもあるのだ。
それでは聞いてください。カンタータ・オルビ○
『(Mortem) Quam pulchra est vita
(死よ) なんと素晴らしきかな生は
(Deus) Quam pulchra est vita
(神よ) 生はなんと美しいことか
(Mortem) Quam grandis gratia est vita
(死よ) なんと偉大なるかな命の恵みよ
Amor (Amor)
愛よ (愛よ)………………………………………』
――END――
カンタータ・オルビスが脳内再生されて、ここで完結しようか迷ってる。
*次回から第二部!記憶喪失編!!




