第六十四話 ガルーラくんの春がやってきた。
誤字!!!
「はぁ………アダムくん。僕の唇は恋しいよ。」
寒空の下。吹き付ける風。吹き付けるjkの笑い声。
グラウンドに響くボールの打音は、その少年の、肩を揺らした。
お昼の12時30分。
ガルーラ・マイコンくんは、教室での孤独の昼飯を、イヤホン装着動画視聴でなんとか、生き延びてきた。
しかし、やはりアイドル動画を一人で見るの恥ずかしく、また配信者の切り抜きも、これまたクラスメイトに覗かれるのは恥ずかしいのだ。
メサイアちゃんとは、あのB○本の話題で盛り上がった日以降、仲良くなったつもりであったが、やはり学校においては、ヨウやオゲレ、ニョックの鉄壁が、メサちゃんを囲っていた。
吐き出される白いため息。その白いため息には、大気という居場所があるのに。ガルーラくんの座席は、とうとう陽キャ集団に埋められてしまったのだ。
――『ごめん、お弁当取らせて……』
『あ?あぁ。でさー!!ぎゃー!ぎゃー!』
『あ、ガルーラくん。ご、ごめんね!』――
自分の座席のリュックを漁るのに、なぜ、自分の座席に勝手に座る人間へ謝罪してから、漁らなければならないのか。最後の回想のセリフは、メサちゃんのものである。
自分を見上げるメサちゃんのあの顔。
困り眉で、可愛い顔なのに、どこかやはり、陽キャの名残があるのだ。この、嫌悪感を抱かせる!徹底的な拒絶反応が!!体を、皮膚を覆うこの、外の寒さのように!!
あれほど、本屋で仲良くしてくれたメサちゃんは、別人であった。アダムと会話をするメサちゃんの表情はなかった。ただ、この凍りつき、先人クソガキによって破壊された、水溜まりのように、僕達の絆はひび割れた。
メサちゃんの、今喋りかけないでほしいけど、知り合いではあるから、無視もできないから、気遣って声かけました。みたいな顔!!今は、絶対私達の友情を晒けることはやめてね。だって、取り巻きの金魚のフンを咥え込む犬畜生以下の馬の骨に、引かれるからと。そんな顔をしていたのだ。
そして、そんな顔をされれば……
『ウス。』
としか返せんのだ!!あんなに、あんなに一緒だったのに!!!
青空を見上げた。太陽があった。
太陽は、いつも一人である。そして、月と合わされる一瞬の黄昏の時。太陽は名残惜しそうに、沈んでしまうのだ。
『まるで、アダムくんと、僕じゃないか。』
否が応でも女性にベクトルが向かない理由はなんなのだろうか。
渡り廊下の隅。実体のない笑い声と、冬特有の針のような風の音に晒される。しかし、人影はない空間。
チビっとした階段があり、自販機がポツンと立っているのだ。
「寒いけど……ここで食べるしかないか。」
レナさんとシャキリ、ユナさんを当てにしたかったが、全員学校に来ていないから、あの部屋も空いていないのだ。
そう、シャキリも、ユナも、レナも、大学4年後期である。本来、残る単位は多くとも、12は下回るだろう。多分。
真の孤独。最早、あのオアシスの庇護も受けられない。
思い浮かばない、第二部の構想。そして、冷え切った、元から冷えてる弁当。今晩ベットに入れば、必ず蘇るだろう。メサちゃんのあの、気まずそうな表情。
――『え!メサちゃん。マイコンくんのこと、ガルーラくんって呼んでんの!?』――
チャラチャラした、かすみてぇな喋り方は、ヨウである。
ヨウには本当に悪いと思ってるが、地の文はこいつのことは、エ○漫画の竿役ほどの思い入れしかない。
つまり、おっさんでも代役は務まるし、屈強外国人でも務まる。とにかく、要はヨウに興味がないのだ。
この、竿役の言いたいことを翻訳しよう。
こんなやつと、メサちゃんはつるんでるの?そんなことないよね。あと、メサちゃんと積極的に喋りたいし、ワンチャン狙いたいから、こいつダシに使って、ワンチャンねらいまーーす。みんな、みてるー?である。
そして、メサちゃんの返答はこれであった。
『はは………えっとね。ごめん、言い間違えちゃった。』
メサちゃんは、最早ガルーラを見つめることもしなかったのだ。そして、弁当をつつき、その座席がガルーラのものだと知っていても、声を上げなったのだ。
メサちゃんのこと、大好きだったのに。
いや、大好きだからこそ、言わせてもらいたい。
敢えて言いたいのだ。愛があるからだ。
メサちゃんって、この作品では結構カスであると!!!
「みんな、体制に呑まれて行ってさ。この、カーストという体制に甘んじて。甘い汁を啜れるポジションに自分だけが入れればさ、あとはカスのように扱ってさ……」
「そんなの、マフ○ィーにだって、なりたくなるさ!」
ガルーラは、一人渡り廊下の外で絶叫した。
それを覆うような体制の暴力は、サッカーボールの打音と、無邪気な学生の笑い声である。
平和な筈の、一コマ。
しかし、燃え盛るような痛みを負う人間がいるのだ。
しかし、リアル学園ものというのは、全員が仲良くしようねという、綺麗事では済まない。
そんな、個性が蔓延したような世界の、アカデミーものには、なれないのだ。
クラスメイト全体が、優しい世界で、元いじめっ子とも馴染める。そんな世界がある筈ないのだ。
いじめを行った人間が、爆発個性持ちのあいつが、同じ高校、同じクラスならば、いじめが延長され、エスカレートする。それだけのこと。
光る石と、磨けば光れる石。研磨しても、なんど研磨しても、ただただ河原の石で終わる、石の格差があるように。
リアリズムというものには、徹底的に光れない人間がいるのだ。
「だからって、こんな生き方!ぼくは、許せないよ!」
ガルーラくんは、自販機の前で再び叫び、財布を開いた。耀く硬化の全てが、財布を開いた瞬間に弾けて、地面に霧散した。
それは、まさに、耀くクラスメイト達が、自分を避ける様によく似ていた。
『僕は、偉大なる指導者になる!』
小銭如きでやめろ。海賊王よりタチが悪そうである。
「……これ、落としたよ。」
その時、自分にかかる筈のない、学校で初めて、シャキリ達以外の、自分の胸に矢印が向いた声が放たれた。
女性の声。張り詰めた胸を、一突きでほぐしてしまった声である。
ガルーラと同じく、お弁当を手に抱えた。
イブ・ナティアちゃんが、五百ジンバブエコインを、
彼の前に差し出していた。
♪♪♪
『ガルーラくん、ごめんね!今度、バナナトーク交換して、キチンとお話しします!』
陽キャの笑い声に、きゅっと瞳を瞑り、お弁当を突くのは、メサちゃんである。
ヘイト管理していくのだ。メサちゃんは一番好きだから。ヨウか。鼻くそでもほじっときな。
♪♪♪
「あ……あうあう!ありふぁと。」
ガルーラは、受け皿のように差し出された掌と、中央に位置する、五百ジンバブエコインを見つめて、震える手を伸ばした。
「ン……。」
イブはそろりと近づく手がもどかしく、さっさと手を差し出して、ガルーラとぴとりと、お肌のふれあい回線をした。
自分の前に立つイブちゃんは、身長は自分より低い。
そして、だからこそ庇護欲を掻き立てられるような、
シンプルに下ろされた青が強めの、青紫の長髪。
薄い紫のような、赤みも入った、菖蒲色のような瞳。
ガルーラの一挙手一投足を捉える、黒い瞳孔。
長いまつ毛、綺麗な鼻筋。怪訝そうな表情でガルーラを見つめるから、眉は緩く歪められていた。
赤とピンクを交えた唇。そして、若干ピンクがかった頬。
学校指定のブレザーの上に、黒いジャンパーを羽織っていた。
「ありがと……」
ガルーラは、暫くイブちゃんをジッと見つめて、その五百ジンコイを、手で弄って見せた。
『我が世の春が来た!!』
ガルーラの脳内である。指導者に春なんてものは、来ないものなのだが。
「飲み物買うの……?はやくして。」
イブは、そんなガルーラを他所に、さっさと後ろに並んだ。
ガルーラくんは謝り、ミルクティーを買って、近くの階段へ腰掛けた。
あの女の子は、美人だし、友人と食事を楽しむのだろう。
ここにたむろって食べるのは、やめて欲しいなと思いながら、ガルーラくんは弁当を開いた。
毎朝、姉のシスメが朝の3時55分に起きて、作ってくれるおせちのような、豪勢な弁当。
この学校では、隠せているが、ガルーラくんはマイコン財閥の子息なのだ。
そして、アルメイア財閥のライバルでもあった。
もしかすると、メサイアのあの素っ気ない対応、家の事情がバレて、それが原因なのではと勝手に推測した。
自販機のガシャん音が響いた。これでお別れである。
そして、またすぐに人生の梅雨がやってくるのだ。
ガルーラくんの心の中に、張り付くような湿気が充満した。
――『ガルーラ!!学校にお友達はいるのでしょう?
……そう!クラス全員が友達で、毎日囲われて困っているのね!!お姉ちゃん、腕によりをかけてあげますわ!!お弁当、爆爆盛りにしといたわよ!!!』――
唯一の令嬢系口調である、シスメ姉さん。
その弁当の量は、とてつもなかった。
積まれるざる蕎麦の要領で、それぞれの区間におにぎり、エビや蟹、ハンバーグ、唐揚げ、ありとあらゆる食材が詰め込まれた、お弁当。
みんなでシェアするための、盛りだくさん弁当。
「姉さん、ごめん。本当は友達いないんだ。弁当、ちょっと多いし、しょっぱい。」
ガルーラは、涙を流し、五段に敷き詰められた弁当に手をつけた。
その時、隣に腰掛ける人の気配があった。
太もも!!細めだが、太ももである!
スカート!!階段に腰掛けているから、太ももの最も太い部分が見えているのだ!!
自分の隣に腰掛ける影。
風に靡かれる髪と、甘い良い匂いをガルーラに浴びせるのは、イブちゃんだった。
「…………?なに?」
「いえ。」
イブちゃんは再び怪訝そうにして、ペットボトルの蓋を開いた。500mlあつあつおしるこ。
飲むのがしんどそうである。
「あの、お友達来ますか?僕邪魔ですよね。はは………」
ガルーラくんが全く減らない弁当をしまおうとした時、イブちゃんは、いや来ないけど。と言ったのだ。
「なら、なんで隣に…………」
「ここ、元々私の隠れスポットだったのに……」
イブちゃんは、食い気味にガルーラに言った。
友人が来ないことはホッとしたが、次は居場所を自分が奪ってしまった罪悪感に苛まれた。
それと、自分のこの罪悪感を抱かない、座席を取ったオゲレにキレそうになった。
隣の女の子からの視線を感じる………
「ごめん、邪魔だよね!でも、僕だって居場所ねぇんだ!」
普通なら、ごめん邪魔だよね。じゃあ、行くね!
いや、邪魔じゃないけど。から、ラブソースイートの流れなのだが、ガルーラくんは正統なる預言者代表なので、力があるのだった。
「お弁当……すごいね………」
イブちゃんの関心は、ガルーラくんの手のつけられていない豪華弁当に向いていた。
お腹の虫が鳴っている。自分のお弁当も膝に抱えて。
ガルーラくんは、まずい、財閥がバレると思った。
目立たずに、平和に。ガルーラくんのモットーである。
それでは、テロリストじみた思想は一体なんなのか。
「あー!姉さんが料理好きで!それで!ははは!困るなぁ!!料理家の弟って!!」
ガルーラはついでに、ゴード○ラムゼイが父だと嘘をついた。なんで、すぐバレる嘘を取り付けてしまうのか。嘘のケツに。
「ふーーーーーーーん。ジュルグー。」
イブちゃんは、自分のお弁当を一瞬で平らげ、ガルーラのまだ開かずの玉手箱3つを見ていた。
「食べる……?」
フラグ回収である。春がやってきたのだ。
夏と冬だけだった彼の人生に、金木犀香る秋と、春が。
「もちろん。ありがとう。その言葉を待ってた。ちょっと言うの遅い。」
イブである。図々しいな。
そして、彼女はガルーラの元へ寄って、風で太ももとそのスカートの中身が、靡かれた。鼻をツンと突く冬の風の刺激、視覚にも刺激。しかし、吸い込む空気は新鮮で、肺は生まれ変わりを感じていた。
瞳を伏せて、パンツは覗かない。
どこぞの、主人公気取り浮気者とは違って。
イブはガルーラの隣に腰掛けたのだった。
ジャンパーの袖と、白い肌がぴとりとガルーラに触れた。
「あっ!手っ!肌っ!柔らかっ!良い匂いっ!圧倒的な興奮っ!」
全部口に出てるのであった。
「変なの。……グー!オナカメチャクチャグー!!」
イブは、そんなガルーラを見て、髪を耳にかきあげながら、微笑した。そして、その後のオノマトペが、その甘酸っぱい空気の全てをぶちにぶち壊した。
ガルーラくんは、無言で玉手箱2つを差し出す。
イブがそれを受け取ったのを見て、ガルーラはその他の三つを膝に置いた。
「わぁ……!」
お弁当を開けたイブちゃんには、全ての食材が輝いて見えた。
純粋な瞳。太陽に照らされる彼女。ガルーラくんの胸は、息を吹き返したように、その鼓動を二、三度強く打った。
やはり、春はくるのだ。どんな人間にも。
やはり、こいつら恋愛カテゴリーの寵愛を受けるので、各自恋愛ルートがあるのだ。
………………。
そういえば、飯といえば。
Wow w!!釘パンチ Wow w!!連発で!!ガッツ ガッツリ ガッ!!どんな夢も食える Wow w!!俺だけの Wow w!!フルコ ース ガッツ ガッツリ ガッツ!!集めるのさ 世界を皿に乗せ!!Wow wow wow 山を食!!Wow wow wow トリ!!Wow wow wow 海を食!!Wow wow wow トリ・トリ・トリ・ト!!!!
ボン!クラッシュクラッシュ!!パパパ!!
グルメスパイザー!!!
恋愛カテゴリーで、恋愛描写を徹底的に邪魔するぞぉ!小松ぅ!!
トリ○さん!!ぁ、あんまりですよ!
異議申し立てをする、小松ぅ!の頭を、クラッシュ!飯に、パパパ!!
グルメスパイザー!!
菓子粉砕国家予算プラスチックゴ○!!
グルメスパイザー!!!
みんな、巻き上げられる所得税や、相続税って、不満を感じないか!?感じるよな!?(グルメスパイザーで脅す。)
あれの使い道、知りたくねぇか!?確定申告はさせられるのに、税金の用途申告の書類とかって、貰ったことねぇよな!?サイトで見れるってのは、野暮だぜ!(都合が悪くなれば、グルメスパイザーで脅す。)
買い物をすれば、レシートが出んのが世の常なのに!
税金はそんなもの、お構いなしだぜ!
小学生の修学旅行でさえ、明細は出るんだぜ!!
その、国家の税金の使い道はな、
全部、この開発費1103兆3543億円のグルメスパイザーに充てられているんだぜ!!
しかも、それを年間5本製造しなきゃなんねぇんだ!
であるならば、税金の徴収も、許せるってもんだよな!小松!!!
トリ○さん!でも、生活苦しいっすよ!!
そんな、貧乏人の小松に、救済措置という、慈悲の釘パンチが降るぜ!!
えー!なんですか、トリ○さん!!
リ○払いってんだ!!全く金を使ってる感覚がねぇんだ!!これで、税金も支払えんだろ!小松!!
逃がしゃしねぇよ!!口座に向けて、イタダキマス!!
うお!うお!税収パンチ!!うお!うお!訴えられるぜ!この作品これ以上釘パンチすれば、明日には削除されてしまうぜ!!うおうお!釘パンチ!!うおうお!連発で!ガツガツにガツ!一ヶ月の給料、消える!
うおうお!ガツガツだ!うおうお!カツカツだぜ!
カツカツに!カス!明日もそうめんと湯豆腐食える!
うおうお!栄養偏る!うおうお!税○で!
うおうお!えのきついか!うおうお!鍋にするぜ!
キャベツ、レタス、白菜、どれか一つめちゃくちゃ高い気がするぜ!!うおうお!物価高!うおうお!税○と…連続釘パンチ!!うおうお!これ以上はやめるぜ!
うおうお!グルメスパイザーされるぜ!この作品!
えのきいり、しらたき湯豆腐ソーメン、イタダキマス!!
うおうお!朝お茶漬け!うおうお!昼はヌキ!!
そして、やってきた夜。ようやく飯に、ありつける!
しらたき入りえのき湯豆腐ソーメン!!夕飯イタダキマス!!グルメスパイザーで砕いた、ポテチもつゆにぶち込みマス(テロ)!!!!!!
この作品の生命力を、ポン!クラッシュクラッシュ!!
始まったわ、悪ノリが。
え3時30分…………?




