第四十一話 ふーーーーーーーーーん。
――10分後
「ふーっ!ふっー!!離しなさい!!クンクン!!
クンカクンカ!!離せっ!!私は、月の人間なんかには、離せーーーッッッ!!!」
エトセーラ、ベンチに座るギランミに正対して、
体の全てを擦り付けて抱きついていた。
ギランミは、最早抵抗するのをやめて、自分のほっぺにほっぺを押し付けてくるエトセーラを横目に、お空を眺めていた。
本当になにこれ。
『えぇ、月の帝国の身ごなしを見るに。月の人間達は野蛮であると判断しました。』
あ、本編のエトセーラのセリフ。
「ふーっ!!ふーっ!!クンクン!!!絶対に屈しないぞ!!良い匂いしてても、絶対に屈しないぞ!!
クンクン!クンクン!!す、すきっ!」
……………………………。
エトセーラ、ギランミの首の後ろに腕を回し、ガッチリホールドしていた。
……………………。
「エトセーラ、ごめんな。まさかこんなに、私のこと嫌いだったなんて、こんなことして嫌われようとするほど、お前に私は嫌われていたんだな。ははは。私も地球に生まれてたらな。」
ギランミちゃん、自分の首元をめちゃくちゃクンカクンカしてくるエトセーラを横目に、涙を流す。
「本編!!本編で敵対して、みんな敵になっちゃったから、めちゃくちゃ心細かった!!ヴィーナぐらいは味方になってくれると思ったら、みんな殺しにくるし……!!クンクン!!さ、寂しかったから……こうもする!!!」
もう、離せとか言ってないやん。
自分からホールドしてること認めてるやん。
あと、なにこれ。全年齢なんだから変なことしないでね。
エトセーラさん、自分がトップに立てなかったからって、トップの人に、マーキングはやめませんか!
「ふーっ!ふーっ!!だって、こいつが離さないんだもん!!仕方ないよね!!」
おい!惨めすぎるからやめろ!!
「もう離さない!!クンカクンカ!!」
もう離さないって言ってるやん。
あの、えっ○な雰囲気出てるので、やめてくれませんかね!しかも、公園で!!ギランミさんからも、なんか言ってくださいよ!!
「ははは、なんか生きてんの辛いな。シャキリには、
ユナちゃんが居ていいよな。私、シャキリが出てったら1人だな。母さんは、よそよそしいしさ。」
ギランミ、両目から涙ポロポロ。
「絶対結婚しよ!もう決定!!」
あなたに抱きついてる犬がなんか言ってますよ。
『犬には黙っていてもらおう。ギランミに肩を貸す貴様らも、全員を帝国の人間として扱うと決めた。いつまでも賊の足に使われるほど、この国は腐っていない!』
あ、エトセーラのセリフ。
エトセーラ、四足を使って、ギランミの体に全力で巻きつきクンカクンカ。
ミチミチ……ギチギチ!!
「エトセーラ、キツイ!!暑い!!」
……………………。
あ、気にせず続けて……?
ギランミ、汗をダラダラ流し始めて叫ぶ。
「関係ないッ…………!!クンカクンカ!!
汗をかいても、関係ないぞッッッ!!うおおおおお!!」
エトセーラ、さらにギランミの色んなところに顔を埋めてクンカクンカ。
『甘かったのだ。上に立つ人間というのは、常に部下の気持ちを慮ろうと努力をしても、その人間のうちに潜めた野心や、劣等意識を汲むことは出来ない。』
あ、ギランミの心情描写。
劣情が計りきれませんね、エトセーラさん。
学生時代ろくに友達いなかったんだろうね。
仕事終わった後も、暗いアパートか何かで、
上京(地球から宇宙エレベーター経由)した後も、
1人で仕事こなして、ポツンと帰ってきて、
また寝て起きて、仕事に行って、帰ってきても、
誰も家には待っていなくて、ご飯食べながら軽く
インターネットやら、テレビを見て、お風呂入って、
ぼーっとしたらもう、寝る時間で、朝起きて、
ご飯食べて、仕事行って。帰ってきて、また部屋には灯りがついていなくて………その繰り返しだったんだろうね。
………でもこれはえっ○なのであまりやっちゃダメですよ。ちょっとなら良いけど。ちょっとの二乗くらいはいいんじゃない?
「グズッ!エトセーラ、嫌いなのわかったから離して!!私が悪かったです!軽はずみな発言をしてしまって!友達にもならなくていいです!職場でも無視してくれて良いです!!ごめんなさい!月の生まれの分際でこんなこと言って!!」
ギランミ、エトセーラにがっちりホールドされた状態で、爆泣きし始める。
「私、この人しかいないわ!!た、タイプすぎる……!
この人と絶対結婚しなければ、そうじゃないと、私また家で1人よ!!グズッ!!もう、あの狭いアパートに人がいないの耐えられない!!!ギランミ、一緒に住もうよ!」
エトセーラも、ギランミにホールドしながら爆泣きし始める。なんなんだよこれ。これ、デート編なのかよ本当に。
詐欺もここまできたら、集団詐欺の域だろ。
ネズミ講だろ。
あとエトセーラ、めちゃくちゃセレブに見えるのに
アパート住みなのかよ。
「一緒に住んで嫌がらせ……?か、監禁してご飯を与えずに、殺す!?!?エトセーラ、わかった!もう、もう本当に、私をいないものとしてくれ……!!」
「もう、今日!今日から一緒に住もう!!お風呂一緒に入って、ご飯私が用意するから!それで、お風呂入ったあとは、人狼ゲームとか色々やろう!人生ゲームもやろう!パーティゲーム沢山あるから!どれもまだ開けてないから!一緒にやって、今日はオールして、明日はお休みだから、そのまま寝ないでお話しして、楽しみだなーー!!」
「お風呂で殺す!?エトセーラ、勘弁してくれ……」
言ってねぇよ。
「ハァッ!ハァッ!!」
エトセーラ、ギランミからようやく体を離し、
跨った状態で肩を揺らす。
………………ふーーん。
ふーーんじゃねぇだろ、場面変えろよ。
こんなの投稿して、頭おかしんじゃないの!?
頭おかしくないと、自分のカス文章をネットにあげようなんて、思わないんだよ!!!
………………。
ギランミは、ようやくエトセーラから解放され、自分の両の膝に跨るエトセーラを見つめる。
めちゃくちゃ顔が赤かった。
とても怒っていると言うことがわかり、ギランミの手はさらに震え始めた。
エトセーラは自身の胸ポケットから、クシャクシャの紙を取り出す。
ギランミも、エトセーラの息切れに合わせて肩を揺らし、先程まで完全密着していたスーツは、湿って冬の寒気に晒されて、めちゃくちゃ寒かった。
そして、それはエトセーラも同様であった。
「はい、これ!」
「果たし状か……?結局またお前に裏切られるのか……
私。」
ギランミは呟き、そのくしゃくしゃで、ちょっと湿ってる紙を見つめる。
広げてみると婚姻届であった。
エトセーラの名前は既に書かれていて、印鑑も押されていたが、めちゃくちゃ汗で滲んでいた。そして、もう一つは空白であった。
「それ、旦那様に書いて貰おうとしてましたけど、
それをすると、メサイア様に反逆することになります。だから、空白なんです。」
エトセーラは呟き、ギランミが身体を預ける背もたれに、もたれるように寄りかかる。
再びエトセーラの顔と体が近づき、ギランミは殺されると思ってドキドキした。
「私には反逆した癖に………」
「裏をつけば、それほど親しくなれる立場ということだ!憎さ余って可愛さ100倍というやつだ!」
それ逆や。
エトセーラ顔真っ赤!!
「親しくなれる……?(ダルマにされて、軟禁)」
ギランミが呟き、汗を拭う。
腕を上げる時に、エトセーラの肋の辺りにぶつけてしまい、エトセーラはビクッとした。
……………おい、これ以上は不味くないか!!
黙れよ!!!!!!!!!!!止めてくれるな!!!!!
「悪いけど、うちの弟はやれないぞ。ユナちゃんか、
ルーラさんという人のどちらか二択らしい。」
ギランミは前方のエトセーラが、再び自分に寄りかかり始めてるのを見て、顔を背けて片目を閉じる。
エトセーラの高級そうな香水の匂いは、ギランミとの汗で湿り、より匂いが強まっていた。
「殿方である必要もないだろ。とにかく寂しいんだ。」
エトセーラは、ギランミに表情を窺われないように、
体を逸らして、自身の胸から下が、ギランミの丁度顔の位置にくるようにした。
「寂しい(人体実験の道具が壊れて、代わりを探しているんだな。)」
ギランミの生唾は、最早ドリンクウォーターであった。なんとか飲み込んで、エトセーラの張った私服を見つめる。黒いな。エトセーラの私服は黒ばかりであった。
一度ロイヤリティが、『未亡人の若妻みたいな服装』とバカにしててめちゃくちゃ不謹慎なので、ゲンコツで注意した覚えがある。
エトセーラは、その時、確か肩を揺らしてめちゃくちゃ泣いてた。
しかし、婚姻届もセットでこの服装だと、再婚相手を探しているようにしか思えなかった。
再婚相手(実験道具)
「女の体を欲してるのか(実験道具として)」
ギランミは震える手で湿った婚姻届が飛ばないように、なんとか親指と人差し指の握る力を強める。
一応、公園のベンチなので。
「違う、貴方だ。」
エトセーラの次の言葉を受けて、自分はもう死ぬのが確定していると感じ、胃の上から冷え切る感覚を覚えた。
『こいつ、この世界線でも私を殺すつもりだ。
ヴィーナをモルゴールに送り込んだ当てつけか。』
背もたれに手を置かれていたエトセーラの手が、ギランミの両肩を掴んだ。
「弟さんには悪いけど、もう成人はしているのでしょう。お試しでも良いから、一度家に来てみない……」
エトセーラの声は震えて、絞り出すようであった。
『いや、地下にぶち込まれて、殺されるやつやーーん』
チビギランミちゃん(転生前の本編の姿)が脳内に登場!!
『この女を信用するな!一度セトセーラ一家が勢力を失ったからと、拾ってやる気持ちで自分の直轄にして、手塩をかけて育てたこいつに、お前は裏切られたんだぞ!!』
『確かに、この世界線だと、エトセーラはまだ部下としてよく働いてくれてるけど、嫌ってる様子が凄かったし、さっきのホールドで決定打だったな!リバーカンというマシーンと部下の軍人達がいないから、暗殺という手に出ようとしている………!!!!』
ギランミが色々考えて、目をグルグルさせている時、エトセーラは、再びギランミの胸の、二つのお山(言い方きもい)の間に顔を預け、上目遣いでこちらを見ていた。
『犬やん。』
犬やん。
『なんか結構可愛くない。エトセーラ。』
チビンミちゃんであった。
『こいつ、ブリテンの時17歳だったか。その年齢の時に拾ってやって、夜眠れないとか言って、一緒に寝たことあったな。その時同じ顔をしてたんだよ。そして、24になったら、裏切り宣言だよ。どっかでバレたんだわ!あの、きったねぇやり方がよ!!』
ギランミちゃん、そのきったねぇやり方の内容は、
完全に忘れさせました!!
あと、メローは宇宙漂流の刑に処しました!!
社長という設定の筈だったけど!!
「くちゅん!」
ギランミのくしゃみ!!
エトセーラはそれを受けて、足を除いて、再び自分の体をギランミの体に重ねた。
「クンクン」
クンカクンカの予兆が始まっています!!
ギランミさん、体がまた温かくなり、ちょっと癖になり始めています!!エトセーラさんは、明日の朝にはこれを思い出して、大悶絶でしょうね!!いや、アダムくんを旦那呼ばわりするので、そこら辺の羞恥心も含めて、ユニコーンであるのかもしれませんね!!
『え、ちょっと何してんのギランミ達!!』
『こ、これは俺の○癖にドストライクな!!!!』
遠くでめちゃくちゃ聞き覚えのある声が、コショコショと聞こえる。
エトセーラは、気にせずまたギランミのお腹や肋の辺りをクンカクンカし始める。
そういえばここ、公園でした。
「家入ったら、すぐに始めるとかないよね。(殺しを)」
「……!?もちろん、先ずは人生ゲームから始めて、その後には積んでたゲームをちょっとやって、コンビニにアイスを二人で買いに行って、アイスを食べながら一人で見るのがきつかった恋愛映画を見て、一回布団に入って色々お話しして、また目が覚めたら二人で出かけるなり、家で籠って遊ぶなりして……ブツブツブツブツブツ」
エトセーラ、ギランミの声を聞いて、もう一度人差し指を立てながらめちゃくちゃ喋る。
「まず、人生ゲーム(走馬灯同時視聴)」
ギランミは呟き、エトセーラは鼻息をふんふんしながら頷く。
エトセーラは、本当はヴィーナかロイヤリティを誘おうと思っていたが、ロイヤリティはすぐ寝そうだし、
ヴィーナは煙草吸いまくるし、何考えてるかわからないしでやめていた。メサイアは、旦那様がいる。
やはり、自身をサッカーボールから救い、自分が大好きすぎて、体に巻き付いてくる(!?!???!?!)このギランミしかいないのだ。
『これを機に仲良くしてみよ!!!あと、ギランミにバブバブしたい!!!』
エトセーラニコニコであった。そして、あわよくば結婚。
『死にたくないな。』
ギランミであった。
ただ、目の前で自分にペラペラ説明するエトセーラが、自分の管轄に置いた時のエトセーラのそれであったので、ギランミはちょっと面白くなって笑ってしまった。
「いきなりじゃないなら行こうかな。今日泊まろうかな。弟には留守番してもらって。」
なんで死にたくないのに行くんだよ。こいつもしかして、月でシャキリと別れて、エトセーラを妹みたいにしてたんじゃないの!?!?
ここら辺の描写が本編でカッスカスなので、いつか番外編でも作って本編にあげたいですねー!!!
「ほんとぉ!!!」
エトセーラ大喜びで、いきなりじゃないなら、という言葉は自分の都合を考えてくれてると感受した。
いや、即殺の心配してるだけです。
二人が立ち上がった時にはめちゃくちゃ寒く、ギランミとエトセーラは並んで着替えを求めてどっかいった。
デート編なのに、メサイアとアダムがフォーカスされてません。おそらく、次はようやくあの二人でしょう。
お前!構成が相変わらずゴミなんだよな!!
↑こいつ!!!!!!!!!!!!!!!
次回 今度は本当にデート編
見てください!!!




