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第三十話 お仕事編開始




「あ、めちゃくちゃ嫌な夢見てる、めちゃくちゃ嫌な夢見てるわこれ……」


朝の6時21分。アダム君うなされています。

もうほぼ意識あるだろこれ。


「あ、でも停学か。そういえば、休みかこれから。

あー、良かった。今日は15時まで寝るわ。」


アダム君、そう言えば昨日寝たのは夜中の2時であった。



「アダム朝よー。今日から仕事でしょー。」


ジーネン、扉バン!!フライパンパンッ!パンッ!


「あ、はぁっ!はぁはぁ!はぁっ!くっふぅ!はぁっ!よ、4時間!?睡眠時間、よ、4時間!?」


お前のせいだろ。



%d/n$$$



「ねぇ、まぁま。はたらきたくない。」


スーツを着させられ、ネクタイをジーネンにつけて貰うアダムくん。歯を磨き、ジーネンの頭髪からシャンプーのいい匂いがするが、仕事の気怠さからくる胃の重たさがアダムを包み込んでいました!!



「うん、でもね、ずっとお家にいる訳にはいかないでしょ。あなたも、働かないとなんだから。」


「まぁま。宝くじか、パチンコで食っていくわ。

それか、せどり。」


「うん、でもね、ずっとお家に……以下略」



リビングのロー・テーブルに座ると、朝6時台のニュースは、ユナちゃんのライブ映像を流していた。



『やはり、キュートですね。ユナちゃんは、特に跳ねてるんですよね!どことは言いませんがね!ぐへへ!』


朝からニュースに出していい人材ではないだろ。


『特に跳ねてる部分といえばね……アツスギィ!!アツモリィ!キモスギィ!イキ………』



「……………………………………」



アダム君、朝ごはんを待ちます。外ではラジオ体操の歌が流れて、素晴らしい朝が来たと音楽が鳴り響いていた。


あの、本当にお仕事嫌です。

例え、メサイアちゃんの直轄だとしても、本当に嫌です。パワハラ受けるのかな、上司エトセーラって人らしいしな。はーあ、昨日断れば良かったわ。



「はい、朝ごはん。」


お皿と箸と湯呑みがコトリ。

白湯と漬物なんかい。


シャキシャキ……ズズッ。

プップーーッ!


人の家の前ででっけぇオナラだな。



ププッ!!!ぷっぷー!!



「あだむーーー!お迎えじゃないのーー。私今お化粧してないから、あんたでなー!」


洗面台からジーネンの声がした。

まだ漬物食ってるんですわ。



ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン!!



出ます!出ますから!!



「……はよ。」


アダム君が玄関を開くと、めちゃくちゃ不機嫌そうな

ヴィーナが立っていた。

目の下には隈があり、重たい前髪と黒く艶やかな髪には、寝癖がいくつかあった。それ、艶やかじゃなくない?



もう、心配なんですけど。アルメイア財閥ブラックなんじゃないの?


「おはようございます。まだ漬物食ってて……」


「チッ……はよ乗れよ。」


車内に漬物持ち込むからな!!



「じゃあ、まま行ってくるわー!」


「ママってきも。」


アダムは、洗面所へ振り向き、ヴィーナはもう

黒い高級車へ向かっていた。



☆☆☆



「後ろ座っていいですか?」


アダム、家の前に駐車された車の、後部座席への扉を掴む。


「チッ、普通助手席だろ。」


ヴィーナ呟き、扉をバン!!

こ、こわい。


「こんな早いなんて思ってませんでした。」


アダムシートベルトをつけ、それを確認したヴィーナが車を走らせる。


「私が早番なんだよ。」


「俺も早番なんですか?」


「……………………」


「オラも早番なんだっぺか?」


なんだその喋り方は。



「付き添いだよ。新入社員は、朝早く来て、掃除!

常識だろぉ!?」


ヴィーナ叫び、ハンドルから片腕を離し、

アダムの左肩を譲る。


パワハラですかね、これ。



「あの、仕事ってどんな感じ……」


「オウオウ!寄せすぎなんじゃねぇの!!てめぇ!

どんなヘボ運転してんだてめぇ!寄せすぎなんだよ、ボケが!!」


こ、こわい。

ヴィーナさん、後方の車を睨み、叫び始める。

アダムくん、手と足の震えが止まらず、膀胱も震え出して、おしっこしたくなってきた。



「しばくぞ!ボケが!!おい!こっちが曲がろうとしてんだよ!!車線無理矢理変えんなや!!こ○すぞ!」


はぁぁぁぁぁぁうわぁぁぁぁぁん!!ままぁぁぁぁぁぁぁぁぁだぁあまにたはたふひ、たほわむるむほるゆぼるろれるやむすま」るまよふむろるむほへものふよむ!

こ、この人こわすぎるおーーーー!!!



「漬物、たべていいですか…………」


アダム、ラップに包まれた漬物お皿を取り出す。

よく聞くな、こんな中で。



「あ?……やめろよ臭いから。」


ヴィーナ、そう言いながら、胸ポケットから煙草の箱を取り出す。


『やめろよ、臭いから。』


三段活用の構え!!!やるんだな、今ここで!!


「窓開けて、イイスカ………」


カスが!!



「暖房つけてんだから、サミーだろ。」


ヴィーナ呟き、煙草に火をつける。

いつから、こんなチンピラオヤジキャラになってしまったんだろう。ヴィーナは。



『「フェスター大尉の援護を受けられないのが面倒ですね。あの方は多方に部隊をお持ちで、閣下の信頼も厚かったですから……」

ヴィーナが口を開く。

それを、ロイヤリティとエトセーラは不思議そうに見つめた。ヴィーナが自身から口を聞くことは滅多にないからだ。』


本編初登場のセリフこれかよwwwwwwwwwwwwww

ヤニカス暴言運転暴君親父になってしまいました。



車内がモクモク。2人も黙々。


「アノ、職場ってメサイアちゃんのお家なんですか?」


「家に基本3人、学校近辺に1人まぁ、家デケェから、歩き回ってりゃ良いんだよ。楽な商売だぜ!!頭で考えるより、目で覚えんだよ!!」


現場仕事かな、これ。


「あ、ハイ。ゲホッ!ゴホッ!カァッ!ゴホッ!」


アダム君、副流ニコチン吸引開始。

人間除湿機、アダムくん。



「付き合えよ。」


ヴィーナさん、左腕をアダムに突き出し、煙草の箱がズイッと。一本が取りやすく飛び出ていた。


「あの、ライターは。」


「ン……。」


ヴィーナさん、胸を差し出し、ポケットから飛び出したライター。胸を触れと!?!?!?!?!

でけぇ!!何がとは言わんが!!


今までの悪行、この行動を通して、全て懺悔したとして、許しましょう。


ちょっと良い人なのかな……!


「あ、でも19なんで……。」


「練習だよ!練習!!!20になっていきなり吸えんのか!?」


だめだこいつ。


「ン…………!!」


ヴィーナさん、横目で運転して身体を捻っているので、キツそう。


じゃあ、いくわ。


「……!!てめぇ!寄せすぎなんだよ!ボケカス!!」


ヴィーナ再び叫び、アダム肩を揺らす。

横の車に言っているらしく、アダムくんは下心をバレてないことに安堵。


ライターとメインディッシュは引っ込まれていた。

なにやってんじゃ!隣の車は!この、ボケカス!!


15分後、とうちゃーく。



『オーライ!オーライ!』


現場職なのかな、ここ。



「はい、到着ー。」


ヴィーナ呟き、エンジンを切る。

車の振動は消えて、ヴィーナが扉を開いた。


「あの、ライターって。」


まだ言ってんのか、この変態クソカス主人公のなり損ないはなくそが!!!!



「ここ禁煙なんだよ。」


ヴィーナが呟き、アダムも降りた。

外のひんやりした空気が、エベレストに感じられた。

全て、ヤニカスのせいだろう。


自分達の遠方にあるお家、めちゃくちゃでかいですやん!黒一色に包まれ、金の装飾と各国の国旗が風に靡かれていた。


よく見ると、ジンバブエばっかじゃない?

ジンバブエ・大使館なんじゃない?ここ。


庭は6っこぐらいあった。別棟に、ゲーセン、パチンコ屋とバー、ラウン○ワン、ホ○ーオフ、ブ○クオフ、ジム、ブラック・モーターッンン!があった。


なんか最後のお店やばくない……?

破壊工作してんじゃないの!?




前方の巨大な扉が開き、中からハイヒールが地面を叩く音が響く。ファッションショーのように歩いてくるのは、エトセーラ・セトセーラであった。


いや、昨日の飯の回で化けの皮剥がれてんですわ。

あなた。


「おはよう。ヴィーナ、お前は持ち場につけよ。アダム君、改めてよろしく。」


エトセーラ、欠伸をして伸びをするヴィーナへ一瞥くれて、アダムに手を差し出した。


「あ、ども。」


アダムが手を差し出した瞬間、手はサッと引かれた。


「え、なんで………」


「トイレした後、手洗ってなさそうね、貴方。」


偏見すぎない。

ちなみに、朝うんぴっぴして、洗ってないアダム君であった。お前、それでヴィーナさんのブツを触ろうとしてた!?!?!?!??


エトセーラがジトっと、こちらを見つめる中、朝7時19分。でっかい扉からチラチラとブロンドの髪が見え隠れしていた。


「キャーーー!ほんとにきちゃってるんだけど、どうしよ!ヴィーナ、どうしよ!きちゃってるわよ!!」


メサイアちゃんであった。

女子か!いや、女子か。

好きな人来て嬉しいんだね、可愛いね。

それ、作者による植え付けかもしれないけどね。

本当は、高身長イケメン、金髪爽やか皇帝とかが好きになれたかも知れないのに、こんなボサッとして、

鼻くそほじった手でポテチ食って、イブちゃんを蔑ろにして、便所の後に手洗わずにそれにそれに……………以下略




「今日、学校休むわ!そしたら、アダム君とずっと一緒なんじゃないの!うひゃーーーー!!」


メサイアちゃん、ヴィーナの肩をバンバン叩きながら、顔を赤くして大興奮。


「…………………。罰ゲームか何かなんだな。きっと。」


エトセーラさんが、呟いた。



¥¥¥



家に入ると、メイドさんが慌ただしく動き、シャンデリアや絵画が並べられて、赤い絨毯が敷かれていた。


テンション上がってくるアダム君。


しかもお屋敷全体、アロマのいい匂いですなー。


「ふん、浮かれるのもいいが、君にもしっかりと働いて貰うぞ。」


エトセーラがこちらを振り向き、どこからともなく鞭を取り出した!??!???!?!???


「え、鞭。」


「そう、鞭。ミスをするたびに、鞭。」


アダムくん、震えが止まりません。


ピシャァン!ピシャァン!!


「あの、お仕事って………」


アダム君、涙目でか細い声を絞る。


「ブリーフィングは、8時30分から。はい、ミス1」


お尻パァン!!!


「あぁんっ!!いゃんっ!!!」


なにこれ。


「はぁはぁ……なんか、興奮してきた。」


アダムかエトセーラどっち……?

物陰のヴィーナであった。

最悪だな、ほんとに。


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