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第二十四話 ダーク○イト ライジング




いつものシャキリのたまり場のゴミ屋敷から出ると、

教室の周りを大勢の人が囲んでいました。

わたくし、ユナ・エイジールと申します。

アイドルをしています。

事情は、校舎裏で詳しく教えてもらいました。

噂を流した人は、ヨウ・キャー君と言うらしいです。


彼は、良いんです。

もう事は済みました。



アーマードMMA世界チャンプ、ポーランドの辺りでも鎧を着た彼女を見かけたことがあるという噂は絶えない。


現代を生きるウィ○チャー

戦いを求めて、世界各地を回っていたのは昔のこと。

鎧を着込み、各地のストリートアーマードファイトに

興じてきた彼女。


脛の神経を殺し、エニ○イムでは物足りず、ゴールドジムに通い、クリス・バム○テッドのトレーニング動画を視聴しない日はなかった。


アーマードファイトで、ハルバードを手に持ち、

敵の脳天をかち割ろうと、鼻息をフンフンさせない日はなかった。


これら全ては、シャキリのためであった。

あんなアダムに次ぐカス男の、何が良いのか。

イ○の導きなのか。



彼女の体に、筋肉質な部分は見られなかった。

細い腕、細い首、健康的な足むほほほほほ!

失敬。限りなく透明なブルーのぱんつ。

短すぎるスカート。そして、しっかりとある。

何がとは言いませんよ。


あ!ユナさんがデスアウトしたきた!!

こっちに、デスアウトしてきた!!!



次は、真っ暗な夜に、人の悪性を一身に吸い上げ、

その純白さを失い、黄色く濁ってしまった満月が顔を出す日。その、満月に、コウモリのマークを浮かべ、黒いスーツを身に纏い、暴力による世直しをしようと決心した日の、このスキャンダルであった。


アイドルを引退させられたら、タクシーの運転手に転職し、腕から拳銃をガシャガシャと鳴らしながら隠せるマシーンを作って、ジャンパーでそれを覆って、

世直しをしよう。


アダム君のお家は、アネフト オサールエリア ネトラレーク 9-8-71とわかった。


これは、幸運である。


ヨウ君の住所も特定しよう。


そして、事が済んだら、如何わしいお店に向かって

カチコミしよう。


すいません、ユナさんこれはなんなんでしょうか。

タクシー○ライバーとダー○ナイトですよね。


そもそも、拳銃である必要があるのだろうか。

酸素ボンベみたいなのに連結された、家畜銃ピストルにしよう。そうしよう。


この人こ、こわい………………………………


ユナちゃんは、校舎裏でお尻を天に向け、ぶっ倒れた

ヨウを足で退けて、消化器を手に取った。


家畜銃ピストルそのものの外見であった。


これ、ノーカン○リーの

殺し屋の武器ですよね。


あのおかっぱ極まれりの髪型の、殺し屋ですよね。

逃げてもずっと追いかけてくる、あの殺し屋ですよね。


勘弁してください!!

ユナさん、貴方パンツ見せてくださいよ!!!



ユナちゃん、消火器の先っちょのホースの部分を左腕で持ち、右腕でボンベの部分を持った。



「コイントスしようや!!お前のルールのせいでこうなったんだから、ルールなんかいらないっしょ///////❤︎❤︎❤︎」



ユナちゃん、星がパチンと発生するアイドルウィンクをかまし、ヨウの抜け殻の側で決めポーズをした。


瓦が狭そうで可哀想だわ!!!取ってつけたような❤︎に押し込まれて、ギュウギュウですよ!!

「ルールなんかいらないっしょ」とかいう、殺人鬼の

言葉には絶対触れたくないから、/は仰け反ってますよ、この言葉にくっついたら死ぬのわかってるから!

逃げようとしてるのに、❤︎に出口塞がれてますよ!!


よく、広告で見る王様が壁とかマグマに押し込まれて

プロック繋げて逃がしてあげるあれでしょ!!これ!!

ブロック操作できないから、実質見殺しでしょ!!



/////


ごめんね、こっち見ないでね。



////////////


生存本能全開で、数が増えてるね。

必死に細胞分裂したんだね。

でもごめんね、あの人は怖いから無理。



/////


_人人人人人人_

> 助けて<

 ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄



脳内に直接語りかけて!?!?!?!?


すまんが、みんなの命をくれ。


ユナちゃんは消火器をしまい、フラフラと校内に入って行った。




***



「投稿消し方 住所公開してしまった。 

住所開示 バレてない sns 投稿 消し方」


アダム君焦ってるねぇwwwwwwwwwwwww

アイドルのすけべ写真を検索してた、履歴が、

全部これに塗り替えられてるねぇ!!!


住所開示 バレてないwwwwwwwwww

開示の二文字の意味をご存知ない!?!?!



『はぁはぁはぁ、黙れよッッッッ!!』



アダムは汗を流し、スマートフォンに滴る。

周囲のギャハギャハした笑い声が、教室を包む。


アダム君は、全身に血が巡り、自分の体を揺れ動かすほどに心の臓が脈を打っていた。


えっ○な動画を違法サイトで視聴して、

500万請求されて親に泣きつくわけにもいかず、

涙目で必死にヤ○ー知恵袋を漁る中学生のようであった。


挙げ句の果てには自分から、質問なんかしちゃって、

カテゴリーマスターが現れるのを待つ。


アダム君も、ヤ○ー知恵袋に質問をした。


『住所を開示していました。ここから入れる保険ってありますか。』


真面目に質問してるつもりなんだろうけど、文章が

ネットの悪ノリのそれなんだよ。


『ぷーんぷーん!!住所開示ぷーーーんwwww』

『入れる保険はないですね。牛糞送って良いですか?』

『聖地巡礼しに行きます。』

『なにをしてんの!?』

『家でゴルフしていいですか?妻の目が怖いんです。』

『えへえへ、サッカーしにいくわ。』

『花の蜜って、吸えますか?』

『範○刃牙みたいな家になってそう。』

『ドンキー○ーテドフラミンゴ、41歳 ふっふっふっ

福井県三方上中…………』

『うおおぉぉぉぉぉぉ!!090-35………』

『懲罰退場えええええええええぇ江頭課長 893-63……』



なんか自爆してる奴等多くない!?!?!?

馬鹿にしようとして、バチ当たってる奴いない!?!?



「くそっッッッッ!!役立たずどもめ!!!」



ドレスローザ福井もいたね。



アン○マリーみたいに、アダム君は先行して自爆していったんだね。


「先発いたしますので……」


って言いながらね。開示界隈の先駆者だね。

頼む!水先案内人!!!!!



とうおるるるるるるん!?!???!?!?

落ち着け、ドッピオ!!!


「ママから電話きちゃったぁぁぁぁぁぁ!!!」


アダム君のスマートフォンには、ジーネンママからの

着信。連絡先の名前を鬼にしていたので、

鬼から電話が来たことになっている。


「一旦、着信拒否しよ。」


赤いボタンを押し、迷惑電話番号登録しようとした時、ぷるるっんぷるるっ!ぷるっ!ぷるっ!ぷるっ!

プルプルプルプル!!


強化人間の女の子が叫びながら走ってそうな着信音だな。次はバナナトークを介して電話が来た。



「はい、まぁま。」


アダム君は、教室のガヤガヤを背景に電話を取った。



『牛糞が1ダース着払いできました。ユナちゃんグッズも着払いで。あと、jc体型の女の子のフィギュア達も。あと、家の前に人が集って、ここー!って叫んでるんだけど、これなに。私ね、家事をひと段落して目を瞑った次の瞬間、これでね。全く状況がわからないんだけど。なにこれ。』



ジーネンの声は震えていた。いつもアダム君のお尻を引っ叩いて叱る時の震えであった。


家政婦なのに、ジーネンは真にアダムのママであるように振る舞ってくれていると自覚して、ちょっと嬉しくなった。しかし、ジーネンの電話越しに聞こえる。

穢らわしいインターネットに毒された人々の、

ここーーーー!!!という雄叫びを聞くたびに戦慄した。


『とにかく、色々お話があるのと、警察を呼びます。

あと、女の子のグッズはもう良いわ。今日は別件で

お話があります。』


「はい。まぁま。」



それしか言えなかった。

電話はプツリとキレて、アダムは机に項垂れた。

窓から差し込む太陽、アダムを白く発光させた。


『もう、もう、死んじゃおっかな…………』



ーー ここーーーーーー!!!

なにをしてんの!?なにをしてんの!?!?

魚っ!魚っ!!

スピ木、イジメヌンデッッッッ!! ーー


インターネットで語録を騒ぐ奴らが、

自分の自宅の前に集結していると思うと、

アダム君は涙が滴った。



「アダム君………グスンッ。ぐずっ。」


涙をそっと流していたアダムの上から、さらに

涙でぐしょぐしょになった女の子の声があった。


「アダム君……グビッ。グジュ、アダム君起きてるんでしょ。友達いないから……グスン……そうやって突っ伏してるのね。」


違うよ。人生終了したからだよ。


「アダム君、お話があるの……」


「え、もしかして、まぁま!?!?!?」



アダム、お話というワードを聞いて、飛び起きる。

先のジーネンの声による、

一過性の精神的後遺症が引き起こしたことであった。


座席を立って、視線の先に映るのは、ヴィーナさんに

逐一垂れる涙と鼻水をハンカチで拭かれ、

ギランミに肩を抱かれ、こちらを睨むロイヤリティを

侍らせた、メサイアであった。



「お前、さいってーだなー!!この、カス!!」


赤髪のツインテールの、がきが、アダムの制服を掴み上げた。


「!?!?!?!?うわぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」


アダムは突然、スーツ姿の女の子に胸ぐら掴まれ、

泣き叫ぶ。ロイヤリティはそれに肩を揺らし。

ヴィーナとギランミはロイヤリティをジトっと見つめた。


「……グスッ……ロイヤリティ、でしゃばらないで!!」


メサイアちゃん叫ぶ。クラスがざわつく。


「おバカ。」

「これだから、ロイヤリティはな。」


ヴィーナとギランミもそれに続いた。



「うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!」


ロイヤリティ、アダムと一緒に爆泣き。



「姫様、今からでも遅くないから、好きなら好きと言いなさい。」


ヴィーナが、メサイアにコショコショと耳打ちをした。



「でも、もう彼には、ユナさんが……………………………………うわぁぁぁぁぁぁん!!」



託児所かなここ。


泣き叫ぶメサイアを横目に、ヴィーナはため息をついて、窓の方に移り、外の鳥さんを眺め始めた。


次は、ギランミが泣き叫ぶメサイアの耳に寄った。



「寝取ってしまいましょう!!!」



なにを言ってるんだこいつは。

この人が姉のシャキリ可哀想だわ。



「い、いけるかな……」



メサイア、プルプル震えながらギランミへ振り向く。

やめないか!!!!



「うん……姫様可愛いからいける!」


いかせるな。



「うるさいっ!」

「うぶっ!」

「うるさい!」

「うぶっ!」


後ろで、窓際から戻ったヴィーナに、両手でほっぺを何回もギュッとされるロイヤリティ。


おチビ特有の口が3になるぐらいのほっぺギュをされていた。20歳だよね?ロイヤリティって。




「あだむくん、こんど、でーといこっか❤︎(裏声)」


メサイアさん、声がちょっとハスキーなような。

ちょっと掠れたようなメサイアの声で、アダムはデートに誘われた。



「ギランミ……!!なにしてるの!!!」


ギランミはメサイアの後ろに隠れ、コ○ンのように

勝手にメサイアのフリをしていた。



「え!!?!?!いいの!?!?!?!?」


メサイアの予想と違い、アダム君の表情は明るくなり、涙が弾けた。



「ふっ、こいつチョロいですよ。股間に脳みそを侵食された俗物………」


ギランミがメサイアにさらに耳打ちする。


「もう、好きと行ってしまいなさい……!!言え!!

財閥の血筋だろ!!!!」



ジンバブエドルの財閥だけどね。

総資産が、ペラペラのお札一枚で済んでしまう財閥だけどね。



「アダム君、あと、あと………」


メサイアオロオロ。目が泳ぎまくっています。

がんばれ!!そして、振られて、世の中全然良い男が山ほど居ると知れ!!!!



「私アダム君のこと、ずっとすっ……素っ裸でした。」


なんでそんな最悪な誤魔化し方選んだんだよ。

別の告白になってるんだよ。

フル・フロンタル(言葉通り)なんだよ。



「あ、そうなの。じゃあ、確認してみても……」



アダムが手を差し出そうとした時、閃光が走り、

気づいたら手が赤く腫れ、煙が上がっていた。



「触れるな!姫様に。」



ギランミであった。

寝取れって言ってなかった?あなた。


アダムが口を開こうとした時、空気がシュピッ!と抜ける音がして、アダムは仰向けに倒れた。



「え!?!?!?!」



メサイアびっくり!!

ギランミが近付き、おでこを見ると、穴が空いていた。



「致命だ、一撃だ。すごい腕前だ、ハァハァ……」



アダムの死体を前に、頬が紅潮し、興奮しながら肩を揺らすギランミ。この人シャキリと暮らさせて大丈夫なのかな。



生徒達がざわめく。教室の入り口、廊下の先には、

サングラスを着用し、緑のジャケットを羽織り、

両腕には家畜銃ピストルを手に持った女性が、

こちらに銃口を向けていた。


サングラスを下にずらし、こちらを見つめる。



「ターゲットは、やったか。」



茶髪のスタイルの良い女性は呟き、その物騒な武器をしまう。


腕をガシャガシャ鳴らして、拳銃を袖の先から

一瞬見せ、良い匂いを周囲にさせながら、ツカツカと

メサイア達の元へ来る。

ギランミは、ハァハァ興奮しながらそれを見て、

ロイヤリティは犬みたいに唸る。



「私を見なかったと言って、あの動画は嘘だと拡散して。」


女性は胸ポケットから、4京ジンバブエドルを差し出した。


「4京ジンバブエドル!?!?!?!?!!?」


ヴィーナが瞳を輝かせ、それを手に取る。



女性はそれを見て、再び良い匂いをさせながら、

去っていった。



「あれ、ユナちゃんでしょ。」


ギランミが呟き、その呟きを聞いた緑の殺人鬼が、

盛大に入り口でコケるのが見えた。

スカートがあまりにも短かったので、通りがかりの

生徒全てに、ぱんつが青だとバレた。




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