第二十一話 ユナ 〜覚醒編〜
「オゥオゥ、あれぇメサイアちゃんのぉ、車ァじゃねぇのぉ!」
ヨウが校門近くの高級車を見て騒ぐ。
お前その喋り方やめろって言ったんだよ、ぶん殴るぞ!!
車ブオーーン!!ドアガチャガチャ!!
「じゃあヴィーナ行ってくるわね。ポチ!!早く!!」
「ゼッタイニゲルゼッタイニゲルゼッタイニゲルゼッタイニゲルゼッタイニゲルゼッタイニゲルゼッタイニゲル」
メサイアが手錠の真ん中に繋がれた手綱を引き、
汗を滝のように流したアダム君は、ぶつぶつ呟いていた。
アダムくんは、メサイアのことちょっと可愛いとか、
もしかして自分のこと好きなのかなとか、思うのはやめた理由は怖いから。
あと、ジンバブエドルで財をなした詐欺集団だから。
「メサイアちゃんぅおはようぅぅぅ!」
ヨウが口を開いて、開く扉に手を開いた時、忍者のように駆ける影があった。
「あ、ポチ!!!!」
「くぬぅ!!ミノフ○キー粒子さんぷぅ!!」
アダムの尻からプウっ!
オナラがプウっ!!
黄色いガスが校門を包み込み、ヨウ達は咳き込み、
メサイアも口を押さえて屈んだ!!
無理もない。
「おいぃ、なんだよぉ、このぉ、人間サイズぅカメムシぃがぁ…………」
ヨウが喋るたびに作者がムカムカするから割愛!!
***
「はっひっ!はっひっ!!くそ、走るのキツ……」
ダッシュを始めて10秒!!
校門の辺りを必死に駆けるアダムくん!!
誰か、助けてあげてよ!!この、インキャをさ!!
「 シャキリ、今日は13.89565842575557秒遅れているわ。校門にやってくるのに。何かあったのかな。」
時計を手に持ちながらぶつぶつ呟き、校門の側に立っていたのは、ユナエイジールちゃんであった!!
「あれ、ユナさん!!ユナさん、助けて!!」
ユナちゃんはえっと呟き、顔を左右に動かす。
遠方から、手錠に両腕を連結され、その中央の鎖の部分に犬の首輪が付けられているアダム君があった。
「ユナさん、これ壊して、あと助けて!!」
アダムはユナの前へ来て、足踏みをする。後ろをチラチラ
「アダム君、私そんな力ないよ……?」
ユナの瞳からハイライトが消え、アダムの胸ぐらを掴む。そのハイライトのフェードアウトの仕方が、メサイアに似てるから、アダムはおしっこちびった。
「ユナさん、今日風強いから、パンツ丸見えです!!」
「おらッッッッ!!」
パァンッ!!!
手錠に向けて、空手ちょっぷぅ!!
粉々に砕け散り、アダムは大喜びした。
「さすが、ゴリラ!!」
「おいイィぃぃぃぉ!マテェヨォ!!」
はぁ、ヨウが追ってきたわ。喋らないでもらっていいか!
「くそッ!ヨウか、ここで殺しておきたいが、ユナさん!」
アダムは物騒なことを言いながら、ユナを見据える。
瞳が震えて、ユナは頼られていると感じちゃった。
その後ろで、黒い高級車から出てきたスーツの女性と、
メサイアと、陽キャ男子5人と、陽キャ女子6人が迫ってきているのが見えた。
「来てっ!!」
ユナは叫び、アダムの手を掴んで走り始めた。
やっぱユナちゃん最高だぜぇ!!ヨウは、ガムでも踏んでろ!
おほほほほほほほほ!今、圧倒的に主人公アダムこと、わたくしに、アイドルユナさんの手が重なっております。それでは、早速レポートをしていきたいと思います!!
まず、ユナさんの手、温かいですねぇ。冬であるのに
この温かさ!!温めたい相手がいるのでしょうか!
まさか、こうやって手を触れてくれているから、
私なんでしょうか!!!困るなぁ!!主人公だからな!!
やっぱ!!!!!!!!
指先は細く、真っ白!!一生懸命肩を揺らし、
私の手をぎゅっと握ってくるています!!
陰キャラの手は、心臓と直結していますから、
わたくしは、ユナさんにハートを握られていまふ!
き
もい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
も、もしかして、俺のこと好きなんじゃないの!?
だって、アダムくんって呼んでるし、手繋いでるし!
これ、いけるやろ!でも、アイドルとスキャンダルに
なっちゃうなーー!いやー困るねぇ、主人公はさ!!!
きも
「ユナさん、好きです……!!!!」
「ごめん、無理」
アダムは、自分の手を引く女性の背中に叫んだ。
昇降口前を走ってたので、周りの生徒がざわついた。
「え」
「ごめん、無理」
「ユナさん」
「ごめん、無理」
「ユナさん、手が……手が痛い……」
「ごめん、無理」
_人人人人人人_
>ごめん、無理<
 ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄
「ユナさん、なんで助けてくれたんですか!なら!!」
ユナは振り返り、手を離した。冬の風が体温を攫っていく。ついでに、この手錠の残骸も攫って欲しかったけど、選り好みされてそれだけは、手に残っていた。
よく見ると、これドンキに売ってるハートのけばけば
手錠やんけ。毛が飛んでるし。
ユナは、その間アダムを隠すようにキョロキョロ周りを見た。髪を揺らすから、おはーなのいいにおーい。
「ユナさん、なんで助けてくれたんですか。」
アダムはもう一度聞いた。
「私も、あーゆー陽キャ苦手なんだ。アダムくん可哀想だったから。」
ユナは、頬を赤らめてアダムに微笑んだ。
かわいい。
寒いから頬が赤くなってるのだが、アダムは確信した。
勝機アリ………!!!!!!
「ユナさん、好きでふ」
「うん、生理的に無理。ごめん、本当に無理。もうやめてそれ。恥ずかしくないの、それ。」
_人人人人人人_
> うん、生理的に無理。ごめん、本当に無理。もうやめてそれ。恥ずかしくないの、それ<
 ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄
でてるでてる。断る文章が長すぎてはみ出てるよ。
「アダムくん、そんなことすると女の子に嫌われちゃうからやったらダメだよそんなこと。今ね、全身の鳥肌がね一斉にね、ブワーーーっとね………」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!ぬにぬたえふつひぬてなけす「てのてにねきおぬなてさてほふ」、!」
アダム爆泣き。ユナはそれを見下ろして、2秒見つめて無視し始めた。
「……!?!?アダム君、あれさっきの男の子じゃない!」
ユナは昇降口から顔を出し、地面に座り込んで泣き叫ぶアダムに目線を移す。アダムの爆泣きの音で、ヨウに勘付かれたらしい。
「 シャキリ・ シャクティを愛した女の、できそこないが言うことか!!!!!!!!!!!」
アダムが叫び、ユナちゃん顔がゆでだこ。
「!?!?!?貴様、言わせておけばッッッッ!!」
アダムの首の裏にユナは高速で回り込み、チョップ。
アダムは気絶した。それを抱え込み、ユナは走る。
「待てぇよぉ!スカートォ!短すぎだろぉ!!」
後ろから叫び声がした。
もう名前を出す必要もありませんね。
***
大学部の棟までユナちゃんダッーシュ!!
しかし、中等部棟の入り口がしまっていました!!
アダムを肩から落とすユナちゃん。
アダムだったものは地面へ横たわる。
ほっぺぺちぺちぺちぺちぺちぺちバキボコバキボコ
ガツガツ!!!!!!!!
「アダムくん、起きて、陽キャがきてるから!!
起きなさい!!!誰がこんなひどいことを!!!」
………………。
アダムは覚醒し、目を開く。
「ここは、どこです!!」
自分が目を覚ました先で頭を上げると、ユナちゃんの
スカートに顔を突っ込んだ。
こ、これはッッッッーー!!!!!
アダムは閉じられた扉ごと顔を蹴り込まれ、扉はひしゃげて、手前のアダムもひしゃげただろう。
「いくよっ!」
ユナは、倒れたアダムを引き摺り走る。
***
「ちょ待てよ!!!」
廊下の先からかかる声!!
キ○タク!?!?!?
ヨウであった。
「シッッ!!!」
ユナちゃんは、アダムを右腕で引き摺りながら、それを支柱として、体を捻り、右腕←右脚ね!右脚!!
の脛一面を、ヨウの腹目掛けて叩き込んだ。
ヨウの左腕が巻き込まれ、左脇腹と肋は砕けた。
「あ、あぅ!!」
ヨウは呻き、倒れる。
「ごめんね!!」
「さすゴリ!!」
引き摺られていたアダムは叫び、ユナは鼻息をフンス。
暴力罪と傷害罪な気がするが、可愛いからヨシ!!
「ユナさん、脛痛くないんですか!」
アダムは引き摺られながら、ユナの脛を見て、3秒脛を見て顔を上げた。スカートにもも。
ぱんつ。
_人人人人人人_
> 青ね!!<
 ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄
「脛の神経は、とっくに殺してるからね!」
_人人人人人人_
> 脛の神経は、とっくに殺してるからね! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄
はみ出ないでください!怖いのでほんとにやめてください!!ムエタイ選手はさすがに!!
ユナは叫び、再び鼻息フンス。アダムの頭から、
チビアダムくんとーじょー!!
「ユナさん、パンツ青!ユナさん、パンツ限りなく透明なブルー!!!」
「アダムくん、しね!!!」
再び打音が響き、アダム君は引き摺られる。
***
大学部への扉も閉じられていた!!
アダムも起き上がり、その扉をガチャガチャする。
「あきませんヨォ!!!」
「私、ちょっと力足りないかも/////」
ユナは、手を前に組んでテレテレ。
アイドルとしての、矜持なのでしょうか!あまりも
遅すぎる!!!
照れたつもりの/////でしょうが、重ねられた瓦にしか見えません!!!
『ポチーー!!ポチーーー!!衣食住はつけますから!ギランミ、ロイヤリティ!!そっちをお願い!!』
遠くで、メサイアちゃんの声がした。
こんなキャラクターにするつもりはなかったけど、
2話ぐらい前にアダムがセクハラしたのが悪い。
ヨウを蹴った遥か遠方から、二つの人影があった。
「ギランミさん、アレですよ、アレ!!」
「よく見つけた、ロイヤリティ。よーしよしよしよし!」
「むふむふむむふ!」
ギランミとロイヤリティだった。
犬を扱うように、ほっぺを両手でもちもちされるロイヤリティ。
あれこそポチだろ!!アダム君は逃がしてあげて!!
アダム君、今こそ亜空間飛行しろ!!!
「ユナさん、可愛い子ぶってる場合じゃぁない!!」
「可愛い子ぶってるじゃなくて、可愛いと言え!貴様!!」
再び腹にローキックをかますユナ。
アダムは倒れる。
「私は、アーマードMMA世界チャンプだから、言葉の使い方には気をつけてよねッ////////////////」
ッはなんやねん。この少女漫画のツンデレ女の子みたいな、ッは。アーマードMMAの件は怖いのでふれません。
あと瓦増えすぎだろ。
「……その声、ユナちゃんじゃないか!!しかし、
そんな気迫ある声だったか……?アーマードMMA?」
ユナ達に近づく、ロイヤリティとギランミさん。
スーツを見に纏い、ユナを見つめてキョトンとしていた。
「あ、アイドルのユナちゃん!!小学生が話題にしてたやつ!!!実物かわい!!
………アーマードMMA?」
「 シャキリがいつもお世話になっております。ユナちゃん久しぶり。また綺麗になって。
………アーマードMMA?」
ロイヤリティとギランミは、まだキョトンとしていた。
「ギランミお義姉さん。久しぶりです。アーマードMMAのことは、この子を引き換えに忘れてください。」
ユナは、アダムを差し出し。
それを受けて、二人は逐一アーマードMMAを呟きながら去っていく。
ユナは鼻歌を歌い、大学部の扉を破壊して、いつもの シャキリ達の溜まり場へ向かっていった。
なにこれ




