第十三話 恐怖、電動キックボード
ーー時を同じくして、なんと、アダム・バジーリオ君もこのイッケ・ブックローにいた。
なぜかというと、自身の「バナナトーク」
サラスおじさんのメッセージが理由である。
『バジーリオ君、言葉通り残業祭りだ。
仕事とクレームが飛び出してくる。君は、小隊(学校の友人)を率いて、インペネスのくじを10回引いてきてはくれないか。あれは私の生きる源だからな。君のような、優しい子が家に居てくれて光栄に思うよ。』
バジーリオ君は、ため息を吐いた。自転車を最寄り駅へ置いて、未来電車で20分。
このイッケ・ブックロー東口に辿り着いた。
開放感と共にやってくる。巨大な横断歩道と、道の入り口。たしか、薬局かなあれは。
カフェで一息吐きたかったが、時間は18時30分。
バジーリオ君は、サラスおじさんの食事も用意しないといけないので、焦っている。
「……よし。やるか。」
バジーリオ君は、呟き、レンタル自転車の場所へ。
賢い!いよっ!イケメン!!
レンタル自転車の隣のレンタル電動キックボードを
一つ手に取った。
馬鹿だろこいつ。
車道を駆け抜ける、もう邪魔極まりないアレ。
なんで、それを選んだ。バジーリオ君。
電動キックボードは、光り輝き、重低音ヤンキーBGMが鳴り響く。
後ろにいた、中学生ヤリラフィー集団が突如その音楽に合わせて横揺れダンスをし始めた。
中学生は家帰ってママのお尻触りながら、勉強しろよ。
「………?」
バジーリオ君は、それを不思議そうにする。
まさか、このような重低音が自身から流れているとは思っていないからだ。
突如、車道の溝を高速で駆ける、移動式DJ。
道を歩く中学生ヤリラフィーは、体の疼きを抑えられず、横揺れを始める。道を歩く女子高生は、みな。
体の疼きを抑えられず、Ti○T○kの撮影を、道路で始めた。
この国の先を憂いたい。
「………………?」
さっきからなんで何も気付かないんだよ、こいつ。
お前のせいだよ、ヤリラフィーが道占拠してるの。
そもそも、ヤリラフィーってなんだよ。
いい加減死語になれよ。
チョベリグの方が、まだ流行っててもわかるわ。
ヤリラフィーってなに。
また、ィが狭そうにしてるね。
見て、みんな。このちっちゃい体。
ィ。なんかかわい。
ィって。
ヤリラフーはきもいわ。これ、イキリヤンキーでしょ?
ィはね。良い子だね、中身。やさぐれた見た目して、
実は女の子だったりするのよね。お父さんの肩揉んじゃったりして、19時が門限だったりしてね?
ほら、早くお家帰りな、ィ。
お家 ィ
お家 ィ ヤリラフー
お家 ィ ヤリラフー
あ、そっちはダメだよ!お家帰りな!
ヤリラフィーー!!
合体したわ。こいつら馬鹿だろ。
ィも結局この程度なのよね。
君も、大学生あたりになったら気付くかな。
「………………………………………?」
バジーリオは早く電動キックボードから降りろよ。
お前のせいでな、ィはグレたぞ。
お、またインターホンですな。あんまり、作者が
出しゃ張るとそういう団体が来るんですよ。
では、私は応対があるので、ここで。
風が吹き抜け、バジーリオ君は息を吸い込む。
歩道の人間に二度見され、イケメンだからなんか
許される。車にクラクションを鳴らされ、ヤンキーBGMが爆音のせいで気づかない。ましてや、その車が
鳴らしてると勘違いするバジーリオ君。
「うるさい車だ。全く、人騒がせな。」
全て反芻して、お前の体に突き刺さってしまえよ。
バジーリオ君は、コンビニに辿り着き。
その電動キックボードの速度を下げる。
う○こ座りしてる女ヤンキー数人が舌打ちをして、
バジーリオに怒鳴った。
「ピーピーやかっしいょ!!」
バジーリオ君は肩を揺らし、髪をちょっと掻き上げて見せる。
「私は、コンビニでくじを引きたいのだ。嫌な思いをさせてしまって、すまない。許してほしい。」
体の周りをお花が包み込む。
あーーーーーー!!アー○ーラ○ク!!
「アッーーーー、バジーリオ様!許す、許しますわー!!」
女ヤンキー共は、某グラフティのような反応をする。
けっ!!
わたすは、バジーリオ嫌いだぜ!!
あっ、調査員さん、そこの棚は開かないでください!
特殊部隊も呼ばないでください!もう、自我は出しません!
コンビニに入ると、長蛇の列であった。
バジーリオ君は、インペネスくじを見つけて、券を一枚取ろうとした刹那。
「あっっっ!」
ちびっ子が、指を咥えてバジーリオを見上げていた。
「欲しいか、もちろん譲るさ。」
バジーリオ君やっさしー!
券を一枚取って、差し出す。
「オゥ!イッツマイン!!」
ガチムチ外国人が、チケットの半分を引きちぎって
去っていった。
サラダチキン以外の肉を食っていると、粉砕してきそうな程のガタイ。
こいつ、そういう本の、寝取られものの、竿○だろ。
最悪だわ。
バジーリオ君は、全身が白化し、子供の泣き声を聞きながら、店を後にした。
ヤンキーBGMが、その声を掻き消していく。
バジーリオは、キレそうであった。
この下劣なBGMの正体。あの外国人の集団が流しているとわかった。
違います、少佐です。少佐、お言葉ですが、自分を
顧みた方がよろしいかと。
あっ、調査員さん……?その本は違うんですよ。
公然猥褻罪!?私が!?貴方が引っ張り出したんだから、貴様が猥褻してるだろ!この、見せびらかしわいせつが!
〈特殊部隊占領中〉
***
バジーリオ君は、再び駆ける。
夜の空気がシンシンと澄み始めている。まずい、19時だ。
しかし、いつも両親にやっかまれて、それを感知して引き取ってくれたサラスおじさんには、恩返しをしたかった。
「少年、すまなかった。私が購入して、君に引かせてあげれば。」
後悔の声も、全てBGMで掻き消される。
シン・ブヤーハロウィンのように、イッケには、
ヤリラフィーが量産されていく。
「………!」
バジーリオ君は何かに気付き、電動キックボードを返却した。
アダム・ヴァレンが道を歩いていた。
バジーリオ君は面識はないが、生徒会の一員である。
なんと、この学園、生徒会長は破天荒極まりない
クスト・レギンさんで、バジーリオ君は書記なのだ。
時空が歪んでるので、どちらも高校三年生なのだ。
その、クスト会長が、今朝ジェナちゃん狂いの男にぶつかって恐怖を味わったと。そして、彼は鞄にジェナちゃんを大量につけている。
「彼に聞けば、インペネスへの道は近いか。」
バジーリオは呟き、彼の元へ駆け寄った。
なんか、猫背でくらーい子だな。
「君、ちょっと良いか!」
「くぁwせdrftgyふじこlp」
シャイニーデイズするな。
ヴァレン君は突然警察のような声のかけられ方をして、震える。手元には、丁度マイクロビキニスケベェ。はよしまえよ。そんなもの。
調査員さん、これこそ公然わいせつですよ!
取り締まれ、早く!!どこ見てる!早く行けって!!
デスドライブ…………以下略
***
「コンビニは、ダメですよ。あそこは転売ヤーが集るから、マイナーなところを行かないとです。」
「君は、頼りになるな。ただ、女性のキーホルダーをあまり付けるのは、やめた方が良いんじゃないか?」
ヤンキーBGMを爆音で流す男の言うことなので、みなさん間に受けないでね。自由に生きようよね。
ヤリラフィーは、ちょっと自粛してね。
「……?インペネスのくじ引きたいんですよね。ジェナちゃんに理解あるのでは?」
ヴァレン君は呟き、それをバジーリオに見せる。
お店の照明が輝き、ただ歩いているだけなのに、
顔に良い感じに影ができてかっこいいんですけど、
バジーリオくん。ちゅ、ちゅき……。
「いや、実はあまり詳しくなくてな。……あっ、本が落ちてしまった!」
バジーリオ君は叫び、鞄から本が垂れた。
バサリと音を立て、暗闇に紛れるそれ。
ブックカバーは付いていないが、さぞ、頭の良さそうな本なのだろう。
『世界オカルト大全100!!』
ガキが読むやつだろ、これ。
ページ開いてるし。
小学生で持ってると、人気者になれるやつだろ。
『109ページ ヤギ男 頭がヤギで、足速い。』
小学生が書いただろ、この本。
あと頭がヤギなだけならほっといてやれよ。
ユーマにするなよ。
次のページには、こうあった。
『惜しくも、ユーマ認定されなかった。生物。
パンツ泥棒アイドール 明け方にパンツを干すと、盗みを働く生物』
見覚えありまくりだよ。これ、くじ引きの景品になってる人だよ。今探してるくじ引きの、目的の人が今日昼にやったことだよ。
これこそユーマにしろよ。なんでヤギ男がユーマで、
これそうじゃないんだよ。あと、百式パンツ返してやれよ。
ーー今回は、アダム君は死を回避しましたね。
宴もたけなわ!!
次回!!「二人とも死す!」
デュエスタ!!
面倒になってて省略し始めちゃったよ。とうとう。
突撃ー!美人女の子ランキングー!
頑張る女性みんなが可愛いと言われたらそれはそうです。
ではスタート!!
一位 ラッツェル(別格)、メサイア(うつくしい)、イブ(可愛い)、ユナ(ぱんつ)、クスト(桃色髪が一番好み)、レナ(美人)、 モニ(可愛い)、
ギランミ(美人)、ダッケル(美人)、ヴィーナ(美人)、エトセーラ(なんと儚い系)、ロイヤリティ(可愛いけど、ガキ。)シャキリ(……ン?)、
バジーリオ(いや、男)、ヴァレン(無理だって)、
サラス(無理だね)、スケベェ(一部に好評)




