第8話 登場人物の整理 + 新しい話 ’すりガラス
第8話 登場人物の整理 + 新しい話 ’すりガラス
1~3話
イクト 学校来れない
ショウコ 叱られすぎ
アコ 平然
ビバリ 数学 編み物
(7話時点でケイ中2年)
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4話
ソラ
トワ
キッコ 奔放
トウコ
(7話時点でケイ中2年)
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5~7話
チョウタ
1年1学期にケイ中からエス中に転校 ケイ中の影響が大きい
リョウコ
1年2学期にエス中からケイ中に転校 適応力高め
デン
しゃべらない 食事以外は3階の別室 ケイ中
トシ
いい人 (デンの理解者) ケイ中
ダイ
いい人 (エス中のチョウタと話す)
(以上7話時点で1年)
ビバリ
2階の別室で学習することもある
キッコ トウコ
4話によくでてくるのキャラ
(以上7話時点で2年)
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ケイ中学校
男子は丸刈りで相撲 女子はしつけを仕込まれる 厳しい
3階と2階に〇〇がある
ケイヤ神社が校区にある
エス中学校
校則厳しくない 普通 ケイ中に似た文化は校区にある
エスメ神社が校区にある
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スピンオフ
リョウコ 1年生
「チョウタは大丈夫なんかな? ケイ中にいても、エス中のチョウタの話を聞くよ」
ダイ 1年生
「ああ 今の感じやばいよ エス中に毎日登校してる。エス中でも異質。」
ビバリ 2年生
「2階の別室では、国語をゆっくりならってるよ」
ダイ 1年生
「(((・・・食事以外は、3階の別室で勉強したり、畑)))、トシが理解者」
キッコ トウコ 2年生
「4話完結のキッコ、トウコ、ソラ、トワ なんかまったり」
「キッコとトウコ、7話ではビバリの理解者、実は仲良し」
キッコ
「芋を食べたのは、2年のキッコ トウコ ビバリ、1年のリョウコ、ユミです。1年生を仕込んでいます。 キリッ」
チョウタ
「ウロウロ ぶつぶつ ああ あおあおあああ ケイ中からエス中に転校してきたよ ケイ中の厳しさが好きだったな」
----------------------ここまで830字くらい
1階 ケイ中。
裏門から、たたた……と。
晩秋の空気は冷たく、校舎の隅は、しーん、と静まり返っている。
とと、と靴を脱ぎ、指定の上履きに足を滑り込ませる。すたたと歩く。
一旦、トイレに寄った。
鏡を見る。そこに映る自分に、「あぁ」と吐息が漏れる。
「おはよう、イクトさーん」
無視
座る
こんなになった。学校には来れてるけど、こんな部屋。このままでいいのかな。
しーん
俺のほかは、3年1人。2年1人。朝9時半。毎日この時間。
「朝から来れていいね、朝ごはん食べた?」
早口。口。口紅。赤い。
...うなずく
さっき、挨拶返せばよかった。大人への礼儀、無礼。
自習 読書 トイレ。これだけ。
時計の針が進まない。
「数学のカードゲームしようか」
いいです
「自習してるのね」
はい
陰。
俺が行くところはすりガラスばかり。
きんきーんきーきき どゆぅどうわしぃう
上の部屋から仕込みの声。
女子も大変だな。仕込みという、、しつけ、、
この部屋。
たまにあるイベントがテストしかない。
「テスト何を受ける?」
何って?
「受けたい教科だけ言って」
「ちょっと今は、いいです」
ここは、
みんな削られている。
「イクトさん」
さん ってなんだよ。
「イクトさん、その髪、そろそろ?」
そこは、自由じゃないんだ。
うなづく。
「刈ってあげようか?」ニコ
いいです。
すりガラスなのに、ここは。
「まわしは?」
はい
「無理しないでいいよ」
カバンから取り出す。
「へー、やる気ね」
「男子二人そろったね、やろっか」
シャー、シャー カーテン
部屋の真ん中に、教室が半分になる。
間仕切り。
アルミのレールが鳴らす、境界線の音。
「カーテンしっかり締めてよ。隙間なくね」
「で、 なんか、嫌だったら、いいからね。言ってね」
ペアで締める。
「ふたりとも、ああ、よかった。んー、外寒そー、カゴ用意したから。服入れてね。ちゃんと畳むのよ」
カーテンの向こうから話しかけてくる。
腰にバスタオルを巻いて。
シャー。カーテン開放。間仕切り開放。
倉庫の近く。
さっきまで腰に巻いていた、地味なバスタオルを畳む。
ケイ中の男子スタイル。
これ、これをしないと、自分が保てない。
四股。土の感触。
遠くからだれか見てる。ふたりを見守る。
枯葉がいっぱいだな。
今日の俺は少し余裕がある。
バスタオルを巻いて
すりガラスの部屋に戻る。
シャ、シャー、カーテン締める
間仕切り
「暖房入れよっか、寒かったでしょ」
カーテン越しの声
洗った足。
隣の部屋もすりガラス。誰かいる。
昼めし食ったら俺は帰る。
「はあい またあした 気をつけてね」
ルーティン
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アコ
いるんかな、ここに。イクトの食事、今日運びたいな。
すりガラスがダーって並んでる。
〇〇室から教室に戻る途中のアコ。
運ぶのにも、タイミングがある。イクトの「間」を壊したくないし、変に踏み込みたくもない。
ーーーーーーー
イクト
どう考えたって厄介者になってんな。
昨日、どこかのパンフあったぞ。家に。
あんなとこ、ただで入れんのか。入寮。
居場所ってなんだろう。
エス中に行ったらどうなるかな。
アイツ急にいなくなるってなんだろ。
水曜の朝はいつもこんな感じだ。
口紅、気配なし。
水曜、いないよな。
何してんだ。口紅。
数学って言ってたな。
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3階 ビバリ
「ねえ、ねえ、この戦車知ってる?」
「知らんしよ」
ビバリが返事する。
「何だよ、知らん、しよ、って。えへへ」
「知らない、よ」
ビバリは戦車見たくない。タブレットで見せられても困る。
戦車なんて見たくない。「ドーン」
画面の中で動く塊を見せられても、どうしていいか分からない。
ビバリ指摘。
「そんな使い方ダメよ。タブレットの使い方。勉強に使うんだよ。戦車じゃないよ。戦車見ちゃだめよ」
言う。
うるせぇ、バシン
飛んでいくタブレット
画面の戦車が止まる。消える。
黒画面
ぶえーぶえー戦車消えて悲しい。
走るの、泣きながら。
ビバリ、「言っちゃった。でも悪くないよ、私」
ちょっと暗い部屋に呼ばれたビバリ
言い方あるんじゃない。
優しい言葉
うん
「わかった? 今度からは本人に言わないで、こっちに言いに来てね。ビバリさん」
「言わないで」なのに「言いに来て」。
言わないで 言いに来て ?
どういうこと?
黙るビバリ。
戦車を好きな人もいるの。わかる?
うん。
じゃあ、戻ろう。
小学校より優しい。
いつもこんな感じ。3階は優しい。
小学校のことを思い出すビバリ。
どうしてあんたはー なんでそんな風に言うの 怒怒怒
耳をふさぐ。
6人の部屋に戻る。3階
次は国語。言葉、国語嫌い。
6人の部屋、3階。暖房の風がビバリに。ぶおー。
6人しかいない。ここの教室はエアコンで、、あたたかい。
北風。
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デンたち、畑の整備。
動く、働き者、デン
見るだけ、首だけ回す、いっぱいの頭 6mmプラス,9mmプラス,12mmプラス、プラス分早く切らなきゃ。数人
おでこ おでこ、ふたつあみ、おさげ、モサモサ。
こっち2人
ねじり鎌、No.が打ってある。
根菜。こんさい。大きくなれ。下に伸びろ。上にじゃなくて。
茎がしっかりしてるね。
みどり
何時まで?ねじり鎌?
みどり。
そう、茎、緑だね。
うん。あっち。
デン、行っちゃダメ。ウロウロしないよ。
えー。
終わった
ねじり鎌を拾うおとなたち
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エス中
チョウタ
「剣道かよ」
「着物みたいなもの着ないのかよ」
「長袖長ズボンの体操服着んのかよ」
この床はぎ取って土俵にしろよ。
棒を振ってるってるだけじゃん
めーん めーん
お腹周りと頭
胴と面 高かったな。買っちゃったよ。これ
次は小刻み、さっきのは大きな振りよ。
めんめんめんめん
ラーメンか タンメンか。ほいほーい
たしかに和風だよな
何だろな
和風で武道だよな
どっか小屋あったっけ?
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……僕は大人になっても、どこかで小屋や屋根、鳥居を見るたびに、あの土俵を思い出すんだろうか。
このまま。
僕が締めていた「まわし」のことなんて、きっと誰も考えない。ああ、見ていない。
エス中のみんなだって、夏になれば神社に集まって、相撲をやるじゃないか。
もちろん、ケイ中も。ケイ中は年中やってるじゃないか。相撲。
土の感触
話題にもならない。
ならない。
ならない。
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「あー、さっぱりしてる。床屋行ったんだ。へー昨日行ったの」
「いつもね、ペアになってた子、今日からいないから」
え
「あ、とにかく、戻ってくるかも、んーっ いない」
ああ、隣に行ったんだ。そっか。急だな。結構休んでいたもんな。
どうしよう。四股。
「服着たままはダメだしね、どうしよっか」
「寒いねー 寒いけどどうする?」
「ペアじゃないと、無理なんでしょ?締めるの」
まあ、そう だけど
「どうする、誰か連れてこようか?」
「ああ、まあ」
「やる気だなー。じゃ、よんでくるね」
小走り。スカートが揺れる。
「・・・ごめん。手が空いてないみたい」
そうか
俺は、イレギュラーなんだ。
だよな。
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節目ごとになにかあるけど
ずっとずっと、思ったよりゆっくり時間が流れる。
口が動く。口紅。
「イクトさぁん、家で刈らないの?私ね、息子の頭、ずっと刈ってるよ。ブイーンって。あ、そうそう、この前バリカン買ったの。新しいのいいわ。でもたまにトラ刈りになっちゃう。うーん、綺麗に切ってもらってるわね。さすが床屋さんは違うね。なんか綺麗よね」
切るたびに似たようなこと言われてる。
「あ、そうそう、もう2年前くらいなるかな。隣のエス中。坊主やめたんだってね。あれはいけないね。床屋に行くのも、坊主より600円高いらしいじゃないの。やっぱり、丸刈りがいいね。清潔だし、うん」
たしかに1か月一度行くとして
600円浮くなら、1年でいくらだろ。
どうでもいいや。600円なんてどうでもいいや。
この部屋は話題がない。
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おれ、もう、限界。
ナントカのせいで勉強に手がつかない。四六時中ケイ中のこと思い出す。
ケイ中行ってみようか。相撲してるとこ見てみようか。誘われないかな。はぁ
頭を触るチョウタ。
もう調髪すみ。フサフサ。
エス中の校則通り、耳周りはすっきり。
ああ、違うんだよな。エス中が坊主頭の校則をやめるのが嫌なんだ。
チョウタ。
ケイ中の2階、3階を思い出す。
なんで、おれって、みんなと一緒?
まだ、みんなと一緒にいていいの。
一緒でいいさ。考えてること、普通だし、普通なんよ、なのよ僕は。俺は。おっおー。
ふふー
やーやー わー。
(ケイ中のもどって、相撲?はあ?)ケイ中のことは忘れたい。
ふつうだから、エス中の普通の教室にいるんだよ。大丈夫、僕。
大丈夫だ。僕は、ははは、普通だから、今もこうして「普通の部屋」に座っている。
きっと、 ・・・ラケル 働ける。将来、仕事できる。
大人になったら、ちゃんと仕事だってできる。うん、絶対できる。
ここにいられることが、俺が普通であることの証明だ。
おとなの誰か一人、専属になって。僕の。 このもどかしさを聞いてよ。
自分から言いに行くのもな。
自分から、入れてよここ、って言うのもな。
ケイ中みたいな2階、3階。
ノックできるかな?
そもそも自分でノックするの?
教科書の角、へこんでるな。
角界か。
真冬の坊主もいいね。
ドライヤー、ぶー
ーーーーーー
チョウタ、チョウタって。
リョウコが声をかける。
ああ、リョウコ。
僕は
リョウコ=ケイ中学
ケイ中学=相撲、坊主頭
ピピピと連鎖する。
リョウコ、じゃあね
え?じゃあねじゃないだろ。
俺の名前呼んで、じゃあね。
はぁ? ケイ中のこと聞かせろよ、毎日いいもの見てんだろうよ。
ハアハア
見てるの教えろよ
僕がケイ中に戻る秘策でも練ってねえのかよ。あっ 僕、おかしい。
遠くにリョウコの姿が見える。
じゃあね 普通じゃん。挨拶だよな。
いい天気なのに。




